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春琴抄
- 著者: 谷崎 潤一郎
- ナレーター: 野口 晃
- 再生時間: 2 時間 59 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
春琴は大阪道修町の薬種商を営む富裕な家の次女として文政12年5月24日に生まれた。容姿端麗な春琴は4歳の頃から舞を習い、その姿は優艶で舞妓も及ばぬほどであった。また、早くから読み書きの道を学び、上達が早く二人の兄を凌駕した。
しかし、春琴が9歳の時、両眼の明を失い、これを機に舞技を断念し、専ら三味線の稽古に励んだ。 春琴は琴の師匠である春松検校の家へ丁稚に手をひかれて稽古に通った。 その丁稚の名は佐助といい、春琴より4つ歳上で13歳の時に始めて奉公に上った。 春琴に忠実である佐助は春琴の稽古の付き添いをするうちに、彼女の好むものを好むようになり、密かに三味線を購入した。
そして寝静まった頃、誰にも気が付かれないように押入れで練習するが、やがて発覚する。 一番番頭に呼びつけられ大眼玉をくらったが、春琴が「聴いてみたい」と言ったことで皆の前で披露することとなった。 短時間の独学にしてはかんどころも確かで、節回しも出来きていて皆は感心した。それから、春琴は佐助に稽古をすることとなり、春琴と佐助は主従の上にさらに師弟関係となった。春琴の稽古は厳しく、撥をもって頭を殴り佐助がシクシク泣き出すことも珍しくなかった。 春琴の稽古時の粗暴な振舞を案じた春琴の両親は佐助を春松検校の門に入れさせ、春琴が直接教授することを封じてしまったのである。...
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二度聞くと少し心に入って来ます
- 投稿者: 偉大なるkami 日付: 2019/09/03
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夏目漱石名作集
- 著者: 夏目 漱石
- ナレーター: 佐々木 健, 西村 健志, 野口 晃, 、その他
- 再生時間: 130 時間 46 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
●内容紹介
最初の長編小説『吾輩は猫である』から絶筆『明暗』まで
珠玉の14作品を発表順に収録
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痴人の愛
- 著者: 谷崎 潤一郎
- ナレーター: 平川 正三
- 再生時間: 9 時間 25 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
カフェ女給で日本人離れをした美少女ナオミを見初め、娶った真面目なサラリーマンの河合譲二。
おとなしく幼い少女だったナオミも時間とともに成長し、その妖艶な魅力で男たちを翻弄する。
ナオミの魅力にとりつかれながらも、離れられず身を滅ぼしていく河合譲二。
谷崎純一郎の美しい言葉の世界を、朗読でお楽しみください。
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名作を聴けるなんて…
- 投稿者: 匿名 日付: 2019/03/13
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善の研究
- 著者: 西田 幾多郎
- ナレーター: 佐田 直啓
- 再生時間: 7 時間 26 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
大正・昭和時代の代表的哲学者。京都大学教授・名誉教授。西田哲学と呼称される京都学派の創始者。 日本初の本格的な哲学書となった、西田の代表作[弘道館、1911(明治44)年1月]。
禅の修業を通して得た東洋的精神性の自覚と<純粋経験>の立場から、知識・道徳・宗教への思索を深めた独自の哲学論を展開。 東洋と西洋の哲学を統合した東西思想の統一が、近代的自我の確立に苦しんでいた青年層に衝撃的な影響を与えた。
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なぜ、成熟した民主主義は分断を生み出すのか
- 著者: 渡瀬 裕哉
- ナレーター: 野口 晃
- 再生時間: 5 時間 14 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
内容紹介
アメリカから世界に拡散する格差と分断の構図
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夏目漱石「三四郎」
- 著者: 夏目 漱石
- ナレーター: 佐々木 健
- 再生時間: 9 時間 22 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
「我はわが愆を知る。わが罪は常にわが前にあり」 美禰子 『三四郎』は明治42年(1909年)に発表された夏目漱石の長編小説であり、続いて書かれた『それから』、『門』とあわせて前期三部作と呼ばれる作品である。 大学進学のために熊本から上京した三四郎は、見る物聞く物すべてが目新しい世界に戸惑いながら、故郷、学問、恋愛、というそれぞれの「世界」に、身を置いていることに気が付く。自由気侭な都会の女性 里見美禰子に出会い、彼女に強く惹かれて恋慕する三四郎だが、曖昧な態度をとる彼女に翻弄され続けるが……。 誰もが経験する不安や戸惑いを、三四郎が自分の進むべき道を模索し始める過程の中に描く。恋愛を中心に、人間の孤独や本質を追求した青春文学の傑作を、落ち着いた朗読で収録。
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感動しました
- 投稿者: エミ 日付: 2018/07/26
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春琴抄
- 著者: 谷崎 潤一郎
- ナレーター: 野口 晃
- 再生時間: 2 時間 59 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
春琴は大阪道修町の薬種商を営む富裕な家の次女として文政12年5月24日に生まれた。容姿端麗な春琴は4歳の頃から舞を習い、その姿は優艶で舞妓も及ばぬほどであった。また、早くから読み書きの道を学び、上達が早く二人の兄を凌駕した。
しかし、春琴が9歳の時、両眼の明を失い、これを機に舞技を断念し、専ら三味線の稽古に励んだ。 春琴は琴の師匠である春松検校の家へ丁稚に手をひかれて稽古に通った。 その丁稚の名は佐助といい、春琴より4つ歳上で13歳の時に始めて奉公に上った。 春琴に忠実である佐助は春琴の稽古の付き添いをするうちに、彼女の好むものを好むようになり、密かに三味線を購入した。
そして寝静まった頃、誰にも気が付かれないように押入れで練習するが、やがて発覚する。 一番番頭に呼びつけられ大眼玉をくらったが、春琴が「聴いてみたい」と言ったことで皆の前で披露することとなった。 短時間の独学にしてはかんどころも確かで、節回しも出来きていて皆は感心した。それから、春琴は佐助に稽古をすることとなり、春琴と佐助は主従の上にさらに師弟関係となった。春琴の稽古は厳しく、撥をもって頭を殴り佐助がシクシク泣き出すことも珍しくなかった。 春琴の稽古時の粗暴な振舞を案じた春琴の両親は佐助を春松検校の門に入れさせ、春琴が直接教授することを封じてしまったのである。...
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二度聞くと少し心に入って来ます
- 投稿者: 偉大なるkami 日付: 2019/09/03
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夏目漱石名作集
- 著者: 夏目 漱石
- ナレーター: 佐々木 健, 西村 健志, 野口 晃, 、その他
- 再生時間: 130 時間 46 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
●内容紹介
最初の長編小説『吾輩は猫である』から絶筆『明暗』まで
珠玉の14作品を発表順に収録
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痴人の愛
- 著者: 谷崎 潤一郎
- ナレーター: 平川 正三
- 再生時間: 9 時間 25 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
カフェ女給で日本人離れをした美少女ナオミを見初め、娶った真面目なサラリーマンの河合譲二。
おとなしく幼い少女だったナオミも時間とともに成長し、その妖艶な魅力で男たちを翻弄する。
ナオミの魅力にとりつかれながらも、離れられず身を滅ぼしていく河合譲二。
谷崎純一郎の美しい言葉の世界を、朗読でお楽しみください。
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名作を聴けるなんて…
- 投稿者: 匿名 日付: 2019/03/13
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善の研究
- 著者: 西田 幾多郎
- ナレーター: 佐田 直啓
- 再生時間: 7 時間 26 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
大正・昭和時代の代表的哲学者。京都大学教授・名誉教授。西田哲学と呼称される京都学派の創始者。 日本初の本格的な哲学書となった、西田の代表作[弘道館、1911(明治44)年1月]。
禅の修業を通して得た東洋的精神性の自覚と<純粋経験>の立場から、知識・道徳・宗教への思索を深めた独自の哲学論を展開。 東洋と西洋の哲学を統合した東西思想の統一が、近代的自我の確立に苦しんでいた青年層に衝撃的な影響を与えた。
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なぜ、成熟した民主主義は分断を生み出すのか
- 著者: 渡瀬 裕哉
- ナレーター: 野口 晃
- 再生時間: 5 時間 14 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
内容紹介
アメリカから世界に拡散する格差と分断の構図
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夏目漱石「三四郎」
- 著者: 夏目 漱石
- ナレーター: 佐々木 健
- 再生時間: 9 時間 22 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
「我はわが愆を知る。わが罪は常にわが前にあり」 美禰子 『三四郎』は明治42年(1909年)に発表された夏目漱石の長編小説であり、続いて書かれた『それから』、『門』とあわせて前期三部作と呼ばれる作品である。 大学進学のために熊本から上京した三四郎は、見る物聞く物すべてが目新しい世界に戸惑いながら、故郷、学問、恋愛、というそれぞれの「世界」に、身を置いていることに気が付く。自由気侭な都会の女性 里見美禰子に出会い、彼女に強く惹かれて恋慕する三四郎だが、曖昧な態度をとる彼女に翻弄され続けるが……。 誰もが経験する不安や戸惑いを、三四郎が自分の進むべき道を模索し始める過程の中に描く。恋愛を中心に、人間の孤独や本質を追求した青春文学の傑作を、落ち着いた朗読で収録。
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感動しました
- 投稿者: エミ 日付: 2018/07/26
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草枕
- 著者: 夏目 漱石
- ナレーター: 佐々木 健
- 再生時間: 5 時間 11 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
日露戦争の最中に温泉地を訪れた青年画家を通して、 芸術のあり方を模索した初期の代表作 『草枕』は明治39年(1906年)に発表された熊本県玉名市小天(ルビ:おあま)温泉を舞台にした中編小説であり、『吾輩は猫である』『坊っちゃん』と並ぶ初期の代表作。 「智に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角(とかく)に人の世は住みにくい。」という書き出しで有名だが、劇的な物語の展開があるわけではない。 美とは何か、憐れとは何か―― 主人公である青年画家が東京からの旅の途中、滞在した温泉宿で出会った謎めいた女性・那美に出会い、謎めいた彼女の魅力や、戦争によって揺れていく人の暮しを描写していく。 世塵から離れた風光明媚な温泉地を舞台に、西欧文明への批判を込めて、漱石自身の芸術論を主人公の長い独白として織り交ぜていると言われる。豊かな語彙と文章で、絵画的に詩情あふれる世界を落ち着いた朗読で収録している。
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源氏物語(全五十四帖収録)
- 著者: 紫式部, 与謝野 晶子
- ナレーター: 岡崎 弥保
- 再生時間: 70 時間 36 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
内容紹介
日本の文学史上最古にして最高傑作ともいわれる『源氏物語』。
紫式部によって書かれた全五十四帖にわたる長編小説を、わかりやすく情感豊かに読み上げました。
文章の構成や美しさ、さまざまな登場人物のすぐれた心理描写で、世界からも評価が高い『源氏物語』。誕生から1000年もの長き年月を経た今でもなお人々を魅了し、多くの人々に広く読み継がれてきました。その『源氏物語』全54帖を耳で楽しんでいただけるオーディオブックです。
収録内容
近代で最初に『源氏物語』を訳した与謝野晶子は、それぞれの帖の冒頭に、その帖の内容をふまえた歌を一首詠んでいます。その晶子の歌もすべて収録。帖の名前だけが残り、その本文がないとされる「雲隠」については、第41帖「幻」のあとに併せて収録。晶子の「雲隠」の歌一首と解説がついています。
1 桐壺(きりつぼ) 2 帚木(ははきぎ)
3 空蝉(うつせみ) 4 夕顔(ゆうがお)
5 若紫(わかむらさき) 6 末摘花(すえつむはな)
7 紅葉賀(もみじのが) 8...
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目次を作成中★ ナレーションがすばらしい。目次が無いのが残念。
- 投稿者: はるはるはるる 日付: 2020/05/06
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吾輩は猫である
- 著者: 夏目 漱石
- ナレーター: 渡辺 知明
- 再生時間: 19 時間 28 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
一匹の猫の目を通して人間社会を風刺的に描き、世代を超えて読み継がれている名作。
『吾輩は猫である』は明治38年(1905年)に発表された夏目漱石による最初の長編小説であり、「吾輩は猫である。名前はまだ無い。」の書き出しであまりに有名な作品である。
“先生""の家に住みついた猫“吾輩""の視点から観察される苦沙弥先生ら滑稽な人間たちの様子は、朗読でこそ、また新たな楽しみを見つけられる。
吾輩がまるで語り手として実在するかのように臨場感溢れる朗読で、私たち人間の滑稽さと、日本一有名な猫の一生の物語をどうぞお楽しみください。
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やはり、名作
- 投稿者: Amazonのお客様 日付: 2018/07/23
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ザリガニの鳴くところ
- 著者: ディーリア オーエンズ, 友廣 純
- ナレーター: 池澤 春菜
- 再生時間: 16 時間 52 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
ノース・カロライナ州の湿地で男の死体が発見された。人々は「湿地の少女」に疑いの目を向ける。6歳で家族に見捨てられたときから、カイアは湿地の小屋でたったひとり生きなければならなかった。
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なんと素晴らしい作品でしょう!
- 投稿者: かねちゃん 日付: 2020/05/20
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一九八四年〔新訳版〕
- 著者: ジョージ オーウェル, 高橋 和久
- ナレーター: 松木 伸仁
- 再生時間: 16 時間 14 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
〈ビッグ・ブラザー〉率いる党が支配する超全体主義的近未来。
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世界感の変化を味わう
- 投稿者: hanamom 日付: 2019/10/05
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仏教「超」入門
- 著者: 白取 春彦
- ナレーター: 大橋 俊夫
- 再生時間: 4 時間 12 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
内容紹介
入門書を超えた入門書! そうだったのか、「縁起」「空」「煩悩」「涅槃」……
ブッダの説いた真理が今こそ分かる。
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モモ
- 著者: ミヒャエル・エンデ, 大島 かおり
- ナレーター: 高山 みなみ
- 再生時間: 12 時間 46 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
時間どろぼうと、ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子モモのふしぎな物語。人間本来の生き方を忘れてしまっている現代の人々に〈時間〉の真の意味を問う、エンデの名作。
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素晴らしい朗読をありがとうございます
- 投稿者: min 日付: 2020/11/21
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方法序説
- 著者: デカルト, 谷川多佳子
- ナレーター: 菅原 拓真
- 再生時間: 3 時間 11 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
すべての人が真理を見いだすための方法を求めて、思索を重ねたデカルト(1596-1650)。
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正しく考えるために
- 投稿者: Amazon カスタマー 日付: 2020/06/29
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天皇の国史
- 著者: 竹田 恒泰
- ナレーター: 吉田 健太郎
- 再生時間: 25 時間 11 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
日本の歴史を紐解いていくと、歴史を貫く一本の線があることに気付く。それが「天皇」である。天皇は日本人の歴史そのもの、といってよい。
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聞きやすい
- 投稿者: Shino 日付: 2020/11/28
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茶の本(和文・英文セット)
- 著者: 岡倉 天心
- ナレーター: 野々宮 卯妙, Hector Sierra
- 再生時間: 5 時間 25 分
- 完全版
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
ことのは出版 英語で書かれた【日本の心を伝える名著シリーズ】第三弾。 「日本人なのに読んでないの!信じられない。素晴らしい作品だよ」・・英文版を朗読しているNGO「国境無きアーティストたち」主宰のエクトル・シエラさんの一言です。 日本を含むアジアが欧米から見下されていた前世紀初頭、東洋の意気込みや素晴らしさを知らしめるために、岡倉覚三(天心)がボストンにおいて英語で執筆した本で、原文は英語で書かれている。中には挑発的とさえ感じる表現も駆使し、東洋に根付く道教や禅の心を「茶」を通して見事に描写している。――初版出版は1906年(明治39年)。一世紀を越えた今もなお、版を重ね販売されている。(岩波書店/ISBN 4003311515)多くの外国人を、日本人を、魅了してきた本書を格調高い文芸朗読でお届けします。 ことのは出版のオーディオブック情報は「http://www.kotonoha.co.jp」にて
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聞く読む同時進行がいいと思います
- 投稿者: カスタマー 日付: 2020/07/09
あらすじ・解説
今日、日本風の家屋を建てて住もうとすると、電気やガス、水道等が日本座敷と調和するよう取り付けに苦心を払うことになる。これは、家を建てたことがなくても、料理屋旅館等の座敷を見てみれば気がつくことである。電燈は時代おくれの乳白ガラスの浅いシェードをつけて、球をムキ出しに見せて置く方が自然で風流である。しかし扇風機などというものになると、あの音響といい形態といい、未だに日本座敷とは調和しにくい。
私は、京都や奈良の寺院へ行って、昔風のうすぐらい掃除の行き届いた厠へ案内される毎に、つくづく日本建築の有難みを感じる。日本の厠は実に精神が安まるように出来ている。それらは必ず母屋から離れていて、青葉や苔の匂いがする植え込みの陰に設けていて、うすぐらい光線の中にうずくまり、障子の反射を受けながら瞑想に耽り、窓外の庭のけしきを眺める気持は何ともいえない。住宅中で何処よりも不潔であるべき場所を、雅致のある場所に変え、花鳥風月と結び付けて、日本の建築の中で一番風流に出来ているのは厠であるともいえなくはない。西洋人は不浄扱いにし、公衆の前で口にすることをさえ忌むのに比べれば、我等の方が遙かに賢明であり、真に風雅の骨髄を得ている。
西洋人は食器などにも銀や鋼鉄やニッケル製のものを用いて、ピカピカ光る様に研みがき立てるが、われわれはああいう風に光るものを嫌う。かえって表面の光りが消えて、時代がつき、黒く焼けて来るのを喜ぶのでる。手垢の光りをわれわれは「なれ」といい、大切に保存してそのまま美化するが、西洋人は垢を根こそぎ発き立てて取り除こうとする。
大阪府箕面公園にドライブウェイを作ろうとしてみだりに森林を伐り開き、山を浅くしてしまうのを私はいささか意を強くした。奥深い山中の木の下闇さえを奪ってしまうのは、心なき業である。この調子だと、奈良でも、京都大阪の郊外でも、名所という名所は大衆的になる代りに、だんだんそういう風にして丸坊主にされるのであろう。が、要するにこれも愚痴の一種で、私にしても今の時勢の有難いことは万々承知しているし、今更何といったところで、既に日本が西洋文化の線に沿って歩み出した以上、われわれにだけ課せられた損は永久に背負って行くものと覚悟しなければならない。私がこういうことを書いた趣意は、たとえば文学芸術等にその損を補う道が残されていないかと思うからである。私は、われわれが既に失いつつある陰翳の世界を、せめて文学の領域でも呼び返してみたい。文学という殿堂の檐のきを深くし、壁を暗くし、見え過ぎるものを闇に押し込め、無用の室内装飾を剥ぎ取ってみたい。一軒ぐらいそういう家があってもよかろう。まあどういう工合になるか、試しに電燈を消してみることだ。
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陰翳礼讃に寄せられたリスナーの声
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総合評価
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ナレーション
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ストーリー
- 匿名
- 2019/06/03
感想
小説の最初と最後に 日本的な音楽を流してますが、まったく必要ないと思います。 朗読の声が 聞き取りにくくなり 情緒を付けてる お気持ちなのでしょうが、まったく必要ないです。 今後の朗読に 音楽を流すのは やめて欲しいです。