• #9・受け手はFP&Aをどう見ているのか:「任せられる信頼」と「一緒に決める信頼」の違い
    2026/10/18
    FP&Aが仕事の正確さで信頼されていても、事業部長から意思決定の相談相手として呼ばれるとは限りません。国内外の研究を手掛かりに、「任せられる信頼」と「一緒に決める相手としての信頼」の違いを考えます。予算達成という悩みに応える「勝つためのデビルズアドボケート」の実践と、CFOが最初の共同判断の機会を作る方法を整理します。【主な内容】・受け手による経理部門への評価から考える、「任せられる信頼」と「一緒に決める相手としての信頼」の違い・事業部長の予算達成を支える、計画の前提と見直し条件の合意・FP&Aと事業部長が初めて一緒に判断する機会を作る、CFOの関与【タイムスタンプ】00:00:00 オープニング:受け手はFP&Aをどう見ているか00:04:40 国内外の研究調査から見る経理部門への評価00:12:25 2種類の信頼:「作業を任せる」と「一緒に決める」の違い00:16:31 事業部長の悩みを解決する勝つためのデビルズアドボケート00:23:27 最初の共同判断を作るステップとCFOへの提言【取り上げた研究・書籍・資料】岩澤佳太 (2022). 工場経理部門のサービスが製造部門のコストマネジメントにおよぼす影響. 原価計算研究, 46(1), 74–87.Feeney, O. (2007). Management perspectives on the role of the management accountant as an information providerFriedman, A. L., & Lyne, S. R. (1997). Activity-based techniques and the death of the beancounter. European Accounting Review, 6(1), 19–44.Goretzki, L., Strauss, E., & Weber, J. (2013). An institutional perspective on the changes in management accountants’ professional role. Management Accounting Research, 24(1), 41–63.Hopper, T. M. (1980). Role conflicts of management accountants and their position within organisation structures. Accounting, Organizations and Society, 5(4), 401–411.Maas, V. S., & Matějka, M. (2009). Balancing the dual responsibilities of business unit controllers: Field and survey evidence. The Accounting Review, 84(4), 1233–1253.McKinsey & Company (2016). Are today’s CFOs ready for tomorrow’s demands on finance? McKinsey Global Survey.Nitzl, C., & Hirsch, B. (2016). The drivers of a superior’s trust formation in his subordinate: The manager–management accountant example. Journal of Accounting & Organizational Change, 12(4), 472–503.Sleesman, D. J., Conlon, D. E., McNamara, G., & Miles, J. E. (2012). Cleaning up the Big Muddy: A meta-analytic review of the determinants of escalation of commitment. Academy of Management Journal, 55(3), 541–562.【出演者】鷲巣大輔(わしず・だいすけ)『FP&Aのすべて』(ダイヤモンド社)監訳者。FP&Aアーキテクトとして複数の企業でFP&Aヘッド・CFOを務め、現在は大学院で教えながら、研究者・コンサルティングファームのアドバイザーとしても活動しています。X:https://x.com/WashizuD?s=20【フォロー・お便り】番組に興味関心のある方は、ぜひフォローをお願いします。感想・メッセージ・取り上げてほしいテーマなどお寄せください。insight@fpalabo.comMusic: Spark of Inspiration by Shane Ivers - https://www.silvermansound.com
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    28 分
  • #8・AIに計算を任せた後、FP&Aは何を担うのか:岡野原大輔『ヒトとAI』
    2026/10/11

    AIが計算や分析を担う時代に、FP&Aには、意思決定権者が責任を持って選べるよう支える役割が求められます。岡野原大輔『ヒトとAI』を手がかりに、人が目的・許容できる損失・投資額の上限・再判断の担い手を先に決め、AIが実現できる形を探索する役割分担を考えます。投資案件を題材にした実験から、問いを「やるか、やらないか」から「どう実現するか」へ変えることと、分析の先にあるFP&Aの役割を捉え直します。


    【主な内容】

    ・『ヒトとAI』が示す判断と責任の関係と、責任を事前に配置する考え方

    ・AIの探索に先立って、目的・許容損失・投資額の上限・再判断の担い手を決める

    ・部品調達の投資案件を題材に、実現できる条件をAIと探し、意思決定権者の判断を支える


    【タイムスタンプ】

    00:00:00 『ヒトとAI』から考える判断と責任

    00:09:09 FP&Aの測定をAIへ渡し、人に残す仕事

    00:13:43 投資判断を支える事前設計とAIの探索

    00:21:14 部品調達の投資案件をAIと検討する実験

    00:30:14 AIが計算を担った後のFP&Aの役割


    【取り上げた研究・書籍・資料】

    岡野原大輔『ヒトとAI』(岩波新書)


    【出演者】

    鷲巣大輔(わしず・だいすけ)

    『FP&Aのすべて』(ダイヤモンド社)監訳者。FP&Aアーキテクトとして複数の企業でFP&Aヘッド・CFOを務め、現在は大学院で教えながら、研究者・コンサルティングファームのアドバイザーとしても活動しています。

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    33 分
  • #7・数千億の投資失敗はなぜ止められない?FP&Aの真の存在意義
    2026/10/04

    FP&Aが信頼を得る目的は、選択肢が残るうちに意思決定に関わり、意思決定権者を勝たせることです。研修で答えられなかった「社長の大型投資をどう止められたか」という問いを起点に、信頼を積むことや会議に呼ばれることの限界を捉え直します。小さく始める、引き返せる条件を決めるといった「条件付きのイエス」の設計と、最初の一歩を支えるCFOの役割を扱います。


    【主な内容】

    ・信頼を積むことと、意思決定に影響を与えることの違い

    ・選択肢が残る段階から、投資を小さく始める条件や引き返せる条件を設計する

    ・FP&Aが早い段階から意思決定に関われるよう、CFOが信用を貸して伴走する


    【タイムスタンプ】

    00:00:00 FP&Aは制度と信頼で機能するのか

    00:09:08 投資判断を分けた「選択肢」の有無

    00:16:40 信頼と「呼ばれること」の限界

    00:23:52 意思決定権者を勝たせる「条件付きのイエス」

    00:32:31 CFOが支えるFP&Aの最初の一回転


    【取り上げた研究・書籍・資料】

    Morales, J., & Lambert, C. (2013). Dirty work and the construction of identity. An ethnographic study of management accounting practices. Accounting, Organizations and Society, 38(3), 228–244.
    韓非『韓非子』説難篇.(金谷 治 訳注 (1994).『韓非子』第一冊. 岩波文庫.)


    【出演者】

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    35 分
  • #6・なぜ事業部は低い予算を申請するのか:合理的な行動を変える評価の設計
    2026/09/27

    予算策定に携わるCFOやFP&A実務家に向けて、予算会議で見込み数字を「約束」へ単に書き換えることの危険性と、その解決策を提示します。目標との差額を精神論で埋めるのではなく、前提条件と経営資源の配分、そして再判断の基準を事前に合意するアプローチを解説します。合理的な評価制度と併せて機能する、実務で本当に意味のある予算管理の仕組みを学べるエピソードです。


    【主な内容】

    ・予算未達の根本原因となる「予測」と「約束」が混同されるメカニズム

    ・目標との差を埋めるために不可欠な前提条件と再判断基準の事前合意

    ・達成率のみに依存しない、前提の変化に対応できる評価制度の設計


    【タイムスタンプ】

    00:00:00 予算会議の合意が、期末の未達につながるまで

    00:09:59 正直な見通しが出なくなる予算と評価の仕組み

    00:18:30 予算会議で決める打ち手と、目標を見直す条件

    00:23:59 年初の目標と最新の予測を分けた製紙会社の事例

    00:27:20 目標の引き上げや毎月の予測更新だけでは足りない


    【出演者】

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    『FP&Aのすべて』(ダイヤモンド社)監訳者。FP&Aアーキテクトとして複数の企業でFP&Aヘッド・CFOを務め、現在は大学院で教えながら、研究者・コンサルティングファームのアドバイザーとしても活動しています。

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    35 分
  • #5・ダッシュボードはなぜ見られなくなったのか:意思決定者の「痛み」を考える
    2026/09/20

    CFOやFP&A実務家にとって、ダッシュボードを整えても、意思決定や資源配分が動くとは限りません。ある事業会社でCFOを務めた際、歓迎されたダッシュボードが次第に使われなくなった失敗を起点に、情報が判断につながらない理由を研究と企業事例から読み解きます。再判断の条件と担い手を先に決め、人ではなく仕組みで起動し、継続したい側が説明する設計まで具体化します。


    【主な内容】

    ・歓迎されたダッシュボードが使われなくなった失敗と、見える化が意思決定に直結しない理由

    ・再判断の条件と担い手、資源配分を動かす条件を先に決め、ダッシュボードを契約・決裁の流れへつなぐ設計

    ・再判断を仕組みで自動起動し、継続したい側が説明することで撤退判断を機能させる方法


    【タイムスタンプ】

    00:00:00 使われないダッシュボードと目的の食い違い

    00:08:46 情報を集めても意思決定が動かない組織

    00:14:10 再判断条件を先に決めるダッシュボード設計

    00:17:20 再判断を自動起動し、継続側が説明する

    00:21:52 FP&Aが人に挑まず仕組みで判断を動かす


    【取り上げた研究・書籍・資料】

    Feldman, M. S., & March, J. G. (1981). Information in organizations as signal and symbol. Administrative Science Quarterly, 26(2), 171–186.

    Boulding, W., Morgan, R., & Staelin, R. (1997). Pulling the plug to stop the new product drain. Journal of Marketing Research, 34(1), 164–176.


    【出演者】

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    『FP&Aのすべて』(ダイヤモンド社)監訳者。FP&Aアーキテクトとして複数の企業でFP&Aヘッド・CFOを務め、現在は大学院で教えながら、研究者・コンサルティングファームのアドバイザーとしても活動しています。

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    28 分
  • #4・撤退を評価できるか:資本配分を動かす組織の条件
    2026/09/13

    CFO・経営企画・FP&A実務家にとって、資本配分が前年踏襲のままになる背景には、組織の政治、損失回避、情報の非対称性、予算の構造があり、配分が既得権化しているという見立てです。マッキンゼーの調査を手がかりに、投資家が求める資本効率の改善が事業部まで届かない仕組みをたどります。前提が崩れた時の対応者や撤退条件を意思決定時に定める「行動責任」と、それをFP&Aが監視する意義と難しさを整理します。


    【主な内容】

    ・資本配分が前年踏襲になりやすい四つの要因と、配分が既得権化する仕組み

    ・資本効率の改善要求がCEO・CFOから事業部へ届きにくい理由

    ・意思決定時に行動責任を設計し、FP&Aが前提や撤退条件を監視する役割と難しさ


    【タイムスタンプ】

    00:00:00 資本配分が前年コピーになる実態

    00:04:51 資本配分を固定する4つの要因

    00:07:18 資本配分が既得権になる構造

    00:11:31 行動責任を設計するFP&Aの役割

    00:19:49 稟議書で行動責任を点検する


    【取り上げた研究・書籍・資料】

    Hall, S., Lovallo, D., & Musters, R. (2012). How to put your money where your strategy is. McKinsey Quarterly.


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    25 分
  • #3・管理会計はブルシットジョブなのか:無価値に見せる責任構造
    2026/09/13

    CFO・経営企画・FP&A実務家にとって、管理会計の仕事が「やっても意味がない」ように見える原因は、担当者の力量やツールではなく、組織の責任構造にあります。結果責任が重い環境では、前提を明確にするほど追及のリスクが増え、曖昧さを残すことが合理的になる仕組みを稟議書から読み解きます。評価軸を行動責任へ移すことと、稟議書を通すための紙から読み返して更新する計画へ変えることの二つの処方箋を整理します。


    【主な内容】

    ・管理会計だけが正しさを社外から与えられず、組織の意思決定と責任構造を映し出す理由

    ・結果責任が重い組織で、稟議書の前提やリスクを曖昧にすることが合理的になる仕組み

    ・評価軸を行動責任へ移し、稟議書を読み返して更新する計画へ変える二つの処方箋


    【タイムスタンプ】

    00:00:00 管理会計はブルシットジョブなのか

    00:03:05 管理会計の正しさはどこで決まるか

    00:09:02 稟議書にリスクを書かない合理性

    00:18:10 FP&Aが歓迎されない組織の構造

    00:21:57 評価を変え、稟議書を更新する


    【取り上げた研究・書籍・資料】

    Graeber, D. (2018). Bullshit jobs: A theory. Simon & Schuster.


    【出演者】

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    28 分
  • #2・FP&Aが意思決定に招かれる条件:信頼を設計する
    2026/09/13

    FP&Aが意思決定の初期段階に招かれるには、精緻な分析だけでなく、経営や事業部からの信頼が欠かせません。意思決定プロセスの共同当事者へ進む道筋を、信頼構築の5段階と「信頼の方程式」から具体化します。さらに、波風を立てない「安心」と、異論を言える「信頼」を分け、信用残高を積む、指摘を問いに変えるなど、賢くリスクを取る実践を考えます。


    【主な内容】

    ・レポーティング、インサイト創出、意思決定プロセスの共同当事者というFP&A高度化の3段階

    ・信頼関係を築く5段階と、「信頼の方程式」で分母になる自己志向の抑え方

    ・「安心」と「信頼」の違いを踏まえ、信用残高・問い・構造点検・事前決断で異論を届ける方法


    【タイムスタンプ】

    00:00:00 FP&Aが共同当事者になる3段階

    00:05:16 信頼は精神論ではなく設計できる

    00:07:36 信頼を築く5ステップと方程式

    00:14:16 安心と信頼を取り違える罠

    00:18:46 賢くリスクを取る4つの備え


    【取り上げた研究・書籍・資料】

    Maister, D. H., Green, C. H., & Galford, R. M. (2000). The trusted advisor. Free Press.

    山岸俊男 (1998). 『信頼の構造:こころと社会の進化ゲーム』東京大学出版会.


    【出演者】

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    27 分