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あらすじ・解説

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 <内容紹介>
漢字一つ一つが持つ個性的な形と意味、それらの組み合わせからさまざまにひろがってゆく境地が幻想的でもあり、夢のようでもある「ファンタスティック」な漢詩。
 

    時代背景や作者の境遇を交えた色彩豊かな漢詩の魅力に溢れる講義です。
 

    漢詩は和歌や俳句とともに、永く日本人に親しまれて来た文学形式ですが、漢字ばかりで作られるため、気おくれしてしまう人もおられるようです。
が、そのいかめしい外見から一歩中に入ってみると、まことに多彩で魅力ある世界が現れて来ます。
それは或る種の果物に似ています。西瓜(スイカ)の、あの固い緑色の外皮の中には赤くジューシーな果肉が、また荔枝(ライチ)の、あの固いトゲだらけの、茶色の外皮の中には、丸くて白く、甘い果肉が包まれています。
このシリーズは、漢詩のそのような果実をなるべくわかりやすくお伝えするもので、名作の数々を、時代背景や作者の境遇と合わせてお話ししてゆきます。
漢字一つ一つが持つ個性的な形と意味、それらの組み合わせからさまざまにひろがってゆく境地は、まさしくファンタステイック!と言えるでしょう。
 

    〈第十五回 民間の女性〉
女性をテーマとした李白の詩には、宮中の女性のみならず、農家や商家の女性たちもよく登場します。それらは歌謡体のスタイルによって詠まれることが多く、今回取り上げる二首もその例にもれません。
 

      まず七言古詩「採蓮曲」。これは楽府詩(がふし)です。秦・漢以来、中国には音楽を担当する役所「楽府(がふ)」があり、儀礼・祝祭用の楽曲を制作したり、民間に流行している歌謡を収集して研究したりしていました。楽府に集められた民謡の歌詞を「楽府詩」と呼びます。
 

    「採蓮曲」はハスの実を取る娘たちを唯美的に詠んでいますが、楽府詩としてはやや技巧が勝ち、内容も変化に富んでいます。
 

      次の五言古詩「長干行」も、楽府題の詩。本来は五言四句の短い歌謡ですが、李白はこれを全30句の長編に改編し、行商に出た夫の留守を守る若妻の心境を、一人称形式で綿々と綴っています。
 

    <収録作品>
採蓮曲
長干行
 

    <講師:宇野直人(うの・なおと)>
昭和二十九年、東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了、文学博士。現在、共立女子大学国際学部教授。著書に『中国古典詩歌の手法と言語』(研文出版)『漢詩の歴史』(東方出版)『漢詩の事典』(共著、大修館書店)など。平成十九年、NHKラジオ「古典講読――漢詩」講師、平成二十年より同「漢詩をよむ」講師。    

©2018 Naoto Uno

ファンタスティック!漢詩ワールド「李白 第十五回 李白名作選(2)民間の女性たち」に寄せられたリスナーの声

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