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あらすじ・解説

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     <内容紹介>
漢字一つ一つが持つ個性的な形と意味、それらの組み合わせからさまざまにひろがってゆく境地が幻想的でもあり、夢のようでもある「ファンタスティック」な漢詩。
 

    時代背景や作者の境遇を交えた色彩豊かな漢詩の魅力に溢れる講義です。
 

    漢詩は和歌や俳句とともに、永く日本人に親しまれて来た文学形式ですが、漢字ばかりで作られるため、気おくれしてしまう人もおられるようです。
が、そのいかめしい外見から一歩中に入ってみると、まことに多彩で魅力ある世界が現れて来ます。
それは或る種の果物に似ています。西瓜(スイカ)の、あの固い緑色の外皮の中には赤くジューシーな果肉が、また荔枝(ライチ)の、あの固いトゲだらけの、茶色の外皮の中には、丸くて白く、甘い果肉が包まれています。
このシリーズは、漢詩のそのような果実をなるべくわかりやすくお伝えするもので、名作の数々を、時代背景や作者の境遇と合わせてお話ししてゆきます。
漢字一つ一つが持つ個性的な形と意味、それらの組み合わせからさまざまにひろがってゆく境地は、まさしくファンタステイック!と言えるでしょう。
 

    〈第十六回 ほろ酔い気分で〉
杜甫が「李白は一斗 詩百篇」(「飲中 八仙の歌」)と詠んだとおり、李白には酒がつきもので、酒をテーマにした詩の名作も多くあります。今回最初の七言古詩「将進酒」は、たいへん勢いのよい詠みぶりによって、人が酒を飲む必然性を語り、酒のはたらきをほめたたえています。その趣旨は最後の一句「爾(なんぢ)と与(とも)に銷(け)さん 万古の愁ひ」に集約されているでしょう。
 

    次の五言絶句「自(みづから)ら遣(や)る」はそれと対照的に、酔い覚めのさびしい気分を独り言のように、つぶやくように詠んだもの。
 

      李白の酒の詩には、すべてを笑い飛ばすような豪放さがたしかにあり、一般にはそちらが注目されますが、この詩のように自分をじっと見つめて思いに沈むような、しんみりとしたものも少なくありません。やはり李白も、もののあわれを知る人だったのです。
 

    <収録作品>
将進酒
自遣
 

    <講師:宇野直人(うの・なおと)>
昭和二十九年、東京生まれ。早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了、文学博士。現在、共立女子大学国際学部教授。著書に『中国古典詩歌の手法と言語』(研文出版)『漢詩の歴史』(東方出版)『漢詩の事典』(共著、大修館書店)など。平成十九年、NHKラジオ「古典講読――漢詩」講師、平成二十年より同「漢詩をよむ」講師。    

©2018 Naoto Uno

ファンタスティック!漢詩ワールド「李白 第十六回 李白名作選(3)ほろ酔い気分で」に寄せられたリスナーの声

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