wisの太宰治⑦「トカトントン/ロマネスク/饗応夫人/陰火」
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wis(ないとうさちこ)
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太宰 治
このコンテンツについて
「ロマネスク」は、太宰の処女作品集『晩年』(昭和11年刊)に収められた一篇であるが、昔話風に3人の人物を登場させ、それぞれ仙術、喧嘩、嘘を極めることで人生を切り開こうと懸命に努力したものの、それによってかえって挫折を招いたという寓話的作品。
「饗応夫人」は、戦後の混乱を背景に、復員しない夫を待つ夫人が、「いやと言えない」性格に付け込まれて、夫の知人の医者連中に宿屋、料理屋同然に自宅に入り浸られ、接待に狂奔する悲哀を描く。
「陰火」は、やはり『晩年』に収められた一篇で、4つの掌篇から成る。25歳で父の工場を継いだ青年の話、結婚して3年間も妻が処女でなかったという事実を知らなかった男の話、憎くてたまらぬ異性でなければ関心を持てない男女の話、夜半に寝室近くに立った尼僧をめぐる不思議な話。
©2025 響林社 (P)2025 響林社
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