人間の品格
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ナレーター:
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伊藤 俊介
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著者:
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馬場 啓一
それは、この言葉以外にそれを表わす単語が日本語には見当たらないからで、
この言葉を使わないときは、「正しい精神と、すべき行動とが伴った上で香り立つ、
人間的魅力」と書かなければならない。
品格それ自体は新しい言葉でもないし、辞典にも当然のように載っている。
だが、昨今のようにこれが取り沙汰されるのは、やはり今日の日本に品格を
感じさせる人士が少なくなってきているからだろう。どこにでも見られる存在であるなら、
あらためて品格を声高に叫ぶ必要はないからである。
だから、品格と仰々しく書き並べなければならないのは不幸な時代、ということになろう。
そして人々はどうやら、そう思っているようである。残念なことだが。
~中略~
品格、という表現には孤高の人士のイメージがあるが、
畢竟(ひっきょう)その心の奥にあるのは、自分がどれだけ
お国のためになっているか、という思いではないのか。
お国とは、自分たちの家族であり、共有する地域であり、
大事にしている国柄である。
軍国主義に冒されていた、不幸な時代に使われ過ぎたことで、
お国のためという言葉は拒否反応の対象となるものになってしまった。
だが、自分が育った土地やコミュニティが嫌いな人はいないはずだ。
自分を育んでくれた場所や地域に愛着のない人はいない、と思う。
『人間の品格』という、大風呂敷な響きを持つタイトルにしたのも、
そういうわけで決して照れているわけではなく、本音である。
要するに、日本人のあるべき姿を提示したかったのと、
そういう奇特な方々を紹介したかったのだ。あなたたちの住む この日本という国は、これでなかなかの人士を発見できるところなのですよ、と。
Pan Rolling, Inc.
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