『中山民俗学探偵譚』のカバーアート

中山民俗学探偵譚

プレビューの再生

Audibleプレミアムプラン30日間無料体験

プレミアムプランを無料で試す
オーディオブック・ポッドキャスト・オリジナル作品など数十万以上の対象作品が聴き放題。
オーディオブックをお得な会員価格で購入できます。
30日間の無料体験後は月額¥1500で自動更新します。いつでも退会できます。

中山民俗学探偵譚

著者: 柳川 一
ナレーター: 箸本 のぞみ
プレミアムプランを無料で試す

30日間の無料体験後は月額¥1500で自動更新します。いつでも退会できます。

¥3,850 で購入

¥3,850 で購入

このコンテンツについて

知れれざる民俗学者・中山太郎が出合った数々の謎

柳田国男、種田山頭火、宮武外骨、南方熊楠、そして平井太郎
異端の民俗学者が同時代に生きた偉人の逸話を語る、
滋味溢れる連作集

昭和21年、栃木県足利郡にてひっそりと暮らす中山太郎の元を、下野新聞の記者が訪れる。探偵小説執筆の参考に、かつて柳田国男に師事し異端の民俗学者として知られる中山の、同時代を過ごした偉人達との交流について話を聞きたいという。明治、大正から昭和初期にかけて、柳田のほか、種田山頭火、宮武外骨、南方熊楠、そして平井太郎らと過ごした日々は、謎に満ちていた――。話を脱線させつつも、中山太郎は奇妙な出来事の数々をゆるりと語っていく。『三人書房』で鮮烈なデビューを飾った著者による、滋味溢れる連作ミステリ。©2024 柳川一・東京創元社 (P)2025 RRJ Inc.
ミステリー
すべて表示
最も関連性の高い
読み方は聞きやすく、とても素晴らしいです。しかし、美術界で牙彫は「げちょう」、木彫は「もくちょう」が一般的な読みだと思います(特に、高村光雲の下りでは)。八百比丘尼も、民俗学者ならば「はっぴゃくびくに」よりも「やおびくに」と呼ぶと思います。マニアックな歴史上の人物名や専門用語を多用する点が売りの作品だと思うのですが、事前にテクニカルタームにルビを振るといったディレクションはしないのでしょうか(ナレーターの方のせいというわけではないと思います)。面白い作品なので残念に思います。

ナレーションは良いのですが、たまに用語の読み方に疑問

問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。

面白い。やられたーという感じ。

ナレーションも上手なのですが読み間違いやイントネーションが不自然なところがあって残念。圓朝を「園長」と同じイントネーションで読まれたら落語好きはずっこけるのでは。ディレクターさん勉強してください。

近年稀に見る面白いプロット

問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。

物語は中山太郎という民俗学者から、ホンダという記者が想い出話を聴くというスタイルで綴られる。その想い出話は謎に満ちており、全てが想い出話に終始するのではなく、途中からその当時の場面に切り替わる。
それだけなら、半七捕物帳と同じ様式なのだが、大きく異なる点が2つある。

一つは、中山氏の話のほとんどが伝聞であること
もう一つは当時の描写が、探偵小説家を目指す記者の創作なのか、(作中においての)事実なのかが不明なこと

である。

どうしてこんなややこしい構成にしたのか。

素直に半七捕物帳形式を踏襲すれば良いのに。

そして鬱陶しいことに、会話が大仰で回りくどく、勿体ぶりながら脱線しまくるので、話が全然進まない上に、「謎だ」「奇妙だ」と言いながら具体的な内容に触れないまま上記の「当時の描写」に切り替わることが多い点だ。
聴いていてイラつく。

イラつくと言えば、その切り替わりが明確ではない(誌面には何か工夫があるかもしれないが)こともあげられる。
ナレーターがうまく演じ分けているので、かろうじて想像はつくが、これもイラつく。

本作の最大のイラつくポイントはなんといっても「民俗学」と言いながら、それらしいのは高名な「民俗学者」が登場しているだけで、肝心な「民俗学」にはほとんど触れられていないことだ。

探偵も同様で、話を聞いている記者がファンだという「探偵小説家」の名前が出てくるだけで、記者も中山なる民俗学者も「探偵」をしない。

タイトルに偽りあり、である。

本文で提示される「謎」についても、なんのてらいもなく、聞き流していてもわかる程度のことばかりだ。むしろ、これを「謎」という方が謎だ。

真相解明も当時パートに登場する人が全てバラしているので、作中の記者と民俗学者はともかく、聴いているこちらからすると、全く物足りない。

謎が陳腐、話がくどくて先に進まない、いきなりの場面転換で本筋がわかりにくい、とほとんど良さを感じられなかった。

「三人書房」がとても面白くて期待していただけに残念だ。

ナレーターについては全く問題を感じなかった。他のレビューで読み間違いやイントネーションへの指摘があったが、その指摘が正しかったとしても許容範囲だろう(個人的には間違いはないと感じているが)。

ただ、登場人物の雰囲気をあまりに的確に表現しているため、会話の回りくどさが強調されてしまった。
皮肉なものである。

どこが民俗学?どこが探偵?

問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。