小学館の名作文芸朗読

【小学館の名作文芸朗読】この怪奇事件は、明治末期に関西の大都市で実際に起きたことだという。

【小学館の名作文芸朗読】叔母の家に居候している真澄の楽しみは台所の残り酒をちびちびやること。

【小学館の名作文芸朗読】田中貢太郎の怪奇小説。水莽草という毒草にまつわる伝説を下敷きに、ある男の数奇な運命を描く。喉の渇きを癒すため、老婆に茶を振る舞われた男・祝。

【小学館の名作文芸朗読】3人の子どもを持つ寡婦（夫に先立たれた女性）は餅搗きの手伝いのために出かけ、子供たちは留守番をすることになった。寡婦は観音山で道に迷ってしまい、にこにこする老婆と出会う。

【小学館の名作文芸朗読】本所の七不思議の一つの「おいてけ堀」。その池で鮒や鯰を釣って帰ろうとすると、何処からか、おいてけ、おいてけという声が聞こえるという。

【小学館の名作文芸朗読】

お種が谷川で洗濯をしていると、何者かに名前を呼ばれた。水面に目をやると、お種の影の上に”蟹の鋏のようにも見える”気味の悪い大きな影が映っている。しかし、振り返るとそこに立っていたのは紫色の振袖を着た少年だった。少年はお種を知っているようだが、お種には見覚えがない。そして「今に判ります、それでは、また近いうちにお眼にかかります」と告げ、少年は行ってしまう──。

【小学館の名作文芸朗読】山奥での猟からの帰り道で日が暮れてしまい、章は岩の下で一夜を過ごすはめになった。月が出てきたころ章は若い女性に出会う。

【小学館の名作文芸朗読】唐の時代、郭元振という少年が遊学の旅に出る。ある晩、宿を取り損ねて彷徨っていると、一軒の家を見つける。

【小学館の名作文芸朗読】

東京の芝区にある質屋で、女房が五、六歳の娘を残して病死したため、所天は後妻を迎えた。後妻は従順で愉快そうな女性で、継子にも真の母親のような愛情を示したため、継子も懐き所天も安心だった。しかし、しばらくすると後妻は黙り込み、口数が少なくなってしまう。

【小学館の名作文芸朗読】番町の青山主膳の家の台所で、下女のお菊が正月の祝いの済んだ膳具を始末していた。

【小学館の名作文芸朗読】長良川で漁を終えた四人の鵜飼は、下流にある法華寺の別院に向かう。

【小学館の名作文芸朗読】故郷を出て、叔父夫婦の家で働いていたお作。虐待、終日の重労働から逃げたいと願い、博奕好きの男と旅に出るが、捨てられてしまう。

【小学館の名作文芸朗読】

今年三十八になる私は初めて父の墓を訪れる。二十年前、父は私と同じ年齢の時に、この九州の野で国のために死んだのだ。横手村で墓守をする老爺に官軍改修墓地まで案内され、ようやく父の墓を探し出す。父が戦死してから、祖父母も母も兄も苦痛を抱えながら死んでいった。私も絶望が絶望に続き、苦痛が苦痛に続いた。その絶望と苦痛のうちで、私は人の夫となり、人の親となった。

【小学館の名作文芸朗読】

田山録弥が、芸術論・創作論をまとめたエッセイ集。芸術が単なる実行や学問、修養だけでは成り立たず、「不思議な鳥」として例えられる創造の閃きが作家の中に宿ることが必要だと述べる。不思議な鳥とは、いまそこにいたかと思うとどこかに飛んで行ってしまうような、そうかと思えば一つの枝にとどまり続けているような、ある人には見え、ある人には見えないというような鳥を指すという。

【小学館の名作文芸朗読】Bはハルピンのホテルにいた。昔別れた時子に会うためだ。

【小学館の名作文芸朗読】

暖かい日が続いた後の珍しい雪の朝、夫婦は門を閉めて炬燵に向かい合っている。夫が妻に「私と一緒になる前に本当に自分から思っていたという男があったか」と尋ねると、妻は初恋として米屋の娘だった頃、問屋から来る手代の青年のことを思っていたと打ち明ける。彼女は当時「嫁に行くならこういう人の処に行っていっしょに稼ぎたい」と思っていたという。

【小学館の名作文芸朗読】『分類アイヌ語辞典』『地名アイヌ語辞典』の著書で知られ、昭和期に活動したアイヌ言語学者の随筆。

【小学館の名作文芸朗読】日本に行くことを夢見ていた貧しい船乗りのミル爺は、仕事の関係で念願の日本へ行くことになった。

お秋さんは雪山へ柴刈に行った。しかし雪は激しく降り、胸を埋める深さにまで積もってしまう。

【小学館の名作文芸朗読】フミエと洋一の家には立派な柿の木がある。毎年、見事な実をつける、おじいさん自慢の木。ある年の夏、日照りが続き、どこの家でも井戸水がかれてしまう。