エピソード

  • ミドルエイジ特有の3つの落とし穴と処方箋|CULTIBASE Radio #79
    2025/10/29

    今回のテーマは「ミドルエイジ・クライシス」。CULTIBASE Radioは、これからの時代の「人」と「組織」のマネジメントの実践論を探究していく番組です。経営コンサルティングファームであり、文科省認定の研究機関でもある株式会社MIMIGURIがお送りしています。パーソナリティーは、株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく代表取締役Co-CEOのミナベトモミが務めています。

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    ▼概要

    今回のテーマは、「人生の過渡期(トランジション)の乗り越え方」。ミナベは漫画『ダイの大冒険』に登場するハドラーというキャラクターを「人生の過渡期を迎えた中年男性のメタファー」として分析し、「ミドルエイジ・クライシス(中年の危機)」について考察しました。心理学者ダニエル・レビンソンの理論をもとに、人は人生の四季を通して成長し、40代前後に訪れる過渡期で「これまでの自分らしさ」を更新できないと危機に陥ると説明しています。

    この過渡期を乗り越える鍵は、「暫定的自己(プロトタイプ)」を試しながら新しい自分を模索することだといいます。ただしその過程では、①成果を受け入れられない「インポスター症候群」、②過去の自分らしさに縛られる「オーセンティック・パラドクス」、③過去を全否定してゼロからやり直そうとする「リセットの罠」といった落とし穴に陥りやすいと指摘しました。

    それらを乗り越えるためには、①経験を共有してくれる適切なメンターの存在、②成果のファクトを可視化し自分を慈しむ「セルフ・コンパッション」、③過去と現在をつなぐ「自分の物語の再構築」が大切だと語られました。

    安斎は、褒められた言葉を「自分再解釈のヒント」として大切にする姿勢を紹介し、他者の評価を新しい自己物語の素材にする重要性を強調しました。ミナベは、「自分の人生を味わい直し、再解釈を楽しむことが過渡期を乗り越える力になる」とまとめました。



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    ▼関連リンク

    中年期に訪れる「アイデンティティの危機」を紐解く。人生100年時代に自己実現を探究するには?https://www.cultibase.jp/articles/midlife-identity-crisis

    働く大人の「アイデンティティ」の悩みと処方箋https://www.cultibase.jp/videos/14497

    少年漫画から学ぶ、経営リーダーの成長段階(7)大魔王討伐後のポップに立ちはだかる、真の成長課題とは?|CULTIBASE Radio|Management #126https://www.cultibase.jp/radios/management-radio/13544



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    34 分
  • なぜ経営者は食べログ低スコアの店でランチすべきなのか?|CULTIBASE Radio #78
    2025/10/22

    今回のテーマは「ノイズ」。CULTIBASE Radioは、これからの時代の「人」と「組織」のマネジメントの実践論を探究していく番組です。経営コンサルティングファームであり、文科省認定の研究機関でもある株式会社MIMIGURIがお送りしています。パーソナリティーは、株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく代表取締役Co-CEOのミナベトモミが務めています。

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    ▼概要

    今回は「ノイズの活かし方」について話されました。テーマの発端は、以前取り上げた「修養と教養」回への好評を受けての続編的な内容。ここでいう「ノイズ」とは、単なる情報の雑音ではなく、思考や探究を豊かにする“創造的ノイズ”を意味しています。たとえば、三宅香帆さんの著作を通して示されたように、読書の中には自分が最初に求めていなかった文脈や情報が多く含まれており、それが結果的に興味や理解を深める契機になるという視点が共有されました。

    安斎は、社会的な評価やスコアに縛られず、思いがけない出会いやズレ(=ノイズ)を受け入れることの重要性を強調。日々多様な対談や講演を通じて、自分の意図とは異なる視点に触れることで「外側のノイズ」を取り込み、そこから思考を発展させていると語ります。一方、皆瀬さんは、映画や本を大量に摂取しながら、自分なりの「面白がり方のレンズ」を育てることで、評価にとらわれず独自の価値基準を磨いていると述べました。

    両者は、創造的ノイズを受け入れることと、内側の「他人の声」や「評価への忖度」といったノイズを減らすことのバランスが大切だと整理します。つまり、外部からの予期せぬ刺激は探究を深める燃料となり、一方で内面の雑音を静めることが自己理解を高める鍵になります。最終的に2人は、「世の中のスコアに逆らって、自分だけの面白さを見つける修行」を提案。食べログ評価の低い店や“クソゲー”をあえて楽しむような実践を通して、ノイズを恐れず味わう感性を鍛えて行くことの大切さを強調しました。



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    知的探究は「日常の徹底的な記録」から始まる:連載「知を開き、巡らせ、結び合わせるための知の方法論」第4回https://www.cultibase.jp/articles/12889

    矛盾に満ちた“本気の遊び“の探究:新刊『1日1アイデア』と『パラドックス思考』の意外な共通点|CULTIBASE Radio|Playful #5https://www.cultibase.jp/radios/playful-radio/13662

    変化に気づき、楽しむ人の「リフレクション」の用法|CULTIBASE Radio|Design #23 |https://www.cultibase.jp/radios/design-radio/13260



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    27 分
  • 創造につながる”良い誤読”とはなにか?|CULTIBASE Radio #77
    2025/10/15

    今回のテーマは「誤読」。CULTIBASE Radioは、これからの時代の「人」と「組織」のマネジメントの実践論を探究していく番組です。経営コンサルティングファームであり、文科省認定の研究機関でもある株式会社MIMIGURIがお送りしています。パーソナリティーは、株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく代表取締役Co-CEOのミナベトモミが務めています。

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    ▼概要

    「読解力」と「誤読力」をテーマに、知の探究と創造性の関係について議論が展開されました。ミナベ、人文系の知の蓄積を正しく理解するために読解力は極めて重要であると述べ、自身の経験から読解に努めた結果、仕事力や潮流を理解する力が向上したことを共有しました。一方で、筆者の意図とは異なるが、理念を自分の言葉で解釈し直したり、新たな創造性や発見を生み出したりする「良い誤読」の存在にも着目しました。


    安斎さんは、誤読には「浅い誤読」と「良い誤読」があり、後者は徹底した読解努力の先に生まれる“エラーとしての誤読”であると説明。「良い誤読」は、真摯に読解に努めた先の「エラー」であると定義し、本や論を深く理解しようとした上で、その内容を触発剤として著者が意図しなかった新たなストーリーや別解釈を生み出す創造的な営みであると説明しました。例えば、自身の著書を読んだ読者が、逆に「軍隊型マネジメントを極めたくなった」という解釈は、創造的な誤読といえると述べました。


    二人は、読解力と誤読力はバランスが重要であり、良い誤読は「リスペクトを持って読解に努める」姿勢が前提にあり、その努力の末に生まれる飛躍であることから、「いい読解なくして、いい誤読はない」という共通見解を提示。読解力を高めるためには、著者に直接質問をぶつける対話の場を持つことが有効であると語って議論を締めくくりました。



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    『知的複眼思考法』に学ぶ、良い探究の為の「問い」の立て方:連載「知を開き、巡らせ、結び合わせるための知の方法論」第2回

    https://www.cultibase.jp/articles/12080


    3つの学習観から見えてくる学びの多層な姿 - 【連載】学びのレンズをかけかえる 第1回

    https://www.cultibase.jp/articles/lenses-layered-views


    経営者こそ、最高の学習者たれ!|CULTIBASE Radio|Management #100

    https://www.cultibase.jp/radios/management-radio/11865



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    21 分
  • 経営リーダーに必要なのは教養?それとも修養?|CULTIBASE Radio #76
    2025/10/08

    今回のテーマは「修養と教養」。CULTIBASE Radioは、これからの時代の「人」と「組織」のマネジメントの実践論を探究していく番組です。経営コンサルティングファームであり、文科省認定の研究機関でもある株式会社MIMIGURIがお送りしています。パーソナリティーは、株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく代表取締役Co-CEOのミナベトモミが務めています。

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    ▼概要

    今回は「修養」と「教養」について話されました。ミナベ氏は三宅香帆氏の著書などから、修養が「他人を変えられないから自分を律して変える」という哲学を持つ労働者層教育に、教養が「社会は変えられる」という哲学を持つエリート層のリベラルアーツ教育に、それぞれ歴史的に結びついていたという整理を共有しました。この前提のもと、現代の自己啓発は修養的であり、大企業の経営層育成は教養的側面を持つという考察が進められました。


    二人はこれらを踏まえつつ、探究は単なる「足し算的な養い」ではなく、得た知識や経験を再解釈し循環させ、新しい意味を生む「健全な代謝」に近いのではないかと議論しました。安斎は「修養」も「教養」も「養(よう)」という漢字が示す通り、「何かをプラスで取って養う」という足し算の営みであることに着目。これに対し、探究は必ずしも知識を増やしたり、自分を高めたりするプラスの力学だけではないと主張しました。


    安斎は馬との交流を通じて「自己変容しなければならない」という強迫観念や「言葉で考えすぎている」状態から解放される感覚を経験したことを例に挙げ、これは修養でも教養でもない、新たな気づきであったと語りました。最終的に、探究とは、外部から得た知識や経験を単に蓄積するのではなく、「自分の中で再解釈したり、再構築したり、うまく循環させたり」すること、すなわち「健全な代謝」のような営みであり、「内側と外側の養分を取ることばかり考えているのではない」と締めくくりました。



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    変化する時代に求められる「新しいリーダーシップ」の考え方とは?:連載「リーダーシップ教育の最前線」第1回 | CULTIBASE

    https://www.cultibase.jp/articles/4552


    組織学習は“物語の探究”から始まる。変化の鍵は「自己」の捉え直し | CULTIBASE

    https://www.cultibase.jp/videos/14212


    『リーダーシップ教育のフロンティア』 part1: 一人ひとりがリーダーシップを育むために何ができるか | CULTIBASE

    https://www.cultibase.jp/videos/10777



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    24 分
  • 日々の仕事を通して「技」を磨けば、最高の娯楽になる(前編)|CULTIBASE Radio #75
    2025/10/01

    今回のテーマは「仕事娯楽」。CULTIBASE Radioは、これからの時代の「人」と「組織」のマネジメントの実践論を探究していく番組です。経営コンサルティングファームであり、文科省認定の研究機関でもある株式会社MIMIGURIがお送りしています。パーソナリティーは、株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく代表取締役Co-CEOのミナベトモミが務めています。

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    ▼概要

    今回は「仕事娯楽」をテーマに、自身の仕事観を語り合いました。冒頭、ミナベは『バガボンド』の武蔵を例に、他者との競争から離れ、技を磨くことそのものを楽しむ境地について触れ、日々の仕事を通して芸を磨くことが「仕事娯楽」につながるのではと問いかけます。コンサルティングの60分を寿司職人のライブパフォーマンスに例え、事前の仕込みや場の設計を徹底することで顧客に感動を届けつつ、自分自身もその技の探求を楽しんでいると語りました。

    安斎は自身の著書『問いの作法』の改訂作業を通じて、過去の自分の不安から来る冗長な表現を削ぎ落とし、必要最小限の言葉で本質を伝える「引き算の技」を磨いていると振り返ります。これは単なる修正ではなく、思想をどう伝えるかという影響力の探求でもあり、40代に入った今は論理や証拠を積み重ねるよりも、メッセージの純度や空気感で伝える技術を重視するようになったといいます。さらに講演活動でも、過去のスライドを「秘伝のタレ」として整理し、最適な素材を素早く抜き出す仕組みを構築することで、効率と質を両立させる工夫を楽しんでいると紹介しました。

    こうした取り組みは成果や評価のためだけではなく、技を磨く過程そのものが純粋に面白く、まるで趣味や娯楽のような喜びを与えてくれると二人は強調します。最後に、仕事を通じた技の探求はキャリア形成にも重要な考え方であると締めくくられました。



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    子どもに「仕事の何がそんなに楽しいの?」と聞かれて、考えてみた | CULTIBASEhttps://www.cultibase.jp/articles/advent-calendar-minabe

    働き方の試行錯誤はなぜ楽しいのか?ワーケーション考察|CULTIBASE Radio|Management #48 | CULTIBASEhttps://www.cultibase.jp/radios/management-radio/6271

    本音から生まれる「笑い」こそが“いい仕事”の源泉──おもちゃクリエーターと考える、「衝動」の活かしかた | CULTIBASEhttps://www.cultibase.jp/articles/4671



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    19 分
  • 漫画家のシナリオ設計に学ぶ、経営ストーリーデザイン論(後編)|CULTIBASE Radio #74
    2025/09/24

    今回のテーマは「漫画家のシナリオ設計」。CULTIBASE Radioは、これからの時代の「人」と「組織」のマネジメントの実践論を探究していく番組です。経営コンサルティングファームであり、文科省認定の研究機関でもある株式会社MIMIGURIがお送りしています。パーソナリティーは、株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく代表取締役Co-CEOのミナベトモミが務めています。

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    ▼概要

    漫画や小説、映画の「シナリオ設計」を経営にどう応用できるかについて議論されました。ミナベは手塚治虫や藤子不二雄、映画やドラマ脚本の理論書を集中的に読み込み、物語の基本は「主人公の幸福と不幸のアップダウン」にあると整理しました。

    具体的には①敗北と勝利、②困難と達成、③探究と答えという三つの軸があり、それぞれ成熟度の異なるストーリーとして捉えられると説明しました。①は競争に勝つか負けるかというジャンプ的王道、②は課題を乗り越える成長の物語、③は未知を問い続け答えを見出す探究型であり、より多様で成熟した物語を描けるといいます。

    企業経営においても「どの物語を軸にするか」で楽しみ方や意味付けが変わるという話が展開されていきました。ワンピースを例に、短期的には勝敗の物語ですが、長期的には探究や達成の構造が重層的に組み込まれていると論じました。MIMIGURIの経営は競合との勝敗ではなく、探究を通じて自己生成する生命体のようであるとのこと。経営者がシナリオライターとして筋書きを作るのではなく、生態系を観察する「庭師」や群像劇のエッセイストのように意味を抽出していく営みに近いとしました。

    最後に企業によっては勝敗型のシナリオも有効であり、読者=社会や社員が共感する物語であれば多様な作風が存在し得ると確認しました。経営を一つの作品づくりと捉え、ストーリーの型や成熟度を意識することで、組織の探究や成長をより豊かにできるとまとめました。



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    漫画家のシナリオ設計に学ぶ、経営ストーリーデザイン論(前編)|CULTIBASE Radio #72https://www.cultibase.jp/radios/cultibase-radio/manga-scenario-management-part1

    少年漫画から学ぶ、組織デザイン(1):鬼舞辻無惨の「鬼の一派」崩壊に見る、機能別組織のバッドパターン|CULTIBASE Radio|Organization Design #14https://www.cultibase.jp/radios/organization-design/13844

    少年漫画から学ぶ、経営リーダーの成長段階(1)夜神月をコーチングで救えるか?|CULTIBASE Radio|Management #120https://www.cultibase.jp/radios/management-radio/13264



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    24 分
  • 経営リーダーに求められる「仮説」を思いつく力|CULTIBASE Radio #73
    2025/09/17

    今回のテーマは「アブダクション

    https://www.cultibase.jp/videos/10972」。CULTIBASE Radioは、これからの時代の「人」と「組織」のマネジメントの実践論を探究していく番組です。経営コンサルティングファームであり、文科省認定の研究機関でもある株式会社MIMIGURIがお送りしています。パーソナリティーは、株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく代表取締役Co-CEOのミナベトモミが務めています。

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    今回は「アブダクション」という思考法について話されました。アブダクションの定義は「観察した事象や結果からそれを説明する、最もありえそうな仮説を推論する思考法」であるとし、特に固有の事象と問い、前提の掛け合わせから、しっくりくるストーリーを見つける思考法であると説明しました。特に、事業リーダーと企業リーダーの違いに言及し、後者には抽象度の高い課題設定力が求められ、その核心にアブダクションがあるのではないかといいます。

    経営人材育成プログラムが、認知バイアスを克服し、多角的な視点から仮説を立てるアブダクションの精度を高めるために機能していることもあるとのこと。人文学や異分野、異文化への理解を深めることで、固定的な視野を壊し、より柔軟な思考を促すプログラムの意義を解説。しかし、単に知識を増やすだけではアブダクションの精度は向上せず、探求の対象をどう見るかという「レンズ」そのものを磨き、新しいレンズを手に入れることが重要であると言います。

    安斎は自身がミドルエイジクライシスを乗り越える人を観察した際に、学習論のレンズを通して例外ケースを説明できる仮説を導き出した経験を語り、これがアブダクション的な思考プロセスかもしれないと話しました。経営において、論理的思考やスピーディーな意思決定だけでは通用しない、不確実性の高い状況下で高い水準の仮説を生み出すアブダクションの重要性を改めて強調して、締めくくりました。



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    身近にある「アブダクション」経験を語る|CULTIBASE Radio|Design #4

    https://www.cultibase.jp/radios/design-radio/6420

    実践者の知的生産が、「想定外」への対応力を育む:連載「知を開き、巡らせ、結び合わせるための知の方法論」第1回

    https://www.cultibase.jp/articles/11840

    アブダクション

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  • 漫画家のシナリオ設計に学ぶ、経営ストーリーデザイン論(前編)|CULTIBASE Radio #72
    2025/09/10

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    今回は、ミナベが漫画から学ぶ会社経営のストーリー作りについて語りました。現在漫画形式の経営書籍を執筆しており、漫画家の仕事術に関する書籍にハマっていると話します。中でも、荒木飛呂彦氏の「漫画術」を高く評価し、彼の作品「ジョジョの奇妙な冒険」が、極めて戦略的なロジックで成り立っていることを解説。荒木氏が「ジョジョ立ち」を戦略的に生み出したエピソードを紹介し、ヒット作には必然的なロジックが存在することを強調しました。

    この漫画術のレンズを会社経営に当てはめることで、会社のストーリーをより面白く、多様なものにできると話します。多くの会社が売上や競争に特化するあまり、ドラゴンボールのような「トーナメント型」のストーリーに陥りがちだと分析し、これは社員や顧客から見たときに、コンテンツとしての面白さや多様性が失われる可能性があると述べました。

    そして、トーナメント型ではない、より多様な会社のストーリーテリングの可能性を提示。例えば、未知の課題を解き明かす「ミステリー・サスペンス型」や、ゴールに向かって旅をする「ロードムービー型」といったストーリーを会社経営に取り入れることで、従業員や顧客の体験をより豊かにできると提案しました。MIMIGURIの経営スタイルが、探求を通じて「実は我々はこういう会社だったんだ」と解き明かすミステリー・サスペンス型に近いと分析。

    最後に、リスナーに向けて、自身が面白いと感じる会社のストーリーがどのような型に当てはまるか考えてみてほしいと呼びかけました。



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    孤高の中年「ベジータ」のキャリア課題にどう向き合うか?|CULTIBASE Radio #17https://www.cultibase.jp/radios/cultibase-radio/vegeta-career

    少年漫画から学ぶ、組織デザイン(1):鬼舞辻無惨の「鬼の一派」崩壊に見る、機能別組織のバッドパターン|CULTIBASE Radio|Organization Design #14https://www.cultibase.jp/radios/organization-design/13844

    漫画とアニメで鍛える組織学習の観察眼|CULTIBASE Radio|Management #63https://www.cultibase.jp/radios/management-radio/7491



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