• #047 武烈天皇は本当に暴君だったのか/『継体天皇』/本語り
    2026/10/03

    いま話題の『継体天皇』をとりあげ、過去に百舌鳥・古市古墳群を実際に歩いた経験も交えながら、継体天皇を日本の世襲王権の始祖とみる見解や王統交代をめぐる議論を紹介し、さらに武烈天皇の暴君像はいかに作られたのかという問題にも触れ、現代の学際研究や共同研究のあり方についても語りました。

    【言及した本】

    ・河内春人『継体天皇:六世紀に現れた世襲王権の「始祖王」』(中公新書、2026)

    ・ウィリアム・シェイクスピア、小田島雄志訳『リチャード三世』(白水uブックス、1983)

    ・ジョセフィン・テイ、小泉喜美子訳『時の娘』(ハヤカワ・ミステリ文庫、1977)

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    19 分
  • #046 鳥の目と虫の目を行き来する/『物語 インドの歴史』/本語り
    2026/09/26

    通史は、ともすると出来事の羅列になりがちですが、『物語 インドの歴史』は、インダス文明から現代までの壮大な流れを描きながら、語源の由来や現地での体験談といった細部にも目を配っており、優れた歴史叙述とは「鳥の目」と「虫の目」を自在に往復する営みだと感じました。

    【言及した本】

    ・堀本武功『物語 インドの歴史:インダス文明からムガル帝国、現代まで』(中公新書、2026)

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    18 分
  • #045 大事なことはくり返せ/『京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ』/本語り
    2026/09/19

    著作の多い山極寿一先生ですが、本書では、若き日のフィールドワーク、異文化理解の重要性などが率直に語られています。とりわけ印象的なのは、職位を求めるのではなく、やりたいことを貫きながら信頼を積み重ねる生き方です。ゴリラ研究の本でありながら、人との関わり方や仕事への向きあい方に多くの示唆を与えてくれます。

    【言及した本】

    ・山極寿一『京大総長、ゴリラから生き方を学ぶ』(朝日文庫、2020)

    ・山極寿一『暴力はどこからきたか:人間性の起源を探る』(NHKブックス、2007)

    ・山極寿一『家族進化論』(東京大学出版会、2012)

    ・山極寿一、鈴木俊貴『動物たちは何をしゃべっているのか?』(集英社、2023)

    ・山極寿一『共感革命:社交する人類の進化と未来』(河出新書、2023)

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    19 分
  • #044 網野善彦の言葉へのこだわり/『歴史を考えるヒント』/本語り
    2026/09/12

    網野善彦『歴史を考えるヒント』は、大学に入って最初に教わった「辞書を信用するな」という言葉を思い出させる一冊です。説明や通説を鵜呑みにせず、言葉の使われ方や史料に立ちかえって考える、その姿勢は歴史研究だけでなく、AI時代の情報との向きあい方にも通じるように思います。

    【言及した本】

    ・千野栄一『プラハの古本屋』(中公文庫、2025)

    ・網野善彦『古文書返却の旅 改版:戦後史学史の一齣』(中公新書、2026)

    ・網野善彦『歴史を考えるヒント』(新潮文庫、2012)

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    23 分
  • #043 入院という濃密な人間世界/『六人部屋の十三年間』/本語り
    2026/09/05

    20歳で突如、潰瘍性大腸炎を発症し、それから13年間病室で過ごした頭木弘樹さん。6人部屋でくりひろげられる濃密な人間模様を記録し、さらに「文学紹介者」を名乗る著者による多彩な引用のおかげで、単なる闘病記ではなく、人間というものを深く見つめた優れたエッセイとなっていました。

    【言及した本】

    ・頭木弘樹『六人部屋の十三年間:病室で出会った忘れられない人たち』(晶文社、2026)

    ・頭木弘樹『絶望名人カフカの人生論』(新潮文庫、2014)

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    25 分
  • #042 世界で聴かれる北海道のジャズピアニスト/『評伝 福居良』/本語り
    2026/08/29

    いまYouTubeやSpotifyで爆発的に再生され、世界中でファンを増やしている北海道のジャズピアニスト、福居良。しかし、生前の彼は決して世界的な名声を得ていたわけではなく、その演奏は知る人ぞ知るものでした。没後に評価が広がったその数奇な運命を、本書とともにたどってみます。

    【言及した本】・栗山慎二『評伝 福居良:世界をめぐる北のジャズ』(リットーミュージック、2026)

    ・小川隆夫『マイルス・デイヴィスが語ったすべてのこと: マイルス・スピークス』(小学館文庫、2026)

    ・エイダン・レヴィ、小田中裕次訳『ソニー・ロリンズ伝』(亜紀書房、2026)

    ・立花隆『シベリア鎮魂歌:香月泰男の世界』(文藝春秋、2004)

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    31 分
  • #041 火野葦平のもうひとつの代表作/『花と龍』/本語り
    2026/08/22

    「本語り」39回で紹介した中村哲の評伝『炎と水』。その中村哲の母の兄が火野葦平であり、火野葦平の父にあたるのが、沖仲仕の親方として知られた玉井金五郎です。火野葦平『花と龍』には、玉井金五郎と妻マンの生き様が描かれており、とりわけ「顔」にこだわらない姿勢に感銘を受けました。

    【言及した本】

    ・火野葦平『花と龍 上下』(岩波現代文庫、2006)

    ・山岡淳一郎『炎と水:中村哲と名もなき人たちの旅』(集英社、2026)

    ・『糞尿譚・河童曼陀羅(抄)』(講談社文芸文庫、2007)

    ・火野葦平『麦と兵隊・土と兵隊』(角川文庫、2021)

    ・村上龍『五分後の世界』(幻冬舎文庫、1997)

    ・竹本三郎兵衛、頼桃三郎校『艶容女舞衣:三勝半七』(岩波文庫、1939)

    ・曲亭馬琴『三七全伝南柯夢』

    ・本居宣長『紫文要領』(岩波文庫、2010)

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    22 分
  • #040 ビルって自力で建てられるの?/『蟻鱒鳶る!』/本語り
    2026/08/15

    東京都港区三田に土地を買い、業者に頼まず自力でコンクリートを打って、20年かけてビルを建てる――そんな離れ業をやってのけた岡啓輔さん。そのライフヒストリーも興味津々です。

    【言及した本】

    ・岡啓輔『蟻鱒鳶る!:自力でビルを建てた男』(ちくま文庫)

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    22 分