『黒牢城』のカバーアート

黒牢城

(KADOKAWA)

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黒牢城

著者: 米澤 穂信
ナレーター: 荻沢 俊彦
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本能寺の変より四年前、天正六年の冬。織田信長に叛旗を翻して有岡城に立て籠った荒木村重は、城内で起きる難事件に翻弄される。動揺する人心を落ち着かせるため、村重は、土牢の囚人にして織田方の軍師・黒田官兵衛に謎を解くよう求めた。事件の裏には何が潜むのか。戦と推理の果てに村重は、官兵衛は何を企む。デビュー20周年の到達点。『満願』『王とサーカス』の著者が挑む戦国×ミステリの新王道。©Honobu Yonezawa 2021 (P)KADOKAWA ミステリー
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荒木村重が信長に反旗を翻し、籠城した一年間の物語。この期間には後の黒田官兵衛が幽閉されたことも有名(大河ドラマでも描かれていたけど)で、その史実に基づいて城内で起きた事件を官兵衛の助言に基づいて解決する、といえば歴史の隙間をついたミステリーとも言えるが、それだけでは決して終わらない物語だった。

内容の詳細に触れる前に朗読についてだが、登場人物のほとんどが男性であったにも関わらず、作中でのイメージに合わせた読みわけがされていて、とても聴きやすい。イラつくような読み違えもほとんどないと思われる。少なくとも内容に没入できることは間違いない。

ただ個人的には主人公格に当たる荒木村重の表現が尊大すぎる気はしたが、それは著者のイメージもあるだろうから、声高に否定するものでもない。

内容については城内で人死を伴う事件が発生するのだが、それの全てが「解決しないと落城につながる」ことになるため、解決しきれない村重が地下牢の官兵衛に助言を求める、と言うのが基本パターン。

全体として、史実とされている出来事を盛り込んだ良質な歴史小説なのだが、この解決編に入る途端、推理小説に切り替わる。ジャンルでいえば安楽椅子探偵である(安楽椅子ではなく地下牢だが)。
ここでは官兵衛が探偵役なら村重は捜査は優秀だが考え方の古い警部、といったところか。

ここだけを取り上げると推理小説なのだが、本書の真の眼目は別にあるような気がしてならない。

それはなぜ荒木村重が勝ち残れなかったのか、信長との違いがどこにあったのか、という大きな謎に立ち向かったような気がするし、聴き終わった時に、自分の中に一つの理解が浮かんだことからも、間違いないような気がする。

最初は変わった推理小説だと思ったが、推理的風味を加えた歴史小説だと理解してから、俄然面白くなった。

特にラストシーン付近の官兵衛の企みには膝を打ってしまった。

向き不向きはあると思うが聴いて損はない。

荒木村重の没落物語として

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ナレーションの声も聴きやすく、登場人物の緊迫感が伝わってきます。

面白いです

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登場人物がよく描かれていて、とても面白い。ナレーターの声も役にはまっていてとても良い。仕方ないことだと思うのだけど、女性の声のところだけは違和感がするので、千代保の声のところだけは、できれば女性のナレーターの方が良かった。
物語の一番最後は若干蛇足に感じた。

物語もナレーションもとても良い

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冒頭、少し聞き取りにくかったけれど、すぐになれ、なれると耳に心地よい語りでストーリーに引き込まれた。ラストよし。

満足感大

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戦国時代が大好きなので、勘兵衛がどうなるか荒木がどうするかは知っていた。が、それでもそんな事は一切関係なく楽しめた。最初から最後まで飽きることなく謎から謎が深まり最後に集約されていく一級品のエンターテイメントである。ジャンルは戦国ミステリー(推理)小説とでも言いましょうか。どこまでもキレる明晰な勘兵衛と運命に翻弄される荒木の対比が見事。構造的には戦国版羊たちの沈黙ですね。勘兵衛がどんどん暗黒面に落ちていくような描写が怖かった。しかしそれでいて読後感?がとても良く清々しい気持ちになれました。個人的には史実に忠実ながらもラストはそうきたか!あり得るかもと納得できる秀一なものでした。

完璧な作品

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