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古墳時代の歴史

講談社現代新書

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古墳時代の歴史

著者: 松木 武彦
ナレーター: 北斗 誓一
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古墳時代の歴史は日本列島とその周辺だけで完結するものではなく、世界史ないしは人類史の一部であることを強く意識したい。古墳時代が始まって終わる紀元後一千年紀は、古墳時代の地球規模の気候環境の変動にも影響され、(中略)人びとを束ねる枠組みとシステムとが大きく組み替えられた段階である。ユーラシア大陸の東の端の沖合に浮かぶ日本の島々に巨大な古墳が現れて、王や有力者の政治組織が台頭したのは、この世界史的組み換えの一環とみなされる。歴史の動きをグローバルにとらえるこのような視点は、近年、国際的に盛んになってきた。また、グローバルな歴史の動きを導いた一因とみられる気候変動が、ここ十年来の高精度古気候復元の研究の進展により、一年ごとの乾湿や寒暖の変化として、具体的に把握されつつある。こうした視点や成果を取り込んで、世界史の一部としての古墳時代史を叙述することを、この本の第三の目標にかかげる。社会全体や世界の動きを視野に入れ、文献史学の成果も取り込んだ、考古学による古墳時代の編年史の総合的叙述。この本でしたいことは、それである。
©松木 武彦 (P)2026 Audible, Inc.
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タイトルを見た第一印象では、こじつけにまみれた自説主張本としか思えなかったが、実際には複数の独立した手法から得られたデータを元にした、「極めて妥当な仮説」の提示だった。

古墳時代と言う区分は知っていたが、それがいつ始まって、いつを終わりとするかは本書で初めて知った。

興味深かったのは、古墳の形態もそうだが、作られた年代だろう。

漠然と全国にある同形の古墳は一斉に作られたのだと思っていたが、それなりに順番があるらしい。

また副葬品についても、宗教的な儀式のようなもので、どこでも似たり寄ったりなのかと思っていた。

本書ではそれらの差異などを、各種分野の研究結果から明らかにし、それに基づいて社会構造のあり方、地域圏の成立状況、権力の集約状況を導き出し、今までにあまり聴いたことのない、そして極めて妥当と感じられる「通史」を導いている。

もちろん、それらは著者の主張であり、強引て感じられる箇所もあるのだが、これ以上の検証をするにはタイムマシンの発明を待つしかないだろう。

古代史や古墳に興味のある方にはおさえておいてもらいたい本だった。

ナレーションだが、聞き取り安いとは思うが、まるで著者が自説を主張しているかのような語り口が気になった。
デジタルボイスの方が良い、とまでは言わないが、もう少し抑揚を抑え、リズム良く読んでいただきたかった。

妥当な仮説

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