小学館の名作文芸朗読

【小学館の名作文芸朗読】コルドバの闘牛初日、町は賑わいを見せていた。「六人の若い海賊」と呼ばれる旅館に一人の若者が宿を取る。得体の知れないこの若者は、旅館の支配人やボーイに冷遇されるが、気に留めず街を眺めていた。夜、酒場に現れた若者は、宮廷の侍従に迎えられ、宮殿に連れて行かれる。実は彼はセルビアの皇太子であり、「サラセンの耳飾」を盗んだ犯人を探すために派遣された探偵であることが明かされる。

【小学館の名作文芸朗読】

旗本家臣の塚三十郎は、愛人おきたのために辻斬りで得た金を使い贈り物をしていた。おきたは浮世絵に描かれて評判を得た茶汲み女だが、三十郎の金の出どころに不安を抱く。かつておきたと恋仲だった新発意(出家して間もない者)の源空は、過去の関係を想いながら彼女の姿を見守り続けていた。ある夜、三十郎とおきたが駆け落ちを決意するが、二人の背後に源空が現れる。

【小学館の名作文芸朗読】主人公と友人の新井君は支那料理店「黄華軒」をよく利用していた。その店で提供される料理には、珍しい食材である「広東葱」が必ず入っていた。

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エジプトのギゼーの金字塔で発掘調査を行っていたドイルス博士は、「君に願う、来たり給え、地下室へ」という象形文字を発見する。木乃伊(ミイラ)の香りがする中、不思議な導きによって秘密の地下室にたどり着いた博士は、石棺の中の木乃伊が握っている金剛石の耳飾を見つけた。──この発見から一月後、ロンドン中に博士の訃が知らされることになる。

【小学館の名作文芸朗読】江戸麹町の医者村井長安は、年貢を払えず田舎から出てきた義弟十兵衛のために口入れし、娘お種を六十両で女郎に売らせる。

【小学館の名作文芸朗読】スペインの小村カンタブリアで植物学の権威コックニー博士が謎の失踪を遂げてから三か月、博士の息子バルビューの霊の目撃談が相次ぎ、心霊学者フィリッポが調査に乗り出す。

ある地方で「私」は英語と数学の教師をしていた。下宿先の家族に白痴（重度の知的障害）の弟の六蔵がいることを知る。

【小学館の名作文芸朗読】三角餅で有名な茶店を舞台に、そこで働く人々の何気ない日常を描く。ある夏の夜、茶店に集う常連の一人、油売りの吉次が軍夫となって旅立つ決意を胸に秘めていた。

【小学館の名作文芸朗読】『絶望』と『かれ』の２部構成。『絶望』では、文造と梅子の悲痛な別れが描かれている。文造が梅子を訪ねると２人の妹しかおらず。母と何処かに出掛けたそうだ。

【小学館の名作文芸朗読】江藤お秀は東京の電話交換手をしている18歳の少女である。両親をなくし祖母に引き取られた妹と弟の面倒を見ながら働いている。

北海道で生まれた友人が熊について語る。熊は恐ろしい猛獣のイメージがあるが実際は違う。

【小学館の名作文芸朗読】劇作家である倉田百三による随想。

【小学館の名作文芸朗読】シベリアでの兵役中、吉田と小村は一年間の辛抱が必要だった。彼らは厳しい冬を過ごし、退屈で長い一年を振り返った。シベリアの風景は雪に覆われ、凍った川には橇(そり)が通り、烏が雪の上でついばむ姿があった。

【小学館の名作文芸朗読】小泉八雲（ラフカディオ・ハーン）夫人である著者が綴った、八雲に関する記録。八雲が日本へ渡ったのは明治23年のことである。

【小学館の名作文芸朗読】九州菊池家に磯貝平太左衛門武連(たけつら)という侍臣がいた。主家が滅亡したため、武連は剃髪して回龍という僧となり、諸国行脚に出掛ける。

【小学館の名作文芸朗読】壇ノ浦の戦いで滅亡した平家の霊を鎮める阿弥陀寺に、芳一という琵琶法師が住み込んでいた。

茂作と巳之吉のきこり親子が山で仕事をしていると、雪が降り始め、山小屋で一晩過ごすことに。巳之吉が目を覚ますと、雪女が茂作に息を吹きかけていた。「誰にも話さなければ助けてやる」と言い残して消え

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明治期の日本で「小泉八雲」の名で作家活動をしたラフカディオ・ハーンが、浦島伝説を紹介しながら綴る旅行記。旅館「浦島屋」の妖精のような女主人に人力車を手配してもらった私は、車中で浦島伝説に思いを巡らせる。日本の人々は浦島明神なる神社まで建立している。彼らが同情するのは、乙姫様ではなく、浦島の方なのである。

【小学館の名作文芸朗読】昔、江戸小石川にある鈴木という旗本の屋敷に、忠五郎という若い足軽がいた。仕えてから数年になる彼は、毎夜、明け方少し前まで外出するようになる。

【小学館の名作文芸朗読】お園は京都で芸事の修業し教育を受けた後、ながらやという商人に嫁ぐ。男の子をもうけるが、結婚後四年目に病気で死んでしまう。