小学館の名作文芸朗読

【小学館の名作文芸朗読】青く美しい空の下の工場で製造される飴チョコ。飴チョコの箱に描かれた天使達は、汽車で何処かに運ばれるのが楽しみ。

【小学館の名作文芸朗読】

はるか北の島では、冬が近づくと人々は南へ向けて旅立つ準備を始める。その別れの晩、小屋に集まった男女は食卓を囲み、歌い、にぎやかに踊る。窓の外では、孤独な一匹の狐がその様子をじっと眺めていた。「人間は、ああして楽しそうに暮らしているのに……」――狐は、彼らのように踊ってみたいという、ふとした願いを抱く。

【小学館の名作文芸朗読】工場の門を出る頃、少年工の達夫は国境の山々の景色を見ると、戦争で亡くした父を思い出して熱い涙を流す。自分の帰りを待つ母を想うと、母の力になるためにも強くならねば、と誓う。

【小学館の名作文芸朗読】三人の姉弟は両親に世話をすることを誓って猫の子を飼いはじめる。三人は自分達が食べる前に小猫にご飯をあげていたが、そのうちに面倒を見なくなる。

【小学館の名作文芸朗読】「ケー」という少年が、人々から恐れられる「眠い町」を訪れる。旅人を眠らせるこの町で、ケーはいつしか寝入ってしまう。

【小学館の名作文芸朗読】光子さんは毎日、二匹のはちが庭にある梅の木の枝に巣を作る様子を見ていた。お隣の勇ちゃんに見つかると大変なことになるので内緒にしている。

【小学館の名作文芸朗読】某幼稚園の生徒らは陸軍病院へ傷痍軍人をお見舞いに行くことになる。

北の国の王様はある日、退屈さをまぎらわせるために貧しい人々を城に招いて酒盛りを開くことにしました。海岸の壊れた船の中に住む老人も、大きな袋を背負いながら、破れたマンデリンを奏で唄い踊りました

【小学館の名作文芸朗読】信濃国のある山中に、琵琶池という湖がある。湖の畔には若い女が佇んでおり、「その女を見た者はたちまち姿を消してしまう」という怖い噂が。

【小学館の名作文芸朗読】「日本のアンデルセン」と呼ばれ、代表作に『金の輪』『赤い蝋燭と人魚』などの童話がある作家の随筆。私は、子供ほど敏感なものはないと考える。

【小学館の名作文芸朗読】町裏を流れる小さな川の岸に住むねずみがいた。他のねずみ達は家の天井裏や縁の下に巣を作るが、彼はこの場所が安全だと思っている。

【小学館の名作文芸朗読】

冬から春に移る季節の夜、信一と秀吉の兄弟が二階で眠っていると、警笛の音で目を覚ました。窓から見ると近所で火事が起きており、燃え上がる炎が見える。叔母の家の方角だと気づき、心配した信一は見舞いに行くと言い出す。両親は心配するが、信一は洋服に着替えて自転車で出かけてしまう──。

【小学館の名作文芸朗読】

海辺の家に母と娘が暮らしていた。2年前、漁に出た父は行方不明となり、二人は父の帰りを待ち望んでいた。ある嵐の夜、娘は父の帰還を願い、窓辺にろうそくを灯し続けた。深夜、戸をたたく音がして黒い装束の男が現れる。男は父からの言づてと称して袋を置いていく。中身は一見、金銀の粉に見えたが、翌朝確認すると汚れた貝殻だった。

【小学館の名作文芸朗読】さよ子は二階から外を眺めるのが好きだ。晩方に耳を澄ませると、なんとも言えない音色が聞こえてくる。ある日、その音を確かめたくなって出掛けていく。

【小学館の名作文芸朗読】貧しい家に育ったお竹は、やがて故郷を離れて働きに出る。最初の家では、底意地の悪い奥さまの皮肉に傷つく。

【小学館の名作文芸朗読】町から離れた静かな村に住む兄妹は仲が良く、毎月、新しい雑誌を一緒に読むのを楽しみにしている。

【小学館の名作文芸朗読】ものぐさじいさんは若い時から、じっとしているのが好きだった。年をとってますますものぐさになるが、みんなから愛され、終日、ひなたぼっこをする。

【小学館の名作文芸朗読】四歳の男の子よっちゃんは毎日、昼寝から眼が覚めると、母親にお菓子をねだっていた。

【小学館の名作文芸朗読】地球上の全てが凍る寒い冬の夜、ふだんは言葉を交わさない大空の星たちが話し始める。小さな優しい星が一軒の貧しげな家の話をする。

【小学館の名作文芸朗読】冷たい冬の朝、少年は自転車で荷物を運ぶ途中、体調を崩して倒れる。まだ彼は上京してから日が浅く、製菓工場で働き始めたばかりだった。