エピソード

  • 42|文明をつくった国による新たなグラウンドデザイン─夏申『わたしの上海游記―揚子江のほとりで本を読む』
    2025/08/13

    今回の感謝本:夏申『わたしの上海游記―揚子江のほとりで本を読む』(紀伊國屋書店)

    【今回のトピック】廣田、黒鳥社・若林さんオーガナイズの中国リサーチ旅へ/投資は盛り上がるもビジネスモデルが確立できてない欧米のAI企業/すでに社会実装済みの中国/『三体』の作者・劉慈欣が働くAI企業/ハイヤーの運転手レベルの自動運転/ドローンの運ぶデリバリー/なぜ中国では可能なのか/鄧小平をいかに理解するか/欧米に認められることファーストで近代化した日本/10億人規模の他民族国家を統治する必要のあった中国/そんなリサーチ旅行中に読んだ副読本/中国に住みながら自由に書くための覆面作家という手段/愛国心教育としての京劇/文化自信と国潮回帰/図書館内の秘密のスタジオ/国を隔てていても文化が共有されている南米/地域で言語すら分かれる中国/中国で人気の日本人歴史学者・宮崎市定/暴君ではない異端の独裁君主・雍正帝/中国的民主というキーワード/国家プロジェクトとしてのグレーターベイエリア構想/文明をつくれた国=OSをつくれる国/

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    45 分
  • 41|そこにいた君たちへ─新井英樹『定本 宮本から君へ』
    2025/08/04

    今回の感謝本:新井英樹『定本 宮本から君へ』(太田出版)


    【今回のトピック】感謝本の見つけ方は2パターン/第3の感謝の道/著者連載デビューの「私小説」的作品/熱意はあれどすべて空回りする主人公/24歳、慣れない経営のさなかで読んだ/メンター・恩師不在の人生/ モーレツサラリーマンらから匂い立つ人間くささ/「これが会社なのか!」/モブにも人生の流れるマンガ/主人公・宮本と同い年の時に読めた/  東池袋の雑居ビルに構えた最初のオフィス/深夜の慣れない経理作業/まったく同じ座標に宮本がいた!/サラリーマンにはサラリーマンのかっこよさ/人生を伴走してくれていたキャラクター/残業がダメになる前の電通の風景/最高に台なし故に最高な定本版エピローグ/「人間は感動するために生きている」/感謝させてくれてありがとう

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    29 分
  • 40|ビーフと参院選
    2025/07/28

    【今回のトピック】

    夫婦げんかを終えたばかりの武田/やるなら確実に絶対勝てる手はずを整える廣田/常に相対的な戦いが前提になる広告代理店/成果物への批判人格批判に聞こえやすいクリエイティブ業界/HIP HOPのビーフから学ぶこと/生き様込みで作品になるジャンル/リアルとは/ビーフ=下から上への垂直的コミュニケーション/オーディエンスを巻きこむ批評的行為/今回の参院選むずくない?/フラジャイルの反対語はない/否定のことばを養分として強くなるものたち/違いを認め合いながら議論のテーブルにつくことは可能なのか/「とりあえず安心したい」という気持ち/不安vs正しさ/飢えた子の前で文学は役に立つのか、の問い/ガンギマってる政治はよくない/憑依型の武田の宿命/あるものを知るために系譜を辿ると遠くに見えはじめる不思議/ライブハウスでどこにいるか/求心力と遠心力/勉強するほど生まれる阻害感


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    41 分
  • 39|4つの感謝本視点から読み解く松尾芭蕉
    2025/07/22

    今回の感謝本:

    長谷川櫂『「おくの細道」を読む 決定版』(ちくま文庫)
嵐山光三郎、磯田道史『影の日本史にせまる 西行から芭蕉へ』(平凡社新書)安田登『身体感覚で「芭蕉」を読み直す 「おくの細道」謎解きの旅』(ちくま文庫)関口尚『芭蕉はがまんできない おくのほそ道随行記』(集英社文庫)

    【今回のトピック】芭蕉クアトロ!/ワンテーマ平行読書の進め方/芭蕉あるあるその1:芭蕉忍者説/旅する俳人はスパイ業におあつらえ向き/「おたくの殿様、最近どんな感じ?」/伊賀育ち/戦争広告代理店としての旅人/俗語導入としての「かろみ」/貞門派=古典を学び俳句に活かす/談林派=古典を学びつつ笑いを入れる/両方で学んだ芭蕉/同世代のライバル・井原西鶴/「おくの細道」冒頭に出てくる宗祇の重要さ/漂泊のリリシスト!/古池が古池である理由/芭蕉あるあるその2:同性愛/身の安全のための性愛/不登校児たちと「おくの細道」を実際に歩くワークショップ/セーブポイントとしての歌枕/俳句の並び優先で編集された旅程/能からのオマージュ作句法/ナラティブのzipファイルとしての歌枕/曽良視点の芭蕉ラノベ/史実に忠実かつ高い可読性/1万句つくるフェスで成り上がろうとする俳人たち/演出のための別れ/かっこつけなのに金にケチな芭蕉/

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    36 分
  • 38|時代の裂け目を神話から考える─『「戦前」の正体 愛国と神話の日本近現代史』⁠
    2025/07/14

    今回の感謝本:辻田真佐憲『「戦前」の正体 愛国と神話の日本近現代史』(講談社現代新書)


    【今回のトピック】番組史上もっとも感謝本登場まで時間のかかる回です/しつこい廣田と飽きっぽい武田/近代のメディア発達史のひとつの裂け目としてての1920年代/関東大震災と円本ブーム/大正ロマンのむこうがわ/「右派も左派も戦前もっと知ろうぜ?」/人文書と新書は目次が大事/エモーショナルベースの感謝/神武天皇に託されているもの/日本建国神話のおさらいです/戦後教育で教えなくなった古代神話/王政復古の大号令なつい〜/明治新政府の抱えていたジレンマ解消装置としての神武天皇/神武天皇とかけて最新の軍事技術と説きます、そのこころは?/「そこに戻るだけです」論法/「中世キャンセル史観」/だって神武天皇なんだもん/不在がゆえに成立する実在論を新政府はうまく使っていた/安彦良和による古代史マンガシリーズ/戦後民主主義ファースト世代による建国神話/津田左右吉史観の功罪/現代人には文学を楽しむ基礎が抜けてるかも?

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    42 分
  • 37|もうすぐ1年!感謝コアな振り返り
    2025/07/07

    【今回のトピック】

    なんか反響が増えてる/この番組、オウンドメディアとしておかしいよ?/2008年の文フリ 、2016年のオースティン/国立での4時間半のおしゃべり/用意した原稿を捨てた初回収録/実は互いの感謝本知らないんです/なぜアナリティクス解析もPRもせず番組運営しているのか/リスナー分析する暇あるなら本を読もう/柴田宵曲『古句を観る』/感謝セントリックな方がみんな楽しい/コンテンツとディストリビューションは違う/届け方の研究ばっか進んでない?/2010年代、編集長屋さんだった武田/編集会議がグロースハックMTGになってしまった時代/必見!KAI-YOUの舐達磨インタビュー/深く感銘を受けること以外やらなくていい/広く届けたいという煩悩/そもそも我々のいう感謝とは?/悲劇と喜劇、カメラ位置の違い/講談社と集英社における少年マンガの違い/「戦うとはなにか」という問いに向き合う『あしたのジョー』/苦悩こそ新しい問いの種である/世界感受のしかたを変えること/友情・感謝・勝利/それぞれの感謝本の選び方/ピギー・スニードを救い続けること/スピらずに感謝について語ること/


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    34 分
  • 36|黎明期を駆けた画家たちのレイト・ワーク─田中敦『画家がいる「場所」』
    2025/06/16

    今回の感謝本:田中敦『画家がいる「場所」: 近代日本美術の基層から』(ブリュッケ)

    【今回のトピック】コメント、メッセージを欲しがる武田/国内の洋画の歴史/黒田清輝問題とは/印象派という最新技術を持ち帰った黒田による白馬会/文学史と絵画史の密接な繋がり/朝日新聞で展評を書いていた漱石/「場所」から見つめる作家像/実は黒田清輝が学んだのはパリではなかった/川上凉花という画家を知っていますか?/岸田劉生らによるフュウザン会のホープ/岸田、擬古典主義に没頭しすぎて周囲とぶつかる/舐達磨 VS BAD HOPの対立から見るアーティストのスタンスの違い/フュウザン会分裂後、川上凉花は弱小新聞へ/作家の晩年の変化に惹かれる廣田/前衛のその後/自分とは何かに回帰するそれぞれの「レイト・スタイル」

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    33 分
  • 35|居場所を変えてひっくり返せ!逆襲の編集術─『ケアと編集』
    2025/06/09

    今回の感謝本:白石正明『ケアと編集』(岩波新書)

    【今回のトピック】新しい授業の用意で本が読めていない武田/感謝のジャストミ〜ト!/こういう時に新書はいいね/名編集者とはEditor’s editorである/医学書院の最高シリーズ「ケアをひらく」/出版社別初任給ランキング/当事者視点から感じる「ケアブーム」への違和感/ケアラーとしての編集者像/ケアは圧倒的な現在思考である/がんばってメディアと編集を定義してみた/編集工学における「地と図」/コンテクストと表現/べてるの家の妄想幻聴大会/患者の特性はそのままに「場所」を変える/文脈をひっくり返せ!/マイノリティによる価値転倒の実践/ケアってパンクだ

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    28 分