• 124.好きなことから仕事を考える
    2025/06/11
    就職支援をしていると、「何をやりたいのかわからない」という若者がたくさんいます。高校生くらいまでに、社会にどんな仕事があるのかを知っていくことが必要だと思います。今回は、小学生から大学生までに有効な、好きなことを起点にして、どのような仕事があるかを考えるワークをご紹介します。 数名のグループになり、大きな紙の真ん中に、誰かが好きなことを書きます。例えば、サッカー、ゲーム、生物、おしゃべり、といったことで構いません。次に、その好きなことに関連する仕事をどんどん書いていきます。もし「サッカー」であれば、プロサッカーチームに関わる人、サッカーを教える人、グッズに関わる人、メディアに関わる人など、たくさんの仕事が出てきます。 このワークを通じて、サッカーのプロ選手にはなれなくても、他の仕事でもサッカーの経験を活かせること、社会にはいろいろな仕事があることに気づくことができます。
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  • 123.伊能忠敬のセカンドキャリアに学ぶ
    2025/06/04
    江戸時代末期に、はじめての日本地図をつくった伊能忠敬は、引退後のセカンドキャリアで偉業を成し遂げたことで知られます。忠敬は、千葉県佐原の農家に17歳で婿養子に入り、農業、酒・醤油作りに注力し、傾いていた家を立て直しました。優秀なビジネスマンで、人望も厚かったようです。 彼が素晴らしいのは、49歳で引退してから江戸に出て、勉強を始めたことです。19歳年下の師匠に弟子入りし、天文学や測量を学びました。幕府に認められ、55歳のとき、北海道の測量へ出かけました。 以降、10回にわたり、72歳まで17年間かけて日本全国を測量して歩きました。その距離は、地球一周相当で4000万歩と言われます。情熱と意思、それを支える健康と体力があれば、何歳からでも大きなことができるというお手本です。
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  • 122.インドで考えたこと(2)ビジネスの可能性
    2025/05/28
    近い将来、インドは日本やドイツを抜いて、世界3位のGDPになると言われます。私は外資系企業で、上司がインド人だった時期があります。彼は数字にとても強く、ビックリしました。人口が多く、英語が話せるため、多くのインド人が世界的に活躍しています。インド経済も急成長中です。 インドは特にIT人材が豊富で、タタコンサルを始めとして、多くの世界的IT企業が現れています。また、コールセンターなどのビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)、化学、医薬、自動車などの産業が成長しています。 2014年に就任したモディ首相は、下位カースト出身ながら首相になり、親族への優遇などをしないクリーンなイメージで人気があるようです。インフラ整備やキャッシュレス化などの改革を推進しています。
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  • 121.インドで考えたこと(1)3000年の歴史
    2025/05/21
    初めてインドに行ってきました。首都デリー、タージマハルのあるアグラ、宗教的な聖地バラナシを駆け足でまわっただけですが、新しい経験と多くの気づきがありました。 バラナシでは、ガンジス河で日の出時間に沐浴をしてみました。日没時にはプージャと呼ばれるお祈りの儀式を見学しました。数万人の現地の人が祈りを捧げていて、3000年以上というヒンドゥー教の長い歴史の一端を垣間見た感じでした。 2500年前にヒンドゥー教から仏教が生まれ、1500年前に日本に伝来しました。ともに多神教で、共通の部分も多そうです。大黒天、弁財天、毘沙門天などはヒンドゥー教の神様だそうです。
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  • 120.新入社員研修のトレンド:電話をとるのは怖い
    2025/05/14
    4-5月は新入社員研修の時期です。私も毎年、多くの企業の新人研修に関わっています。社会人の心構え、ビジネスマナー、言葉遣いといった、昔から変わらない研修も多くあります。一方、今の若者向けの研修もあります。 例えば、固定電話に素早く出て、自分の名前を名乗り、誰かへの用件を聞いてメモするようなことは、自宅でもほとんど経験がないため、「この研修をやってよかった」と想像以上に喜ばれます。他には、叱られ方、ストレスマネジメントなども、昔はなかったメニューです。 他にも、「入社5年目までのキャリアデザイン」を作って成長実感をもたせる研修や、「異文化とは何か」を学び、同僚の外国人とのコミュニケーション力を高める研修もあります。
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  • 119.就活は恋愛のパートナー探しと同じ:26年卒の就活トレンド
    2025/05/07
    私はいつも、就活は恋愛のパートナーを探すことに似ていると話します。何人を同時に好きになっても構わない代わりに、卒業までに1人(1社)、とりあえず付き合う相手を決めなければなりません。その後、3年お付き合いしたら、相手を変えるのもアリでしょう。そのように考えると、気楽に就活に取り組めるかもしれません。 26年卒の就活トレンドとしては、まず、売手市場で早期化がさらに進みました。4月1日時点の内定率は61%とも言われます。次に、新卒の給与の大幅アップが挙げられます。月30万円を超える企業もあります。 最後に、内定時に配属先を決める企業が増えています。これは「配属ガチャ」による早期離職を防ぐためで、ミスマッチを減らすには良い方向性だと思います。
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  • 118.アンパンマンのやなせたかしさん:人生100年時代のロールモデル
    2025/04/30
    4月から始まったNHKの朝ドラ『あんぱん』は、やなせたかしさん夫妻の物語です。実は私は数年前から、やなせたかしさんを「人生100年時代のお手本」として、著書や研修で紹介していました。 やなせたかしさんは、ずっと漫画家になりたかったのですが、あまり売れず、放送作家、作詞、舞台美術などの仕事をしていました。戦争中のひもじかった経験をベースに、60歳を過ぎてアンパンマンを書き始め、ついに69歳のとき、テレビアニメ化されました。 その後、94歳で亡くなるまで描き続け、キャラクター1768体のギネス記録にも認定されました。漫画家の夢をあきらめず、続けていたことが花開いたのです。
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  • 117.なぜ世界は不安定になるのか?
    2025/04/23
    将来予測が難しい現代を、「VUCAの時代」と呼びます。VUCAは、変動性、不確実性、複雑性、あいまい性の頭文字をとったものです。世界経済は、1990年には先進7カ国(G7)が世界のGDPの70%近くを占めていましたが、2022年には42%に低下しました。世界が多極化し、意見がまとまりにくい状況になっています。 生物の進化論の著者、チャールズ・ダーウィンは「強い種や賢い種ではなく、変化に適応できた種が生き残った」と記しています。企業や個人も、環境変化への適応力が求められます。個人は、「自分にできることは何か」、「自分は何がやりたいか、意味を感じるか」、「社会が求めていることは何か」の重なり合う部分を探し続ける必要があります。
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