• 【特許判例解説#029】医薬品の添付文書と特許侵害の関係。メニエール治療薬事件【声で聞く知財:コエチザラジオ】
    2025/08/15

    ・『特許判例百選(第5版)』掲載判例(事件:033)

    ・用途発明の効力


    【概要】

    本稿では、知的財産高等裁判所平成28年7月28日判決(平成28年(ネ)第10023号)、通称「メニエール病治療薬事件」について、その事案の概要、判決理由、そして知的財産法実務における意義を詳細に分析する。本判決は、医薬品分野における「用途発明」の特許権侵害判断、特に特許法第2条第3項に定める「実施」の解釈に関して重要な指針を示したものであり、その後の判例実務に大きな影響を与えている。


    本件の争点は、数値限定を伴う医薬用途発明において、被告製品の用法用量が特許発明の技術的範囲に属するか、また被告の行為が特許法上の「実施」に該当するかという点にあった。控訴審判決が第一審とは異なる法的枠組みで判断を示した点に、本判決の最大の意義がある。

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  • 【特許判例解説#028】特許庁が認定した記載要件を知財高裁が取り消し。フリバンセリン事件【声で聞く知財:コエチザラジオ】
    2025/08/14

    【概要】

    本レポートは、知的財産高等裁判所が平成22年1月28日に下した「性的障害の治療におけるフリバンセリンの使用」事件(平成21年(行ケ)第10033号)の判決について、その概要と法的意義を詳細に分析することを目的としています 。


    本判決は、医薬用途発明における特許法第36条第6項第1号(サポート要件)の解釈に関して重要な指針を示し、その後の特許実務に大きな影響を与えた画期的な判決として位置づけられています 。

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  • 【特許判例解説#027】パラメータ特許に潜むサポート要件の落とし穴。偏光フィルム事件【声で聞く知財:コエチザラジオ】
    2025/08/13

    ・『特許判例百選(第5版)』掲載判例(事件:070)

    ・サポート要件


    【概要】

    本レポートは、知的財産高等裁判所(以下「知財高裁」)が平成17年11月11日に下した大合議判決(平成17年(行ケ)第10042号「偏光フィルムの製造法」事件、以下「本判決」または「偏光フィルム事件判決」)の概要と、その判決が日本の特許実務、特に「パラメータ特許」のサポート要件の解釈に与えた多大な意義について詳述することを目的とする。


    本判決は、知財高裁における最初の「大合議事件」であり、従来その特許性判断が問題視されていた、いわゆるパラメータ特許の有効性に関する極めて重要な判例として位置づけられている 。特許制度の根幹である「発明の公開と独占的実施の保障」という趣旨を再確認し、明細書の記載要件、特にサポート要件の解釈に明確な指針を示した点で、その影響は今日に至るまで広範に及んでいる 。

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    7 分
  • 【特許判例解説#026】機能的クレームの重要判決。端面加工装置事件【声で聞く知財:コエチザラジオ】
    2025/08/12

    本報告書は、東京地方裁判所が平成25年10月31日に下した「端面加工装置事件」判決(平成24年(ワ)3817号)の概要と、その知的財産法、特に特許請求の範囲の解釈における意義を詳細に分析することを目的とする 。


    本判決は、特許権侵害訴訟において実務上極めて重要な二つの論点、すなわち機能的クレームの解釈および括弧内符号の限定的機能の有無について明確な判断を示したものである。

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    7 分
  • 【特許判例解説#025】特許性判断における裁判所と特許庁の役割分担。キルビー事件【声で聞く知財:コエチザラジオ】
    2025/08/11

    ・『特許判例百選(第5版)』掲載判例(事件:017)

    ・侵害訴訟における無効主張と権利濫用


    【概要】

    キルビー事件に関する最高裁判所平成12年4月11日第三小法廷判決は、日本の知的財産法、特に特許訴訟実務において画期的な転換点となった重要な判例です。この判決は、特許権の侵害訴訟における特許の有効性判断のあり方を根本的に見直し、従来の運用に大きな変革をもたらしました。


    キルビー判決は、特許侵害訴訟において、特許に無効理由が「明らか」に存在する場合に、裁判所がその特許権に基づく請求を権利濫用として排斥できるという新たな法理を確立しました 。

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    7 分
  • 【特許判例解説#024】製品メンテナンスと特許権侵害。生海苔異物分離除去装置事件【声で聞く知財:コエチザラジオ】
    2025/08/10

    ・『特許判例百選(第5版)』掲載判例(事件:023)

    ・侵害品のメンテナンス行為


    本レポートは、特許権侵害行為としての「生産」(特許法2条3項1号)に、製品のメンテナンス行為が該当するか否かという法的論点に焦点を当て、詳細な分析を提供することを目的としています。特に、日本の知的財産高等裁判所が平成27年11月12日に判決を下した「生海苔異物分離除去装置における生海苔の共回り防止装置事件」を中心に、関連する判例法理を深く掘り下げ、実務上の示唆を導き出します。


    直接侵害としての「生産」の解釈に加え、メンテナンス行為に関連する部品供給における間接侵害(特許法101条1号「のみ」要件)についても検討し、多角的な視点から特許権侵害のリスクを評価します。

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    9 分
  • 【商標判例解説#001】EC出店者の商標侵害の責任は楽天に?チュッパチャプス事件【声で聞く知財:コエチザラジオ】
    2025/08/09

    ・『商標判例百選』掲載判例(事件番号:040)・インターネットショッピングモール運営者の責任


    知財高裁平成24年2月14日判決、通称「チュッパチャプス事件」(事件番号:平成22年(ネ)10076号)は、日本の知的財産法において画期的な事案として位置づけられています。


    本件は、インターネットショッピングモール運営者である楽天株式会社の商標権侵害責任の有無が問われたものであり、最終的な結論としては第一審と同様に控訴棄却(侵害不成立)であったものの、その判断理由において、オンラインプラットフォーム運営者の責任に関する新たな判断基準を示した点で、実務に大きな影響を与えました 。

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    7 分
  • 【特許判例解説#023】特許侵害を覆す作用効果不奏功の抗弁。エアロゾル事件【声で聞く知財:コエチザラジオ】
    2025/08/08

    ・『特許判例百選(第5版)』掲載判例(事件:007)

    ・作用効果不奏功の抗弁


    【概要】本報告書は、大阪高等裁判所が平成14年11月22日に下した特許権侵害訴訟判決(平成13年(ネ)3840号)、通称「エアロゾル事件」の概要と判決の意義を詳細に分析するものです。本件は、特許発明の技術的範囲の充足性、特に「作用効果不奏功の抗弁」の適否が争点となった点で、知的財産法実務において重要な判例として位置づけられています 。


    主要な争点は、被疑侵害製品が特許発明の構成要件を充足するか否か、そして控訴人が主張した「作用効果不奏功の抗弁」が一般論として認められるか否かでした 。この抗弁は、被疑侵害製品が特許発明の構成要件を形式的に満たしていても、明細書に記載された発明の作用効果を奏しない場合には、特許技術の範囲に含まれないと主張するものです 。

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