『ヒダテン!ボイスドラマ』のカバーアート

ヒダテン!ボイスドラマ

ヒダテン!ボイスドラマ

著者: Ks(ケイ)、湯浅一敏、飛騨・高山観光コンベンション協会
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このコンテンツについて

飛騨高山を舞台にした珠玉のボイスドラマをお届けします。コミュニティFM Hit's FM(Hida Takayama Tele FM) で放送中の人気ラジオ番組! ヒダテン!のCV声優10名 が入れ替わりパーソナリティを務める「Hit’s Me Up!(ヒッツ・ミー・アップ!)」の中で放送されているボイスドラマです!ボイスドラマを通じて飛騨高山の魅力に触れてみてください! <番組の特徴> ・ 飛騨高山を舞台にしたボイスドラマを多数制作! これまでに100本以上の作品を発表し、地元の魅力を物語として発信 ・ 放送情報   放送局1: Hit's FM(Hida Takayama Tele FM)   放送時間:毎週金曜10:30-11:00/毎週土曜13:30-14:00   放送局2: FMらら(FMラインウェーブ株式会社)   放送時間:毎週金曜13:00-13:30   配信:Spotify、apple(iTune)ミュージック、amazonミュージック、YouTubeミュージック、CastboxなどのPodcastで番組とリンクして配信中! 飛騨高山の美しい風景とアニメ文化をつなぐ、唯一無二のラジオ番組! 「Hit’s Me Up!」を聴けば、新たなエンタメの扉が開きます!Ks(ケイ)、湯浅一敏、飛騨・高山観光コンベンション協会 戯曲・演劇
エピソード
  • ボイスドラマ「トライアングル・ラプソディ/完全版」
    2025/10/31
    荘川さくらと朝日よもぎ。ふたりの少女の“心”が入れ替わった日。八幡祭の喧騒の中で、恋と友情と運命が交錯する。それぞれの想いを胸に、他人の身体で過ごしたわずかな時間が、やがて本当の自分を見つめ直すきっかけとなっていく。――「あなたの中のわたし」と「わたしの中のあなた」。入れ替わった心が奏でる三重奏《トライアングル・ラプソディ》。荘川さくらと朝日よもぎ、それぞれの視点で描かれた前後編をひとつにまとめた完全版、ついに配信スタート!【ペルソナ】・さくら(24歳)=荘川そばの栽培農家。収穫が終わった休みの日に八幡祭へ(CV=岩波あこ)・よもぎ(29歳)=朝日町の漢方薬剤師。東京の友達と約束して八幡祭へ(CV=蓬坂えりか)・ショウ(35歳)=さくらのパートナー。八幡祭で待ち合わせした(CV=日比野正裕)・観光客(22歳)=二日酔いで薬膳カフェ「よもぎ」へきた旅行客(CV=小椋美織)<シーン1A:古い町並>◾️高山祭の雑踏(お囃子)「すごい人出・・高山祭なんだから、あたりまえだけど」古い町並を上(かみ)から下(しも)へ。屋台の曳き揃えを目指して、人の波は桜山八幡宮へ流れる。私はさくら。実家は荘川町でそばの栽培農家をやっている。9月後半からは収穫の最盛期。でも昨日までにすべて終え、今朝、路線バスに乗った。趣味の一眼レフをかかえて。秋の高山祭。八幡祭(はちまんまつり)。パートナーのショウと桜山八幡宮で待ち合わせしている。彼は市街地で働いてるから、今日もお昼まで仕事だって。ついさっき少し遅れるって連絡があった。だから私はひとりでゆっくりと、古い町並を歩く。中橋(なかばし)から上三之町(かみさんのまち)へ。古い町並を順番に撮影していく。なじみの酒蔵があるあたりで、人力車とすれ違った。いい被写体。杉玉が吊るされた軒先越しに町並を写す。そのまま人の流れにのって安川通り(やすがわどおり)方面へ。人波にもまれながらファインダーを覗いていたとき・・・「あっ!」古い町並の左端を歩いていた私は、足を踏み外して側溝で転んでしまった。一眼レフを庇うあまり、焼板の壁で強く頭をうち・・・朦朧とする意識・・・ああ、祭囃子の音がフェードアウトしていく・・・<シーン1B:朝日町の薬膳カフェ「よもぎ」>◾️カフェの雑踏「なんかこのお茶、苦いんですけど」「ああ、ごめんなさい。さっき、昨夜飲みすぎちゃった、って言ってたから五行茶をお出ししたんですよ」「ゴ・・ギョウチャ?」「はい。五種類の薬草をブレンドしたお茶です」「で?」「焙煎した生薬は苦味があるんです。でも、甘草とかナツメの甘みが、苦さを和らげてると思うけどなあ」「だから?」「苦いだけじゃなくて、飲んだあとほんのり甘さが残りませんか」「そんなんどうでもいいから、なんとかしてよ。砂糖でもなんでもいれればいいじゃない」「そんな・・・砂糖なんて入れたら、血糖値も変化しちゃうし。体も冷やしちゃいますよ」「関係ない。苦くないようにして」お客さんの声がだんだん荒くなる。あ、だめ。久々に・・・これ・・過呼吸かも・・「ちょっと、聞いてる?」意識が遠のく・・・お客さんの声が遠ざかっていく・・・<シーン2B:古い町並/さくらの体=よもぎの意識>◾️高山祭の雑踏(お囃子)「あ・・・れ・・?えっと・・えっ!?ここどこ?」気がつくと、薬膳カフェ「よもぎ」とはまったく違う場所に、私は倒れていた。ここは・・・?あたりを見回す。高山市街地の・・・古い町並だ。しかも私、側溝に左足を突っ込んで倒れている。体が重い、って思ったら、首にブラ下がっているのは、大きなカメラ。そうだ。持ち物。肩かけの小さなポーチを手で探る。ポーチの中に見つけたのは、かわいい手鏡。そこに映っていたのは・・・誰?この人誰!?桜色のロングヘアー。桜の髪飾り。そして・・・凛とした美しい顔立ち。誰なの〜!?なんで?なんで?どういうこと、これ?鏡の中で整った顔が困惑した表情を見せる。鏡を遠ざけて体全体を映すと・・・淡い桜色のロングTシャツ。透け感のある軽やかなパーカー。...
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    35 分
  • ボイスドラマ「トライアングル・ラプソディ/後編」
    2025/10/30
    朝日町から高山へ――“よもぎ”の心がさくらの身体に宿り、八幡祭の中で彼女が見たのは、祭よりもまぶしい恋の光景。一方、さくら(よもぎの体)は、カフェの温もりの中で“他人の生き方”を知っていく。やがて二人の道が再び交差したとき、運命は静かに“元の形”へと還っていく。──心が入れ替わっても、想いは消えない。ヒダテン!ボイスドラマ第29話『トライアングル・ラプソディ/後編』は、朝日町の薬膳カフェと桜山八幡宮を結ぶ“よもぎの視点”の物語です。【ペルソナ】・さくら(24歳)=荘川そばの栽培農家。収穫が終わった休みの日に八幡祭へ(CV=岩波あこ)・よもぎ(29歳)=朝日町の漢方薬剤師。東京の友達と約束して八幡祭へ(CV=蓬坂えりか)・ショウ(35歳)=さくらのパートナー。八幡祭で待ち合わせした(CV=日比野正裕)・観光客(22歳)=二日酔いで薬膳カフェ「よもぎ」へきた旅行客(CV=小椋美織)<シーン1B:朝日町の薬膳カフェ「よもぎ」>◾️カフェの雑踏「なんかこのお茶、苦いんですけど」「ああ、ごめんなさい。さっき、昨夜飲みすぎちゃった、って言ってたから五行茶をお出ししたんですよ」「ゴ・・ギョウチャ?」「はい。五種類の薬草をブレンドしたお茶です」「で?」「焙煎した生薬は苦味があるんです。でも、甘草とかナツメの甘みが、苦さを和らげてると思うけどなあ」「だから?」「苦いだけじゃなくて、飲んだあとほんのり甘さが残りませんか」「そんなんどうでもいいから、なんとかしてよ。砂糖でもなんでもいれればいいじゃない」「そんな・・・砂糖なんて入れたら、血糖値も変化しちゃうし。体も冷やしちゃいますよ」「関係ない。苦くないようにして」お客さんの声がだんだん荒くなる。あ、だめ。久々に・・・これ・・過呼吸かも・・「ちょっと、聞いてる?」意識が遠のく・・・お客さんの声が遠ざかっていく・・・<シーン2B:古い町並/さくらの体=よもぎの意識>◾️高山祭の雑踏(お囃子)「あ・・・れ・・?えっと・・えっ!?ここどこ?」気がつくと、薬膳カフェ「よもぎ」とはまったく違う場所に、私は倒れていた。ここは・・・?あたりを見回す。高山市街地の・・・古い町並だ。しかも私、側溝に左足を突っ込んで倒れている。体が重い、って思ったら、首にブラ下がっているのは、大きなカメラ。そうだ。持ち物。肩かけの小さなポーチを手で探る。ポーチの中に見つけたのは、かわいい手鏡。そこに映っていたのは・・・誰?この人誰!?桜色のロングヘアー。桜の髪飾り。そして・・・凛とした美しい顔立ち。誰なの〜!?なんで?なんで?どういうこと、これ?鏡の中で整った顔が困惑した表情を見せる。鏡を遠ざけて体全体を映すと・・・淡い桜色のロングTシャツ。透け感のある軽やかなパーカー。ボトムスはデニムのスリムパンツ。女性カメラマン?気がつくと、私の周りには人だかりができていた。その中から現れたのは・・・「大丈夫?怪我はない?」いかにも爽やかな、長髪の男性。「いや、だ、大丈夫です。おかまいなく」という私の言葉など関係なく、片手を差し出してくる。「さあ、つかまって」「いや、そ、そんな・・」口では断っているのに、なぜかその手をとってしまった。「歩ける?」「た、たぶん」「ここ、酒蔵の入口だから。ほら、そこのカフェのベンチ。あそこをお借りしよう」彼はカフェの人に断りを入れて、私をベンチへ座らせた。「さ、お水もらってきたから。はいどうぞ」「あ、ありがとうございます・・」「なんだよ、その喋り方。頭うったの?」「し、失礼ね。あなた・・・誰ですか?」「え?どういうこと?待合せに遅れたこと、怒ってるの?」「え・・だから・・名前は?」「もう〜。ショウに決まってるだろ」冷静に、冷静に。えっと、これからどうしよう・・・とにかく朝日町へ帰らなきゃ。いまごろどうなってるんだろう。怒ってたあのお客さん・・・そうこうするうちにコーヒーが運ばれてきた。そっか。カフェだもん。コーヒーくらい飲むのが礼儀だよね。「良いショットは撮れたかい?」「え・・・あ、...
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    18 分
  • ボイスドラマ「トライアングル・ラプソディ/前編」
    2025/10/23
    秋の高山祭──荘川そば農家の娘・さくらは、恋人ショウと再会するはずだった。しかし祭の雑踏の中で転倒し、気がつくと見知らぬカフェの記憶と、自分ではない声…。いっぽう同じころ、朝日町の薬膳カフェでは“苦いお茶”をきっかけに騒ぎが起こる。ふたりの意識が入れ替わった瞬間から、物語は静かに、そして切なく動き出す。──すれ違いの恋、入れ替わる心。ヒダテン!ボイスドラマ第28話『トライアングル・ラプソディ/前編』は、高山祭の喧騒を背景に描く“さくらの視点”のラブストーリーです。【ペルソナ】・さくら(24歳)=荘川そばの栽培農家。収穫が終わった休みの日に八幡祭へ(CV=岩波あこ)・よもぎ(29歳)=朝日町の漢方薬剤師。東京の友達と約束して八幡祭へ(CV=蓬坂えりか)・ショウ(35歳)=さくらのパートナー。八幡祭で待ち合わせした(CV=日比野正裕)・観光客(22歳)=二日酔いで薬膳カフェ「よもぎ」へきた旅行客(CV=小椋美織)<シーン1A:古い町並>◾️高山祭の雑踏(お囃子)「すごい人出・・高山祭なんだから、あたりまえだけど」古い町並を上(かみ)から下(しも)へ。屋台の曳き揃えを目指して、人の波は桜山八幡宮へ流れる。私はさくら。実家は荘川町でそばの栽培農家をやっている。9月後半からは収穫の最盛期。でも昨日までにすべて終え、今朝、路線バスに乗った。趣味の一眼レフをかかえて。秋の高山祭。八幡祭(はちまんまつり)。パートナーのショウと桜山八幡宮で待ち合わせしている。彼は市街地で働いてるから、今日もお昼まで仕事だって。ついさっき少し遅れるって連絡があった。だから私はひとりでゆっくりと、古い町並を歩く。中橋(なかばし)から上三之町(かみさんのまち)へ。古い町並を順番に撮影していく。なじみの酒蔵があるあたりで、人力車とすれ違った。いい被写体。杉玉が吊るされた軒先越しに町並を写す。そのまま人の流れにのって安川通り(やすがわどおり)方面へ。人波にもまれながらファインダーを覗いていたとき・・・「あっ!」古い町並の左端を歩いていた私は、足を踏み外して側溝で転んでしまった。一眼レフを庇うあまり、焼板の壁で強く頭をうち・・・朦朧とする意識・・・ああ、祭囃子の音がフェードアウトしていく・・・<シーン2A:薬膳カフェ「よもぎ」/さくらの体=よもぎの意識>◾️カフェの雑踏「ちょっと・・大丈夫ですか?」「え?」「急に倒れちゃったみたいですけど・・・」「あ・・・あ・・・あれ?」ここ、どこ?私、古い町並を歩いてたんじゃ・・・ここって・・・カフェ?どうして?「顔色悪いよ・・・」「あ、あの・・・ここって、どこですか?」「え〜!どうしちゃったんですか、一体?」「高山じゃないの?」「高山でしょ。朝日町のカフェ『よもぎ』・・・って、あなたのお店じゃないの?」「朝日町・・・?よもぎ・・・?」どういうこと?どうして?どうして朝日町にいるの?頭を抱える私に、テーブルに座った女性は、「救急車、呼びましょうか・・・?」「救急車・・・?い、いえ・・・大丈夫です。あの・・・私、ここの店員なんですか?」「ちょっと・・・本当に大丈夫?」「あ・・・はい・・・何か飲まれますか?」「え・・・だから・・あの・・・このナントカ茶っての、苦くって飲めないから・・」「お茶・・・?ちょっと失礼・・・わ、にがっ」「でしょ。だからお砂糖を」「わかりました・・・ちょっと待って」厨房へ行ってお砂糖を探す。ってか、このカフェ、ほかに誰もいないの?砂糖・・砂糖・・・見当たらない。カフェなのに白砂糖置いてないのかな。ん?これは?ラベルに書いてある。『ナツメのシロップ』『はちみつ』『羅漢果(らかんか)エキス』?これでいっか。「ごめんなさい。白砂糖はないみたいだけど、こんなシロップでいい?」「あ・・・ありがとう・・」シロップの容器をお客さんのテーブルに置く。そのとき目に映ったのは私の指。あれ?ネイルがついてない?取れちゃったの?桜の花びらの模様。気にいってたのに。そんなことを思いながら厨房へ戻ったとき。入口の鏡を見...
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    17 分
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