• 【遠野物語】其の九六 芳公馬鹿
    2025/09/18

    知的障害の話…ではなく、火事の予知、あるいは火事を呼んだ男の話。医療アプローチで解体された現象と反証や証明が難しい現象がシームレスにつながっているところに、怪異が妖怪や幽霊や超常現象といったカテゴリに「分化する前」の空気が感じられます。

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  • 【遠野物語】其の九五 石像に魅入られたひと
    2025/09/15

    人間のようなかたちの美しい石像に魅入られた、少し変わり者の男の話。

    いちどは逃げたものの、時々見に行っては「やはり、欲しいな」と思ってしまうあたりに、「そういうことってあるよね」的な人間臭さが感じられます。

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  • 【遠野物語】其の九四 狐
    2025/09/11

    先の話に続き、和野の男「菊池菊蔵」の体験談です。

    憎めない男だったようですが、時系列的には息子を喪って数年ほどの話となります。現代の価値観で見ると「こどもがはやく亡くなること」への慣れのようなものも、少しだけ見えます。

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    3 分
  • 【遠野物語】其の九三 菊池菊蔵
    2025/09/08

    病気の子どものために、帰省中の妻を迎えに行った際の話……とのことですが、留守にされた子供の寂しさのほうが胸に来る一遍です。近くにいてやりなさいよ……!

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  • 【遠野物語】其の九二 早池峰の山男
    2025/09/04

    土淵村の子どもたちが早池峰山で遭遇した、不思議な男の話。

    ひとを攫ったり、殺したりすることもあり、今回のように「ただすれ違う」だけのこともあり。すぐ近くに住む「ちがうひとたち」の実在感を思わせる一遍です。

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  • 【遠野物語】其の九一 鳥御前
    2025/09/01

    典雅な呼び名に反して、お調子者で愚かだった、南部男爵家の鷹匠の話。

    展開は先のエピソードに近いものですが、それほど若いわけでもなさそうですし、「もう少し手前で引き返せたのではないかなあ」……といった感想も抱かれます。

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  • 【遠野物語】其の九十 松崎の天狗森
    2025/08/28

    遠野物語には、ちょくちょく「調子に乗った者が痛い目を見る話」があります。静かな教訓であったり、経済的な栄枯盛衰であったりとさまざまですが、それらの中でも本編の結末は、トップクラスで暴力的です。祟りと呼ぶには、あまりにも物理的。

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    3 分
  • 【遠野物語】其の八九 愛宕山の山神
    2025/08/25

    生活道路でもあった「愛宕山」のふもとの道には、山神の宿る堂への登山口があります。登山口がある、ということは、当然そこから下ってくるものもいるはずで……。

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    3 分