• 【遠野物語】其の百十一 でんでら野
    2025/11/03

    本作中では、柳田國男は「蓮台野」と呼んでいますが、「でんでら野」のほうが一般的に知られているため、タイトルと文中の呼称が異なります(蓮台野と書いた理由もしっかり研究されていますが、本稿では割愛します)。

    2024年の冬に、山口のでんでら野に行ってきました。

    山口のでんでら野は、生活集落のすぐ近く(本当に、びっくりする程すぐ近く)にあり、山口の美しい田園風景が一望できました
    粗末な藁小屋が、少しの説明と共に建てられていました。捨てられた老人の記憶が土に染み込んでいるような、とても寂しい場所でした。

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  • 【遠野物語】其の百十 ゴンゲザマ 
    2025/10/30

    現在も9月におこなわれる「遠野まつり」では、各集落ごとの神楽舞があるそうです。ほぼ「獅子舞」の頭と同じものでしょうか。喧嘩っ早く、子どもの頭などを噛んで悪いものを取ってくれる神様。地域の神として、とても親しみやすい感じがあります。

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  • 【遠野物語】其の百九 雨風祭
    2025/10/27

    現在も行われる「雨風祭」についてのお話。北側に祀る、という風習から、北方の守護神である四神のひとつ、玄武信仰まで一気に言及します。短い文章の中でキレッキレな発想が出てくるのも、本作の面白さです。

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  • 【遠野物語】其の百七~百八 占い師
    2025/10/23

    遠野のあちこちにいるという、野生の占い師の話。

    特別な修行をしたり、おひでのような阿弥陀経に帰依しているものともまた少し違った、日常生活を送りながらふしぎな力を持つにいたったひとびとがいたようです。

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  • 【遠野物語】其の百六 蜃気楼
    2025/10/20

    かつて外国人が多く住んでいた、という山田に出現する、いやにリアルな異国の蜃気楼の話。毎年、まったく同じような異国の街の光景が幻として現れる。今でこそSF的な解釈が捗りますが、当時のひとびとはこれをどのようにとらえたのでしょうか。

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  • 【遠野物語】其の百四~百五 月の占い・稲占い
    2025/10/16

    1月15日、小正月の晩におこなわれるたくさんの行事。その中から「月の占い」と「稲占い」の紹介です。序文にあった以下の文

    「稲の色合いは種類によりてさまざまなり。三つ四つ五つの田を続けて稲の色の同じきはすなわち一家に属する田にしていわゆる名処の同じきなるべし」は、この稲占いで家ごとに植える稲を決めたから、ということになるのでしょう。

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  • 【遠野物語】其の百三 雪女
    2025/10/13

    雪女といえば小泉八雲ですが、ここで語られる雪女も、とてもよく似た雰囲気があります。

    「実際に雪女を見たという人は少ない」、つまり、生きて帰れたものは多くなさそうです。北国の雪の過酷さも感じられる、短い一遍。

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  • 【遠野物語】其の百二 小正月
    2025/10/09

    1月15日の晩にある「福の神」のお巡り行事の話です。最も身近でイメージしやすいのがハロウィンになってしまっているように思います。

    本編では語られていませんが、この日はその六九に出てきた「オシラサマ」にとっても、たいへん大切な日なのだそうです。

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