• 第34回は、経営コンサルタント/投資家の岩崎日出俊さんに聞く(下)「日々の暮らしの中に投資のチャンスはある」

  • 2025/04/27
  • 再生時間: 58 分
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第34回は、経営コンサルタント/投資家の岩崎日出俊さんに聞く(下)「日々の暮らしの中に投資のチャンスはある」

  • サマリー

  •  今回のゲストも、経営コンサルタントで投資家の岩崎日出俊(いわさき・ひでとし)さん。 冒頭、町が「従来のモデル世帯(男性サラリーマン、専業主婦、子供2人)という想定が必ずしも今の社会には通用しなくなっており、家族単位ではなく個人単位で将来に備える時代になっているのではないか」と問題提起。 岩崎さんは「1人ひとりが考えていかなければならない問題」としつつ、その際には「世界の未来がどうなるか」に考えを巡らす必要があると重ねて強調する。  岩崎さんは投資の世界を詳しく説明。「ひとたび投資の世界に入ると、自分がどれだけ勉強したか、自分が世の中をどうやって見ようとしているかによって、結果が出る世界」と言う。 岩崎さんは、テスタさんという、今ネットの世界で話題になっている個人投資家を例示。「企業とかで働いてはいなくて、フリーで生計を立てていた方ですが、何とか投資の元になる300万円を貯めて、それをだんだん大きくして、あっという間に100億円以上の資産を持つまでに至った。そういう方が今、若い人には結構おられる」と話す。 「個人の方が、間違った金融知識で株式投資をすると損してしまう可能性が大きいですが、きちんと勉強すればそれなりの結果が出ます。投資の世界ってジャングルみたいなところなので武器がないとやられちゃうんですけれども、きちんとしたノウハウを勉強して身につければ、それなりにリターンが生まれる可能性が高い」と説明する。 アメリカでは、大学院で株式投資論を教えている。株式投資は学問になっている。アメリカは資本主義・市場主義の国。株価が適切に決まることで良い企業に投資が集まり、国全体が豊かになるという考え方がある。日本の従来の産業政策(政府主導で特定企業を支援)の延長ではアップルは生まれないと岩崎さんは指摘する。 投資の世界では、世の中や企業が将来どうなるのかをしっかり見据えて投資すれば、成功する可能性が高いと説明、岩崎さんが、日本でまだ半導体メーカーのエヌビディアが注目されていなかった時に同社の株を買った理由を明らかにした。   「将来を見る目を養う、感性を磨くのはそんなに難しいことではない」と岩崎さんは言い、ユニクロを例に挙げる。「ユニクロのフリースが流行った時、ユニクロは多くの人にそれほど知られているわけではなかった。でも、原宿の店で売り切れになった時にユニクロの株を買っていれば100倍どころじゃない」。 将来性を見極める目を養うことが重要で、世の中の変化(例:iPhoneの普及、Amazonの成長)に気づき、少額からでも投資することで大きなリターンを得るチャンスがある。自分の得意分野や関心のある領域(医療など)に投資することで、より良い判断ができる。 話が前向きになってきた時に、相川が水をさす。 株式売買のプロの人は並外れた情報収集力がある。素人が「詳しい分野で」と考えて個別株を買う場合、その「詳しい」というのはどのくらいのレベルを指すのか。今、「ChatGPTをやっているからAI株を買おう」といったレベルでは、駄目だと思う、と。  これに対し、岩崎さんは、「2〜3万円で買ってとりあえず様子を見るということであれば、そんなに勉強する必要はない」と言う。そして「経営者を見ることは投資判断において重要であり、現代ではネットを通じて経営者の情報を簡単に入手できる」とアドバイスする。  日本企業は株主のお金を託されているという意識が乏しく、ROE(株主資本利益率)が米国企業に比べて低いため、日本の株式指数のパフォーマンスは米国に比べて劣っている。しかし。若い個人投資家は既にこの状況を理解しており、新NISAではオールカントリー(全世界株)やS&P500などの海外指数に投資する傾向がある。 「退職金などまとまった資金を投資する場合は、住宅ローンの返済を優先し、残った資金は一度に投入せず時間分散して投資することでリスクを軽減すべき」と岩崎さんは語った。  岩崎さんは投資とトレーディングを区別し、FXや暗号資産はトレーディング(ゼロサム)であり、株式投資は長期的...
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あらすじ・解説

 今回のゲストも、経営コンサルタントで投資家の岩崎日出俊(いわさき・ひでとし)さん。 冒頭、町が「従来のモデル世帯(男性サラリーマン、専業主婦、子供2人)という想定が必ずしも今の社会には通用しなくなっており、家族単位ではなく個人単位で将来に備える時代になっているのではないか」と問題提起。 岩崎さんは「1人ひとりが考えていかなければならない問題」としつつ、その際には「世界の未来がどうなるか」に考えを巡らす必要があると重ねて強調する。  岩崎さんは投資の世界を詳しく説明。「ひとたび投資の世界に入ると、自分がどれだけ勉強したか、自分が世の中をどうやって見ようとしているかによって、結果が出る世界」と言う。 岩崎さんは、テスタさんという、今ネットの世界で話題になっている個人投資家を例示。「企業とかで働いてはいなくて、フリーで生計を立てていた方ですが、何とか投資の元になる300万円を貯めて、それをだんだん大きくして、あっという間に100億円以上の資産を持つまでに至った。そういう方が今、若い人には結構おられる」と話す。 「個人の方が、間違った金融知識で株式投資をすると損してしまう可能性が大きいですが、きちんと勉強すればそれなりの結果が出ます。投資の世界ってジャングルみたいなところなので武器がないとやられちゃうんですけれども、きちんとしたノウハウを勉強して身につければ、それなりにリターンが生まれる可能性が高い」と説明する。 アメリカでは、大学院で株式投資論を教えている。株式投資は学問になっている。アメリカは資本主義・市場主義の国。株価が適切に決まることで良い企業に投資が集まり、国全体が豊かになるという考え方がある。日本の従来の産業政策(政府主導で特定企業を支援)の延長ではアップルは生まれないと岩崎さんは指摘する。 投資の世界では、世の中や企業が将来どうなるのかをしっかり見据えて投資すれば、成功する可能性が高いと説明、岩崎さんが、日本でまだ半導体メーカーのエヌビディアが注目されていなかった時に同社の株を買った理由を明らかにした。   「将来を見る目を養う、感性を磨くのはそんなに難しいことではない」と岩崎さんは言い、ユニクロを例に挙げる。「ユニクロのフリースが流行った時、ユニクロは多くの人にそれほど知られているわけではなかった。でも、原宿の店で売り切れになった時にユニクロの株を買っていれば100倍どころじゃない」。 将来性を見極める目を養うことが重要で、世の中の変化(例:iPhoneの普及、Amazonの成長)に気づき、少額からでも投資することで大きなリターンを得るチャンスがある。自分の得意分野や関心のある領域(医療など)に投資することで、より良い判断ができる。 話が前向きになってきた時に、相川が水をさす。 株式売買のプロの人は並外れた情報収集力がある。素人が「詳しい分野で」と考えて個別株を買う場合、その「詳しい」というのはどのくらいのレベルを指すのか。今、「ChatGPTをやっているからAI株を買おう」といったレベルでは、駄目だと思う、と。  これに対し、岩崎さんは、「2〜3万円で買ってとりあえず様子を見るということであれば、そんなに勉強する必要はない」と言う。そして「経営者を見ることは投資判断において重要であり、現代ではネットを通じて経営者の情報を簡単に入手できる」とアドバイスする。  日本企業は株主のお金を託されているという意識が乏しく、ROE(株主資本利益率)が米国企業に比べて低いため、日本の株式指数のパフォーマンスは米国に比べて劣っている。しかし。若い個人投資家は既にこの状況を理解しており、新NISAではオールカントリー(全世界株)やS&P500などの海外指数に投資する傾向がある。 「退職金などまとまった資金を投資する場合は、住宅ローンの返済を優先し、残った資金は一度に投入せず時間分散して投資することでリスクを軽減すべき」と岩崎さんは語った。  岩崎さんは投資とトレーディングを区別し、FXや暗号資産はトレーディング(ゼロサム)であり、株式投資は長期的...

第34回は、経営コンサルタント/投資家の岩崎日出俊さんに聞く(下)「日々の暮らしの中に投資のチャンスはある」に寄せられたリスナーの声

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