『翔べ!ほっとエイジ〜人生100年時代の歩き方トーク』のカバーアート

翔べ!ほっとエイジ〜人生100年時代の歩き方トーク

著者: 相川浩之(100年ハイカー)
  • サマリー

  • 人生100年時代の歩き方を考えるトーク番組 • 時代の変化が激しい。コロナ禍が、社会のデジタル化を加速。2025年には団塊の世代が75歳以上となり、本格的な超高齢社会が到来する。地球温暖化や貧困、戦争など、グローバルに解決しなければならない問題にも直面している。 • ところが本来、知見を伝えなければならないシニア世代と、若者世代の間に深刻なコミュケーションギャップがある。時代が変わっても過去の経験や知識が無駄になるわけではないが、シニア世代も時代の変化についていけず、自信を失っている。 • 18歳で成人になったばかりの若者から、学び直したい大人まで、混迷の時代に知っておきたい知識、情報をお伝えする。
    相川浩之(100年ハイカー)
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エピソード
  • 第24回は、在宅医の佐々木淳さんに、在宅医療を体験して感じた疑問を聞く
    2024/02/23
     今回のゲストは、在宅医療専門クリニックを運営する医療法人社団悠翔会の理事長、佐々木淳さん。  佐々木さんは2015年に医療・介護多職種連携のための学びのプラットフォーム「在宅医療カレッジ」をスタート。認知症ケア、高齢者ケア、地域共生社会の学びなど幅広い分野でセミナーを実施している。その内容をまとめた「在宅医療カレッジ・地域共生社会を支える多職種の学び21講」(医学書院)は、超高齢社会における医療・介護の実践的知識を学ぶための必読書になっている。  今回のインタビューは、訪問医や訪問看護師らの協力で在宅で義理の母親を看取ったキャスターの相川が、実際に在宅医療に接して感じた思い、疑問などを、この分野の第一人者である佐々木さんにぶつける形で進めた。 ーー痰の吸引や胃ろうからの栄養補給など、訪問看護師に頼ればいいと甘く考えていた。実際は退院直後の医療保険で訪問看護師に来てもらえる時でも1日2回が限度。夜中には妻と交代で寝ずの番をして、私たちで痰の吸引を行った。自宅に戻ったのでひ孫にも会えるなど、豊かな時間は過ごせたが、家族も相当ケアに絡まなければならず大変だった。 佐々木 在宅医療は大変な側面もあるが、栄養や水分摂取など工夫次第で楽にする方法もある。 ーー在宅医療をどのタイミングで始めるべきだったのか。リハビリ病院を経由したが、リハビリはほとんどできない状況になってしまっていたので、急性期病院から直接在宅というルートもあったのかと思う。 佐々木 実は急性期から自宅に直接帰るというルートは、今普通に存在する。「この状態で家では面倒をみられないだろう」と思うが、家に帰ると、環境の力で、病院で騒いでたおばあちゃんが普通のおばあちゃんに戻る。 ーー回復の見込みがない段階での延命治療はしないと決めていたが、酸素飽和度が下がり、酸素吸入の必要があった。在宅クリニックの当直医の到着が時間がかかるため救急車を呼び、救急隊に酸素吸入を行ってもらった。在宅医療で救急対応は十分? 佐々木 在宅医療には、5分〜10分で来るという機能は残念ながらないので、日頃からの備えをやっておくというのがすごく重要になる。 ーー医師も働き方改革が必要と言われる中、24時間診てくれとは言わないが、さきほどまで診察に来ていて、出してくれた薬をどうするかみたいな質問さえケータイで答えてくれず、当直医任せだった。家族としては信頼できなかった。 佐々木 やっぱりふだん診てくれる先生が最後まで診るというのが見てくれるのが、患者さんにとっては一番。ですが、1人の先生がずっと24時間対応し続ける、それを何十年も続けるというのはやはり難しい。お医者さんにとっても持続可能で、家族や患者さんにとっても安心な形でなんだろうなって思った。  一つは先生たちも休みが必要。そういう日だけは僕らのようなクリニックのお医者さんがバックアップするような仕組みがあれば、先生も頑張れるときは頑張る。  二つ目の方法としては、我々のような僕たちも大規模在宅クリニックですけが、できるだけ地域に密着しようというふうに考えて、今例えば東京だと、案件に3キロのエリアしか我々カバーしない。 そうだとしても、夜知らない先生が来て、全然話が通じないというのは、やはり困る。どうすればいいのかーー。 ここで必要なのは二つあって、一つはやっぱり主治医の先生が、患者さんご家族と信頼関係を築き、何でも相談できるっていう関係性を作ること。  確かに主治医は夜は対応できないかもしれないけれども、その代わり患者さんたちが夜、不安におののくことがないように、昼間のうちに診療を完結させる。  在宅という、お医者さん、看護師さんが普通はいない環境であっても、安心感を高めるための工夫はできるし、そもそも医者というものは単に病気を治療しに行ってるだけではなくて、患者、家族の安心を支えに行ってる、納得できる生き方を一緒に考えるために患者さんの家に行く。 ーー地域包括医療病棟というものが新設されるそうですが。 佐々木 急性期病院で治療する力...
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    43 分
  • 第23回は、楊井 人文さんに、デマに踊らされない方法について聞く
    2023/12/20
    今回のゲストも、ファクトチェックを自ら手掛けるとともに、ファクトチェックの普及・推進にも務めてきた楊井人文(やない・ひとふみ)さん。   私たちがデマや不正確なニュースなどにだまされないためにはどうすればいいのか。 楊井さんは「SNSの時代になって、昔は影響力を持たなかった本無名な人たちのつぶやきさえ、一瞬で世界に広がるようになった。新しい技術によって、こういう現象が生まれた」とその背景を説明した上で、「不安だとか、憤りだとか、敵対心とか、そういったものが原動力になって、そういった情報が広がりやすい。これは昔も今も変わらない」と話す。  「人間の不安とか、怒りの感情を煽るようなものには、特に注意が必要」だ。  ネット上に溢れるデマや怪しい情報をファクトチェックで防ぐことはできるのか?  楊井さんは「社会的な影響力、特に負の影響を及ぼす恐れの高いもは優先的にピックアップしてチェックするしかないが、現実にはファクトチェック団体、ファクトチェッカーのリソースは限られている。そして、難しいものよりも簡単、比較的やりやすいものを選んでチェックする傾向もある」と限界を認める。  怪しい情報には近づかない、拡散しないということを各人が肝に銘ずるべきという意見もあるが、楊井さんは「人間はコミュニケーションが大好き。SNSのビジネスモデルには情報を拡散させる工夫も織り込まれている。SNSのビジネスモデルはそれをいかに拡散させるかで、成田ビジネスとして成り立たせた面があって、安易に書き込みを信じるなと言っても、人は自分が信じている人、親しみを持っている人の情報は、信じてしまうもの」と「初めから疑ってかかる」ことの限界を感じている。  一方で楊井さんは「ただ拡散しないという消極的な態度もだけではなくて、ちょっとこれは事実と違うのではないですかと積極的にいうことも必要」という。  旧Twitter(X)はコミュニティノートというツールも用意している。「メディアやファクトチェック団体への情報提供も一つの方法だと思う」(楊井さん)。  しかし、異議を唱えたりすると攻撃される心配はないのか? 「Xのコミュニティノートは、指摘した人が攻撃を受けないように、ノートのメンバーは匿名で怪しいツイートに対して、異議を申し立てられる」(楊井さん)。  コミュニティノートに書かれたことに意義を唱えるノートもあり、匿名同士の泥仕合になることも。しかし、楊井さんは「冷静に議論を行うのであれば、大事な場」とみる。  楊井さんは「既存の伝統的なメディアの役割は大きい」と話す。「テレビや新聞も疑わしいところもあるが、情報のベースにはなる。そこでリテラシーを身につけた上で、ネット情報の海に入らないと、溺れてしまう。伝統のメディアはもっと信頼され、重要なのだと気づいてもらうべきで、だからこそ伝統メディアはきちんと情報を伝えることが必要」と伝統メディアの役割を強調する。  「ジャーナリズムをもっと強くしなければならない、というのが大元にある。ジャーナリズムがきちんと機能するかどうかで、社会は大きく変わる、それだけ責任も大きい」「特にコロナ禍では、全体主義的な空気に包まれ、メディアや専門家の言説に社会が支配され、検証ジャーナリズムがあまりにも機能していないと感じることが多かった。言説中心型ファクトチェックの枠をを超えて、独自の調査、データ分析、法的視点からの検証にもとりくんできた」(楊井さん)。  「コロナ禍では、メディアもファクトチェックも機能不全に陥っていた」と楊井さんはみている。「いろいろなものを、モグラたたきのように調べてはいたが、本質的なところを、きちんと検証できていたのか疑問」という。 そんな中で、個別の言説・情報に焦点を当ててその内容が正確かどうかを検証する「言説中心型ファクトチェック」が現在の主流だが、議論のある現実の問題にフォーカスを当てて人々の理解に役立つ事実を検証する「問題中心型ファクトチェック」も提唱されている。「まだやっているところはあまりないが」...
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    56 分
  • 第22回は、楊井 人文さんに、ファクトチェックについて聞く
    2023/12/20
     今回のゲストは、ファクトチェックを自ら手掛けるとともに、ファクトチェックの普及・推進にも務めてきた楊井人文(やない・ひとふみ)さん。  楊井さんはファクトチェックの普及・推進活動を行う非営利団体であるファクトチェック・イニシアティブ(FIJ)の発足から事務局長を務め、2023年6月に任期満了で退任。 「これからは、より自由な個人の立場でファクトチェックのあり方について考察や支援を行っていく」とのこと。  「ファクトチェックとは、ある情報が本当かどうかを一から調べ直すこと。一言でいえば『真偽検証』と楊井さん。 「世の中で広がっている言説、情報の内容が事実に基づいているかどうかを調査し、真偽を判断し、調査した結果を人々に順序立てて解説する活動」だ。  関心を持ったきっかけは、「2011年の東日本大震災と福島原発事故」。大きな不安の中、政府やメディアに対する不信が高まり、ネット上に様々な情報を飛び交った。「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)をめぐる誤報 もあり、 メディアの信頼低下を痛感した」という。  「メディア報道の正確性・品質を高めるための第三者検証機関が必要ではないか」と考えた楊井さんは 日本報道検証機構(GoHoo=ごふー)を立ち上げて、全国紙を中心に誤報を検証・可視化する活動を展開した。  楊井さんは、「もっと遡ると、産経新聞記者時代(2002〜2003)に、イラク戦争で大量破壊兵器疑惑を報じたメディアのあり方に強く幻滅した」と振り返る。  しかし、楊井さんは「GoHooだけでは力不足」と考え、「ファクトチェック・ジャーナリズム」を日本にも広げていく必要を感じ、 2017年 FIJを立ち上げた。  FIJはメディア出身者やアカデミズムの人、実務の人などが集まって発足した。  2019年にGoHooは活動を閉じることになった。ファクトチェック実践と人材育成も兼ねて、共著を出したNHK出身の立岩陽一郎氏率いるNPOメディア「InFact」に参画。ファクトチェック部門を立ち上げ、田島輔(現チーフエディター)、大谷友也(リトマス編集長)を引き入れて養成した。楊井さんは、FIJの事務局長に専念するためInFactを1年余りで離職した。  InFactは今年、IFCNという国際ファクトチェックネットワークの際団体に正式認証も受けた。  ネット誕生のはるか前に、メディアの事前チェックの営みとしてのファクトチェックが1920年代のアメリカで生まれたと言われている。  現在のファクトチェックは、ネットが誕生してまもない1994年ごろに生まれたSnopesという様々な噂を検証するサイトが先駆け。  2000年代に入り、大統領候補など、政治家の発言を検証するポリティカルファクトチェックが盛んになった。代表的なのがFactcheck.org、ポリティファクト。2010年代に入り、世界各国にネット言説を検証するファクトチェックが広がった。  ファクトチェックには3つのジャンルがあり、「公的言説」「社会的言説」「無名言説」に分けられる 現在「無名言説」のファクトチェックが主流になりつつあるが、個人的には「公的言説」「社会的言説」の方が重要ではないかと考えている。  楊井さんによると、「公的言説」「社会的言説」のチェックは相当難しいが、専門家の力を借りたり、インターネットで情報を集めることで、かつてよりファクトチェックはしやすくなっている。  ファクトチェックをするにあたっては、「IFCNファクトチェック倫理綱領」が5つの原則を定めている。 ① 非党派性・公正性 ② 情報源の基準と透明性 ③ 資金源・組織の透明性 ④ 方法論の基準と透明性 ⑤ オープンで誠実な訂正 の5つだ。  これらの原則は3つのエッセンスにまとめられる。 ①公正 Fairness ②透明 Transparency ③誠実 Integrity (Honestness) だ。  Fairnessは、基準を作ってファクトチェックするということ。いろんなファクトチェックをするにあたって、どの立場であっても、同じ基準で検証するということだ。どちらかに肩入れするとか、どちらかを厳しくしたり甘くしたりするといったことはしないでファクトチェックするというのがFairnessだ。  Transparencyとは、...
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    49 分

あらすじ・解説

人生100年時代の歩き方を考えるトーク番組 • 時代の変化が激しい。コロナ禍が、社会のデジタル化を加速。2025年には団塊の世代が75歳以上となり、本格的な超高齢社会が到来する。地球温暖化や貧困、戦争など、グローバルに解決しなければならない問題にも直面している。 • ところが本来、知見を伝えなければならないシニア世代と、若者世代の間に深刻なコミュケーションギャップがある。時代が変わっても過去の経験や知識が無駄になるわけではないが、シニア世代も時代の変化についていけず、自信を失っている。 • 18歳で成人になったばかりの若者から、学び直したい大人まで、混迷の時代に知っておきたい知識、情報をお伝えする。
相川浩之(100年ハイカー)

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