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サマリー
あらすじ・解説
You can find the grammar points used in this episode, along with the full transcript, below in the description.This episode features a story designed for A2/B1 intermediate-level Japanese learners. It is a story specifically focused on the passive form (受身形) grammar. Let's practice the passive form of various verbs through this story!After listening to the story once, try answering some comprehension questions to check your understanding. Following the questions, I explain some potentially difficult words. Finally, you will hear the story again.To make your learning more effective, don't just listen repeatedly—try reading aloud with subtitles or practicing shadowing. This podcast also includes a video with subtitles, and you can find the full transcript in the episode description.00:00 Story (first time)05:33 Questions and Answers06:33 Vocabulary recap09:40 Story (second time)文法: ・V-(ら)れる (passive form)・V-て+いる (present habitual action/continuing action/result of an action)・S-Plain+N (noun-modifier)・V-させられる (causative + passive)・V-Plainform+の (V-nominalization)・V-plain+そうだ (hearsay)・V-てもらう (have someone do something for me)・V-る+と (when / if)・V1(ます)-ながらV2 (V1 and V2 are done at the same time)・V-て+しまいます (to do by accident)・V(ます)-すぎる (to do too much)・V-ていく (to go on)*V=Verb, S=Sentence, N=Nounスクリプト:「夜の美術館」ここは、美術館です。大きな時計が壁にかけられていて、時計の針は午後11時59分を指しています。閉館後の美術館には、誰もいませんから、とても静かです。12時になって、時計の音だけが大きく響きました。美術館の中はとても静かです。左の壁に飾られた一枚の肖像画が、大きなため息をつきました。1850年ごろの女の人の顔が描かれた絵です。「今日もたくさんの人に見られましたね。」向かいの石像が深くうなずきます。石で作られたローマ時代の人の像です。「そうですね。私はずっと同じ場所に置かれていますが、今日もたくさん写真を撮られました。それから、小さな男の子に、『寒くないですか』と聞かれました。とても優しい子でした。」石像の後ろの壁にかけられた絵は、抽象画です。とてもカラフルで、丸や三角や四角など、いろいろな形と、たくさんの線が描かれているおもしろい絵です。「私は、『これは何の絵?』と聞かれることが多いです。私の前で、考えさせられている人がたくさんいて、面白いです。」部屋の奥のガラスケースに入れられた壺が、静かに話し始めました。この壺は、昔、お酒を入れるのに使っていたそうです。「私は、ずっと昔に作られました。そして、何度も持ち主を変えられました。でも、今はここに大切に置かれています。」隣の巻物がゆっくり広がって、言いました。巻物には、古い文字がたくさん書かれています。「私もとても大切にされているので、あまり広げられることはありませんが、特別な日にはみんなに見てもらえます。でも、何が書かれているか、読める人は少ないですけどね。」そのとき、隣の部屋から何かが動く音がしました。「だれかが来ます。みんな、静かにしてください。」ドアの近くに置かれたライオンの彫刻が言いました。足音が近づいてきて、部屋のドアがゆっくりと開くと、美術館の警備員が入ってきました。懐中電灯で部屋の中を照らしながら、静かに歩いていきます。「…よし、今夜も異常なし。」警備員の男の人は時計を見上げると、窓の外の満月を見つけました。「今夜は満月か…。」そうつぶやくと、そのまま隣の部屋に行ってしまいました。ドアが閉まると、ライオンの彫刻がほっと息をつきました。「ふう、危なかったですね。」「今夜は話しすぎましたね。」肖像画が静かに笑いました。「ええ。でも、私たちが自由に話せるのは、満月の夜だけですからね。」巻物が少し寂しそうに言うと、みんな、静かにうなずきました。そのとき、時計の針が「カチッ」と動きました。午前4時30分。あと少しで満月の夜が終わります。「そろそろ時間ですね。」美術品たちは、次の満月の夜を楽しみにしながら、ゆっくりと静かになっていきました。朝が来たら、美術館はまた、たくさんのお客さんで、にぎやかになるでしょう。