『高千穂さんのご縁です。』のカバーアート

高千穂さんのご縁です。

高千穂さんのご縁です。

著者: RKKラジオ
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このコンテンツについて

仏教にまつわる色々なお話を、分かりやすくお話していただく番組です。仏教由来の言葉、豆知識、歴史、迷信、風習、教義、作法などなど。 出演は、熊本市中央区京町にある仏嚴寺の高千穂光正さん。お相手は、丸井純子さん。

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★地上波ではRKKラジオ(熊本)FM91.4 AM1197で、毎週水曜日 午後6時10分から放送中。是非生放送でもお聴きください。

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スピリチュアリティ
エピソード
  • 【御朱印】のお話。 浄土真宗のお寺には御朱印が無い!?
    2025/05/14
    🔶 御朱印と浄土真宗:なぜ浄土真宗には御朱印がないのか?こんにちは、丸井純子(まるい じゅんこ)です。熊本市中央区京町の仏嚴寺(ぶつごんじ)より、今週も高千穂光正(たかちほ みつまさ)さんとともに、仏教にまつわるお話をお届けします。🔶 御朱印ブームの現在最近、御朱印を集めるのが流行っています。テレビで芸能人が紹介したり、文房具店にはおしゃれな御朱印帳が並んでいたりして、目を引きますよね。しかし、意外に知られていないのが、浄土真宗のお寺には御朱印がないという事実。今回は、その理由と御朱印の歴史についてお話しします。🔶 御朱印のルーツとは?御朱印のはじまりは、お経を写してお寺に納めた証として印をいただくことにあります。特に「法華経」を納める際の受領印がその起源とされています。高千穂さん:「中世には“六十六部廻国聖(ろくじゅうろくぶかいこくひじり)”という人々が全国を巡って法華経を納めていました。その活動の証が御朱印だったんです」🔶 江戸時代の御朱印文化江戸時代には「御朱印帳」という冊子の形が普及し、参拝の証として御朱印を集める文化が広まりました。この背景には、当時の移動制限も関係していたといいます。高千穂さん:「江戸時代の人は簡単に他の藩に移動できなかったんです。でも“信仰のため”なら関所を通ることが許されていたので、神社仏閣への参拝は立派な旅行の理由になったんです」その参拝記録として御朱印帳は重宝されたのです。🔶 明治維新と御朱印の変化明治時代になると大きな社会変革が訪れます。「神仏分離令」によって神社とお寺は明確に分けられ、御朱印文化にも変化が生まれました。また、庶民が自由に移動できるようになり、信仰目的でなくても旅行が可能に。その結果、御朱印は「参拝記念」の性格が強くなっていきます。🔶 スタンプから御朱印ブームへ昭和初期になると「スタンプラリー」的な文化が浸透し、御朱印もまた「記念スタンプ」のように親しまれるようになります。高千穂さん:「近年の御朱印ブームも、平成後期から現在にかけて徐々に広まりました。特別なきっかけがあったというより、SNSなどで紹介される中で自然と人気が出てきた印象です」🔶 では、なぜ浄土真宗には御朱印がないのか?仏教の多くの宗派では、写経や参拝を通じて“功徳”を積むことを重視します。御朱印は、その功徳の証として存在するものでした。高千穂さん:「しかし、浄土真宗は“自力で功徳を積む”教えではないんです。阿弥陀如来の救いの力にすべてをお任せし、念仏を申して生きる教えです」そのため、写経や御朱印という修行的な行為を行わないのが真宗の特徴でもあります。🔶 参拝記念スタンプはありますとはいえ、築地本願寺や西本願寺などでは“参拝記念スタンプ”を用意しているお寺もあります。高千穂さん:「御朱印ではありませんが、お参りの思い出として記念スタンプを押してもらうのは歓迎されています。気軽に受け取れるので、ぜひ旅の記念にどうぞ」🔶 まとめ:御朱印に込められた意味を知る今週は「御朱印と浄土真宗」についてお話を伺いました。高千穂さん:「御朱印はもともと写経を納めることで功徳を積む証として始まりました。それがやがて時代の変化とともに“参拝記念”の役割に変わり、文化として定着しました」しかし、浄土真宗の教えでは“阿弥陀仏のはたらき”によって救われるとされ、自力修行による功徳の蓄積を必要としません。高千穂さん:「だからこそ、真宗には御朱印がないんです。でも、参拝の喜びを形に残す“記念スタンプ”というかたちで、仏縁にふれることはできますよ」* 例外的対応ただし、近年では観光客への対応や文化的な側面として、一部の浄土真宗寺院で限定的に御朱印を授与しているところもあります。たとえば、「参拝記念」として日付入りの印を押すスタイルで、他宗派のような「納経」や「修行の証」としてではなく、あくまで記念印的な扱いで行われています。🔶 次回予告:「親鸞聖人の誕生日・降誕会」次回は、親鸞聖人の誕生日を祝う降誕会...
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    9 分
  • 【仏教と子ども】のお話。 お寺は子どもたちの学びの場
    2025/05/07
    🌟今回は「仏教と子ども」のお話。 お寺は子どもたちの学びの場だった🔶 仏教と子ども:お寺は学びと育ちの場こんにちは、丸井純子(まるい じゅんこ)です。熊本市中央区京町の仏嚴寺(ぶつごんじ)より、今週も高千穂光正(たかちほ みつまさ)さんと一緒に、仏教にまつわるお話をお届けします。🔶 お寺は高齢者だけの場じゃない?高千穂さん:「“お寺=法事やお葬式の場所”というイメージを持たれる方も多いと思いますが、実は昔から子どもたちのための行事や学びの場でもあったんです」その代表が「日曜学校」と呼ばれる活動。これは仏教の教えを子どもたちに伝えるための取り組みで、実はキリスト教の“サンデースクール”と似た側面もあるのだとか。🔶 お寺の教育といえば“寺子屋”教育とお寺の関係といえば「寺子屋」を思い浮かべる方も多いでしょう。高千穂さん:「寺子屋は、平安時代に始まったお寺での教育がルーツとされ、江戸時代には読み書きそろばんなどを教える庶民の教育の場でした。武士の子どもは武家屋敷で、庶民の子どもはお寺で――そんな時代背景があったんです」このように、お寺はかつて“地域の学び舎”でもあったのです。🔶 仏教版サンデースクール「日曜学校」そして、もう一つの大きな柱が「日曜学校(少年教化)」です。高千穂さん:「その起源は、明治13年(1880年)、福岡・博多の萬行寺にて七里恒順先生が始めた活動にさかのぼります」少年少女に向けて、親鸞聖人や阿弥陀様の教えを伝えるこの活動は、やがて全国の寺院へと広がっていきました。🔶 日曜学校の中身って?一般的な日曜学校では、まずお経をみんなでお勤めし、その後は紙芝居や影絵、レクリエーション、ゲームなどを楽しみます。高千穂さん:「最後にみんなで歌を歌って終了、というのが定番の流れです。地域によっては昔話を語るお年寄りを招いてお話会をしたり、民話を通じて熊本の歴史を伝える場にもなっていました」今では少子高齢化やコロナ禍の影響で開催が難しいお寺も増えていますが、お寺を楽しい思い出の場所にするための取り組みとして大切にされてきたのです。🔶 「児童念仏奉仕団」という夏の体験夏休みや春休みに行われるのが「児童念仏奉仕団」という特別な活動です。高千穂さん:「熊本の子どもたちが集まって京都・西本願寺へ行くんです。念仏を称え、奉仕活動を行い、仏教に親しむだけでなく、水族館やユニバーサル・スタジオ・ジャパンといったお楽しみもあります」宗教行事と修学旅行、そして仲間との交流が一体となったこの経験は、参加した子どもたちの心に深く残ることでしょう。🔶 子どもたちと、もう一度お寺で丸井:「仏嚴寺さんでも昔は子ども会をしていたんですよね?」高千穂さん:「はい、少子化の影響で今はお休みしていますが、もし“やってほしい”という声があればぜひ再開したいと考えているところです」地域に子どもたちが集う場所が減っている今だからこそ、お寺のあたたかさと仏教のやさしさを届けたい――そんな思いが伝わってきました。🔶 まとめ:子どもたちの心に仏の種をまく場所今週は「仏教と子ども」をテーマにお話を伺いました。高千穂さん:「お寺は昔から子どもたちの成長に寄り添ってきました。日曜学校や児童念仏奉仕団などを通して、命の大切さや感謝の心を育てる場でもあったんです。うちのお寺でも、またそんな活動ができる日を楽しみにしています」🔶 次回予告:「浄土真宗には御朱印がない?」次回は「浄土真宗には御朱印がない?」という、ちょっと意外なお話をお届けします。どうぞお楽しみに!🔶 あなたのお悩み、聞かせてくださいこの番組では、リスナーの皆さまからのお悩み相談も受け付けています。メールは → goen@rkk.jp までお寄せください。出演お話:仏嚴寺住職・高千穂光正司会:丸井純子今週も最後までお聴きいただき、ありがとうございました。あなたと結ばれたこのご縁に、心より感謝申し上げます。では、また来週お会いしましょう。
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    9 分
  • 【ジャータカ物語】のお話。 「タカとハト」のたとえに学ぶ命の尊さ
    2025/04/30

    🌟今回は「ジャータカ物語」のお話。 タカとハトの例え。お釈迦様の前世の物語!


    熊本市中央区京町の仏嚴寺(ぶつごんじ)より、今週も高千穂光正(たかちほ みつまさ)さんと一緒に、仏教にまつわるお話をお届けします。


    🔶 ジャータカ物語とは?

    今週のテーマは「ジャータカ物語」

    これはお釈迦様の前世における物語で、古代インドでは民衆に仏教を広めるために説かれた重要な説話集です。

    高千穂さん:「今回はその中から『タカとハトのたとえ』というお話をご紹介します」


    🔶 「タカとハトのたとえ」

    昔、インドに「シビ王」という正義感あふれる王様がいました。

    ある日、王様のもとに一羽のハトが飛び込んできます。

    「助けてください!タカに追われているんです」

    ハトを匿った王様のもとに、間もなくタカが現れます。

    「王様、そのハトを渡してください。私は何日も食べておらず、このままでは飢え死にしてしまいます」

    タカの訴えに、王様は苦悩します。

    そしてついに、自らのもも肉を切り取ってタカに与える決意をします。

    しかし、タカは「それでも足りない」と言います。

    仕方なく反対の足のもも肉も切り取りますが、それでも釣り合いません。

    ついには、王様自身が秤に乗り、その命を丸ごとタカに差し出しました。

    その瞬間、タカとハトは菩薩様の姿に変わり、こう告げます。

    「あなたは命の重さ、命の尊さに気づいてくれた。あなたの行いは素晴らしい。あなたは仏となるでしょう」

    このシビ王こそ、お釈迦様の前世の姿だったのです。


    🔶 命の重さは、すべて等しい

    この物語は、「人も鳥も、すべての命は等しく尊い」というメッセージを伝えています。


    • 大人も子どもも

    • 動物も草木も

    • 敵も味方も

    命の重さに違いはない

    私たちは他の命をいただきながら生きている――

    この物語は、その厳しくもありがたい事実を、優しく語りかけてくれます。


    🔶ジャータカ物語には他にも素敵なお話がたくさん

    高千穂さん:「月にウサギがいるという話、聞いたことありますよね?あれも実はジャータカ物語の一つなんです」

    ウサギが月に昇った理由――その物語も、ジャータカの世界に息づいています。

    絵本や児童書などでやさしく読めるものも多いので、ぜひ手に取ってみてくださいね。


    🔶 まとめ:命をいただき、生きる私たちへ

    今週は「ジャータカ物語:タカとハトのたとえ」をご紹介しました。

    高千穂さん:「この物語から、命はすべて等しく尊いということ、そして私たちは多くの命をいただきながら生かされていることに気づかされます

    日々の中で、その命のありがたみを改めて感じていけたら素敵ですね」


    🔶 次回予告:「仏教と子ども」

    来週は「仏教と子ども」についてお話します。

    仏教が子どもたちに伝えたいこととは?どうぞお楽しみに!


    🔶 あなたのお悩み、聞かせてください

    この番組では、リスナーの皆さまからのお悩み相談も受け付けています。

    メールは → goen@rkk.jp までお寄せください。


    出演

    お話:仏嚴寺住職・高千穂光正

    司会:丸井純子

    今週も最後までお聴きいただき、ありがとうございました。

    あなたと結ばれたこのご縁に、心より感謝申し上げます。

    では、また来週お会いしましょう。


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    9 分

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