エピソード

  • #105 人権から生命権へ ー人間と自然の関係性を問い直すー (4/4)
    2025/06/16

    人間中心から、生態系の命中心へ。そんなテーマで語ってきたシリーズの最終回です。


    今回は、馬から学ぶプログラムを始めて十数年になる小日向の目から見た、日本企業の変化、それに伴って、「馬」という単体から「自然」「場」「感覚」という領域へプログラムのコアが変容・成長していった経緯を語ります。


    「リーダーといえばカリスマ性やビジョンのある人」。そんな価値観がマジョリティを占めていた頃に立ち上がった、ホースローグの原型プログラム。


    当時は、「リーダーシップは他者との関係性」と発言しようものなら、「小日向さん、それはちょっと…」と呼び出される時代。初めて本格的にホースローグを導入した資生堂も、苦戦のスタートでした。


    それでも、次第にプログラムへの理解が広まり、受講生はその後、本当につらくなった時に再び連絡をしてくる・・・。そんな関係性が生まれました。


    小日向はこれを、自分の弱さに蓋をせず、気づき、向き合う力=「弱さへの感受性」と評価します。これは企業にとっても大切な力。企業に必要なのは対話であり、他者の小さな変化に気づきケアができる観察力と感受性ではないかと語ります。


    そんな中訪れたコロナ禍。オンサイトの研修がなくなる中、小日向自身が、「なぜこの事業を行なっているのか」を問い直す時間になったと言います。


    この時期、多くの個人の方々がプログラムを受けにきてくださいましたが、この時の経験を通じて小日向は、「環境」さえあればクライアントは自ずと変わっていくこと、特に、馬と自然から学ぶことで感覚が変わり、感じること・考えることが変わり、行動が変わること、これこそが社会を変える力になっていくという確信を持つに至りました。


    そして、この学びを企業内で実装するための「ナチュラル・リーダーシップ 10の行動様式」を構築。言語と非言語の世界を行き来する唯一無二のプログラムへと昇華させました。


    現在、嬉しいことに、感度の高いリーダーが、組織の中でナチュラル・リーダーシップを実装するための研修を取り入れてくださるなど、新しい動きが生まれています。小日向はこれを、社会は変わるという、希望の動きに繋げたいと語ります。


    ぜひお聞きください。

    出演:小日向素子(株式会社COAS Founder/Owner)


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    20 分
  • #104 人権から生命権へ ー人間と自然の関係性を問い直すー (3/4)
    2025/06/09

    先々週からお届けしている、人間と自然の関係性についてのお話。第3回目は、私たちが、人間界と自然界の対立に対してどのような問題意識を持ち、この「場」をつくっているのか。Nature Dialogue Programの構造と哲学を語ります。


    資本主義に支配された現代社会では、人間と自然の距離はどんどん離れてしまっています。小日向はこの点を問題視し、ピリカの丘牧場を、自然界と人間界を繋ぐ架け橋となる場として位置付けました。馬たちは、そのゲートウェイだと言います。


    そして、ここを訪れた人が、馬と対話をすることで感覚を開き、自然界と繋がり直す。そのことで、「(自然を含む)他者の一部としての私=本当の私」を取り戻すことができる。そんな場として機能させたいと語ります。


    その具体的なHOWを言語化したものが、自ら執筆した「ナチュラル・リーダーシップの教科書」(あさ出版)です。


    私たちの取り組みは、時代の潮流とも連動しています。


    例えば、デカルトの二元論に反発した哲学者スピノザは、当時、「自然は全て繋がっている」と捉え異端児扱いされましたが、彼の考えは今日、科学的に証明され始めています。例えば木々は、地中の菌根菌のネットワークに支えられ、現在の森林体系を作っていることがわかっています。


    また、国連は2015年当時、人権をベースに「持続可能な開発目標(SDGs)」を提唱しましたが、2030年には、自然の権利(生命権)をベースにした内容に改訂すると言われています。


    このような科学の進歩や国際情勢の変化が起きる中、小日向は、企業のリーダー層にターゲットを絞って、プログラムを提供しています。社会が変わるためには、各組織のトップが変わる必要があるからです。


    詳しくはぜひ放送をお聞きください。


    出演:小日向素子(株式会社COAS Founder/Owner)


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    14 分
  • #103 人権から生命権へ ー人間と自然の関係性を問い直すー (2/4)
    2025/06/02

    先週からお届けしている、人間と自然の関係性についてのお話。


    第二回の今週は、「自然を下」に見る人間界が地球を破壊し続けた結果、何が起きているのか、地球が自らの力で回復する限界値「プラネタリーバウンダリー」の話から始めます。


    プラネタリーバウンダリーとは、地球の限界値を9つの領域(気候変動、オゾン層破壊、海洋酸性化など)に分けて科学的に分析し、これらが限界値を超えると地球に壊滅的な変化が起き、元の状態に戻れないことを示したもの。ストックホルム・レジリエンス・センターのヨハン・ロックストローム博士たちにより開発された概念です。


    2023年時点で、この9項目のうち、すでに6項目の分野が、プラネタリーバウンダリーを超えています。


    本来、中立的、理性的にデータを語る科学者たちも、「人類が行なっていることは「生物学的殲滅」である」などと、感情的な言葉で警鐘を鳴らすほど、現状は深刻です。


    そのような中、2022年、ローマクラブから、『Earth for All』というレポート(50年前に出版された『成長の限界』の改訂版)が発表されました。本レポートは、プラネタリーバウンダリー内で持続可能な人間社会のパラダイムを追求すべく、「劇的な方向転換」をすべき5つの分野(1.貧困 2.不平等 3.女性のエンパワメント 4.食料 5.エネルギー)を示しています。


    小日向は、この状況下で「私たちに何ができるのか」という問いに対し、「私が行動を起こす」ことだと言います。


    その時のキーワードは「自分自身の感覚」。


    「私」が、「私の感覚」と相談してできることをする。何をするかは、人それぞれ、違っていい。


    いずれにしても、そのために、この場が大切である。なぜならば、ピリカの丘牧場では、クライアントが、自分のために、自分の感覚に向き合う時間を設ける。そのことで、各々が、感覚をベースに、勝手に考え始める。


    「皆さんがそのように感覚を変える環境を、馬と共につくっています」


    小日向はそう締めくくります。


    ぜひお聞きください。


    出演:小日向素子(株式会社COAS Founder/Owner)


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    11 分
  • #102 人権から生命権へ ー人間と自然の関係性を問い直すー (1/4)
    2025/05/26

    私たちは、自然や動物に対する畏敬の念を、しっかりと持つことができているでしょうか?


    動物との触れ合いや自然の中での時間は、”安く(or 無料で)楽しめて当然”とか、”自分の癒しのためにちょこっと利用できればOK”… そんなふうに、無意識のうちに”人間より下”のものとして扱ってはいないでしょうか?


    今週からは、私たちスタッフが牧場運営をする中で日々感じるモヤモヤを皮切りに、「人間と自然の関係性」について深堀りしていきます。


    第1回目は、デカルトの二元論をはじめ、私たち人間に染みついた無意識の思想、自然に対する想像力の低さ、そして、「自然って大事だよね」と言いながら本質的には自然との共振を感じられない感覚の貧困さについて語ります。


    そして、この状態から脱却するためのヒントとして、『手の倫理』(伊藤亜紗著)の「さわる・触れる」という原始的感覚の価値について、話を展開させていきます。


    ぜひお聞きください。


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    14 分
  • #101 家族のような仲間との、内なる旅 -ホースローグ対談-(4/4)
    2025/05/19

    アンコンシャスバイアス研究所の武田雅子さん、守屋智敬さん(代表)、理事の太田博子さん(理事)とお送りする、ホースローグ体験談の最終回。今回は、武田雅子さんの物語を伺います。


    雅子さんは、牧場を離れた後も、心がずっと牧場にある状態が続き、ローグ(対話)が終わらない、とおっしゃいます。


    「自分の内側にアクセスすることができ、その先の宇宙にいる感覚すら、得た」「小さなことが気にならなくなった」


    そんな感想と共に、人事の仕事などで他者と関わるときの「ありたい姿」を語ってくださいました。


    最後は皆で「家族のようになった」感覚や、「安心(コントロールできている状態)」と「信頼(不確実でも委ねる)」の違いについても考えを深めていきます。


    ぜひお聞きください。


    【出演】

    アンコンシャスバイアス研究所

    武田雅子さん、守屋智敬さん(代表)、太田博子さん

    COAS 代表 小日向素子 


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    19 分
  • #100 家族のような仲間との、内なる旅 -ホースローグ対談-(3/4)
    2025/05/12

    本日で配信100回目🎉これまでお聞きくださった皆様、ありがとうございます。


    さて、100回目記念となる今回は、前回に引き続きの対談。太田博子さん(アンコンシャスバイアス研究所)が小5の頃から両親に抱えていた感情、そこから生まれた「自己受容のできない私」と向き合い、大きなトランジションを経たお話を伺います。


    博子さんは、牧場での3日間で、何度も”脱皮”するような劇的な変化をされました。きっかけは、アーチャーという馬に感じた恐れ。馬に身を委ねる時間で起きた内面の変容。夜、ホテルに戻ってからも流れたたくさんの涙。さらに、ホースローグを終えてから弊社のpodcadt「馬から学ぶリーダーシップ」の『トランジション 4回シリーズ』を聴き、大きな気づきを得たと言います。


    ぜひお聞きください。


    【出演】

    アンコンシャスバイアス研究所

    武田雅子さん、守屋智敬さん(代表)、太田博子さん

    COAS 代表 小日向素子 


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    14 分
  • #99 家族のような仲間との、内なる旅 -ホースローグ対談-(2/4)
    2025/05/05

    アンコンシャスバイアス研究所の武田雅子さん、守屋智敬さん(代表)、理事の太田博子さん(理事)とお送りする、ホースローグ体験談。


    今週は、前回の守屋さんの振り返りの続き、そして、ホースローグ受講後も大きな変化が続いているという太田博子さんのお話を伺います。


    牧場での3日間、「囚われてる私」を強く自覚し、その私から何かがどんどん剥がれていく体験をしたという博子さん。


    戻ってからも、自然を感じる感覚が持続したり、生活リズムにも変化が生まれたと言います。さらには、言葉の捉え方にも意識的になり、「最近、博子さんが柔らかくなった」というフィードバックも。


    ぜひお聞きください。


    【出演】

    アンコンシャスバイアス研究所

    武田雅子さん、守屋智敬さん(代表)、太田博子さん

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    22 分
  • #98 家族のような仲間との、内なる旅 -ホースローグ対談-(1/4)
    2025/04/28

    以前、SmartHR Mag.で対談をさせていただいた武田雅子さんが、ご自身が理事を務めるアンコンシャスバイアス研究所の守屋智敬さん(代表)、理事の太田博子さん(理事)とホースローグをご受講くださったのが、4月上旬。


    あれから1ヶ月。お三方は、馬との体験をどのように振り返り、今どんな変化を感じられているのか。オンラインで集まり、対談させていただきました。


    第1回目は、守屋智敬さん、通称モーリーのお話から。


    3日がまるで3週間に感じたというモーリー。実は昔からお持ちの「感覚」と、それを邪魔しがちの「思考」。この二つのバランス感を振り返り、馬との間に起きたことの”意味”を、皆で深く掘り下げていきます。


    ぜひお聞きください。


    ※本編で守屋さんが触れた書籍は、神戸少年事件の犠牲となった山下彩花ちゃんの母が綴る記録、「彩花へ「生きる力」をありがとう」山下京子著 河出書房新社 (1997)です。


    【出演】

    アンコンシャスバイアス研究所

    武田雅子さん、守屋智敬さん(代表)、太田博子さん

    COAS 代表 小日向素子 


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    20 分