『服部家具センターナナハコ/ボイスドラマ「七つの箱」』のカバーアート

服部家具センターナナハコ/ボイスドラマ「七つの箱」

服部家具センターナナハコ/ボイスドラマ「七つの箱」

著者: Ks
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『七つの箱』は、服部家具センターのIPキャラクター『ナナハコ』の世界から生まれたスピンオフとして、連作構造になっています。舞台はすべてインテリアショップ『ナナハコ』。インテリアコーディネーターの聖夜を中心に、風花、星羅、天音、沙羅、風結、輝李、真那という7人の女性が順番に店を訪れ、それぞれが家具との出会いを通じて、自分自身の仕事、家族、夢、暮らし、人間関係を見つめ直していきます。Ks 戯曲・演劇
エピソード
  • ボイスドラマ「七つの箱/epilogue 聖夜」
    2026/08/31

    【ペルソナ】・聖夜(いぶ:31歳/CV:山﨑るい)=家具ショップで働くインテリアコーディネーター

    ・真那(まきな:23歳/CV:久野はるな)=東京で演劇の勉強とバイトをかけもちする女優の卵


    【epilogue 聖夜】風花、星羅、天音、沙羅、風結、輝李、真那。7人の女性たちを迎え、家具とともに、それぞれの人生に寄り添ってきたインテリアコーディネーター・聖夜。最後のお客様・真那を見送ったあと、聖夜のスマートフォンに届いた一通のメッセージ。北欧にいるはずの「彼」からでした。「契約が早く終わったから帰ってきたよ」突然の帰国。何も準備できていない。本当はサプライズでお祝いしたかったのに。そんなことを考えながら店へ戻ろうとした聖夜の前に、よく知ったシルエットが現れます。「なんでお店までくるのよ」無視してやろうと思うのに――脚は勝手に、彼のもとへ。7人の女性の暮らしと人生に寄り添ってきた聖夜。最後に開く「箱」は、彼女自身のために用意されていました。【ボイスドラマ台本】【聖夜】「どうもありがとうございました!」【真那】「こちらこそありがとうございました!」【聖夜】「応援してますね」【真那】「はい!早く、名前がここまで届くように!精進してがんばります」【聖夜】いってらっしゃい。私は心の中で思いっきり手を振ってエールを送る。少しだけ瞳が潤んだ。と、そのとき・・・■SE/携帯のバイブ音あ・・・彼からのLINEだ・・今頃は北欧にいるはず・・・”契約が早く終わったから帰ってきたよ”え?なんで?やだ、私、なにも準備していない。彼が帰国したら、サプライズでお祝いしようと思ってたのに・・・だめ。今日は早く帰んなきゃ・・・お客さんを見送ったあと、店内へ戻ろうとしたとき・・・夕陽の中に、よく知ったシルエットが浮かび上がった。え?うそ?なんでお店までくるのよ。もう〜、知らない。無視して事務所へ戻ってやる。頭の中ではそう思っているのに、私の脚は勝手に彼の元へ駆けていく。事前に連絡もしないで。ほんっとに・・・ばか。最低。そう言いながら、私は彼の腕の中へ飛び込む。夕陽が店内をオレンジ色に染めていった・・・

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  • ボイスドラマ「七つの箱/episode-6〜真那」
    2026/08/31

    【ペルソナ】

    ・真那(まきな:23歳/CV:久野はるな)=東京で演劇の勉強とバイトをかけもちする女優の卵・聖夜(いぶ:31歳/CV:山﨑るい)=家具ショップで働くインテリアコーディネーター

    ・輝李(えり:14歳/CV:坂田月菜)=高校進学で両親と対立している中学生


    【episode--6〜真那】東京で演劇を学ぶため、一人暮らしを始める23歳の真那。勉強とアルバイトを掛け持ちする生活。だから、新生活の家具はできるだけ安く揃えたい。「アウトレットでいいから。」でも真那は、アウトレット家具について少し誤解していました。聖夜から教えられたのは、型落ちだったり、小さな傷があったりしても、新品であり、時にはなかなか出会えないレアな家具もあるということ。「宝探しするような感覚で選んでみませんか」その言葉を聞いた真那は、アウトレット家具とこれからの自分を重ねます。傷ついても、価値はなくならない。時が経っても、自分らしさを失わない。夢のスタートラインに立つ一人の女性を描いた物語です。【ボイスドラマ台本】

    【真那】「おっと、危ない!」【輝李】「あ、ごめんなさい!」【真那】「気をつけてね」【輝李】「はい!すみませんでした!」【真那】インテリアショップ『ナナハコ』の入口。走ってくる少女とニアミスした。急いでたけど、顔は笑ってたな。なにかいいことあったのか・・・【聖夜】「いらっしゃいませ」【真那】「あ、どうも」【聖夜】「なにか、お探しですか?」【真那】「あ、はい。家具一式。アウトレットでいいから」【聖夜】「アウトレット?」【真那】「ええ。東京に一人暮らしするんで、できるだけ安くあげたいんです」【聖夜】「一人暮らし?それは大変ですね」【真那】「そうなんです。だからユーズドでもいいので・・」【聖夜】「ここに、ユーズドの家具はないですよ」【真那】「え?じゃあ、ないのか、アウトレット家具は」【聖夜】「いいえ。たくさんありますよ。でも、ここにあるアウトレット家具は、ユーズドじゃありません」【真那】「え?じゃあ・・・」【聖夜】「型落ちの商品とか、よく見ないとわからないような小さな傷ありとか。でも、ぜんぶ新品です」【真那】「うっそ〜!?知らなかったわ」【聖夜】「確かにお値段はリーズナブルですけど、なかなか手に入らないレアものとかもありますよ」【真那】「そうなんだ・・・」【聖夜】「よければ、宝探しするような感覚で選んでみませんか」【真那】「そっか〜。すごいな・・・時が経っても錆びない心で、少しくらい傷ついてもめげない。なんか、これから自分が目指すところと似ているかも・・・」【聖夜】「え・・・?」【真那】「あ、いや・・・実は私・・女優の卵なんです」【聖夜】「女優さん?すごい・・・」【真那】「いえいえ、まだまだ駆け出しにも届かない勉強中です。これから東京で一人暮らしして、演劇の勉強とバイトをかけもちするんで・・・」【聖夜】「そうなんですか・・・大変そうですね・・・」【真那】「はい、でも自分で選んだ道だから」【聖夜】「今日はせっかくご来店いただいたので、インテリアコーディネーターの私が最高のアウトレット家具をご紹介しますね」【真那】「ありがとうございます!」【聖夜】「がんばってください!」【真那】こんな”縁”ってのもあるんだな。だけど、知らなかったな。アウトレット、って言葉。使い方に気をつけなくっちゃ。これから、どれだけキャリアを重ねていっても使い古された演技には絶対ならない。どんなに傷つくことがあっても、私は負けない。女優。目標は、手が届かないほど遠くても、それが私のゴールであり、スタート地点なんだから。

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  • ボイスドラマ「七つの箱/episode-5〜輝李」
    2026/08/31

    【ペルソナ】・輝李(えり:14歳/CV:坂田月菜)=高校進学で両親と対立している中学生

    ・聖夜(いぶ:31歳/CV:山﨑るい)=家具ショップで働くインテリアコーディネーター

    ・風結(ふゆ:25歳/CV:上町侑生)=局アナを目指すリゾートFMのDJ


    【episode-5〜輝李】

    「学習デスクを処分したくて。」そう言って『ナナハコ』を訪れた14歳の中学生・輝李。最近はリビングで勉強している。自分の部屋は暑いし、寒いし、何より一人。だから古い学習デスクなんて、もういらない。そんな輝李に聖夜は尋ねます。「その学習デスク、買ってもらったときのこと覚えてる?」幼い自分。嬉しくてはしゃいだ日。誇らしげだった父。毎日隣に座ってくれた母。家具には、傷や年月だけではなく、家族と過ごした時間も残っている。輝李が思い出したのは、学習机ではなく、あの日の家族でした。【ボイスドラマ台本】【輝李】「電動ソファか、憧れるなあ」【風結】「あら・・・こんにちは。それ、市内の中学?」【輝李】「え・・・そうですけど・・おねえさん・・補導員じゃないですよね」【風結】「違うわよ、それに・・・家具屋さんで補導されるわけないでしょ。しかもこんな真昼間に」【輝李】「ああ、よかった」【聖夜】「いらっしゃいませ」【風結】「じゃあ、私はこれで」【聖夜】「ありがとうございました」【輝李】「じゃあね、お姉さん、バイバイ!」【聖夜】「こんにちは。お嬢さん、おひとり?おとうさん、おかあさんは?」【輝李】「あ、今日はうちひとりです」【聖夜】「まあ、どうしたの?」【輝李】「実は、学習デスクを処分したくて」【聖夜】「処分?」【輝李】「はい。ってか、昨夜(ゆうべ)ガチで親と喧嘩しちゃって」【聖夜】「あら、なにがあったの?」【輝李】「うち、最近リビングで勉強してたわけ。そしたら昨日『自分の部屋でしろ。学習デスクあるだろ』って怒られたんだけど。イミフじゃない?」【聖夜】「そうなんだ」【輝李】「だーかーらー、今の学習デスク処分して、リビングに置いても超馴染むデスクを探しに来た。これなら親も許すっしょ」【聖夜】「ふうん。どうしてリビングで勉強したいの?」【輝李】「だってさー、うちの部屋、寒いし暑いしひとりなんだもん」【聖夜】「なるほどねー。じゃ、例えば、こんなデスクとかはどう?」【輝李】店員のおねえさんが見せてくれたのは、アクバ組めそうなおしゃれな木製のデスク。うちが、『それ、ガチでよき!』って言おうととしたら、【聖夜】「だーけーど。学習デスクを処分するのはもったいないと思う」【輝李】「え?なんで?」【聖夜】「その学習デスク、買ってもらったときのこと覚えてる?」【輝李】「はい」【聖夜】「そのときの気持ち、思い出してみて」【輝李】「えっと・・・あんときは・・・幼稚園から帰ったら、うちの部屋ができてて、そこに学習デスクが置いてあった」【聖夜】「どんな気持ちだった?」【輝李】「もう嬉しすぎて、ずーっとはしゃいでた」【聖夜】「きっと学習デスクもそう思ってたはずよ」【輝李】「え?」【聖夜】「なのに処分とか言われたらどう思うかな?」【輝李】そういえば、あの日パパ、仕事から帰ってきてすぐ、うちに言ってきたんだよね。”どうだ?かっこいい学習デスクだろー!”って。ママは小学校へ入学するまで毎日、何時間も横に座ってくれたっけ。あれ?なんでうち、学習デスクを処分しよう、なんて思ったんだろ?【聖夜】「ね」【輝李】「あの、おねえさん。さっきの机、とりおきしてもらうことってできますか?うちが大きくなって働くようになったら、あの机で勉強したい」【聖夜】「そうね、考えとくわ」【輝李】おねえさんは笑ってウィンクした。うちは急いでお店を飛び出す。早く帰って、あの学習デスクに座りたい。あの日のパパとママにも、また会いたいな・・・なんて、タイムスリップしないと無理か・・・笑


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