エピソード

  • 漢方は即効性がない?/2026年2月2日MROラジオ放送分
    2026/02/02

    漢方薬は効果が出るのが遅いと思われがちですが、実際には即効性のある処方が数多く存在します。

    例えば、足のつりに用いる芍薬甘草湯や急な胃痛への安中散、風邪、頭痛などは、飲んですぐに効果を実感できる「対症療法」としての活用が可能です。一方で、慢性的な不調や体質改善を目的とする場合は、体の治癒力を利用して根本から整えるため、ある程度の時間を要します。大切なのは、早く効くかどうかだけで判断せず、急性期の症状には即効性のある薬で対処し、根が深い問題にはじっくり取り組むという「使い分け」です。

    今のつらさを取りながら、将来にわたって症状が出にくい体づくりを目指せるのが、漢方ならではの大きな強みです。

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  • 異病同治(いびょうどうち)・同病異治(どうびょういち)/2026年1月26日MROラジオ放送分
    2026/01/26

    漢方は症状(標)ではなく、個々の体質や病態を示す「証(しょう)」に基づき治療します。

    ゆえに同一疾患でも証が異なれば処方を変え(同病異治)、異なる疾患でも証が同じなら同一薬で対応します(異病同治)。

    病因のプロセスを読み解き、生体バランスを根本から整える、これこそが漢方ならではの治療体系です。

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  • 漢方薬の組み合わせ法/2026年1月19日MROラジオ放送分
    2026/01/19

    漢方は単なる植物の足し算ではなく、長い歴史で磨かれた「配合の妙」です。

    特定の生薬を組み合わせることで、個々の素材にはない新たな薬効を生み出したり、副作用を抑えたりします。この独自の絶妙なバランスこそが、体の調和を取り戻す漢方の真髄と言えます。

    漢方の独自の組み合わせによる不思議な作用の変化をお伝えします。

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  • 調整作用を持つ生薬の力/2026年1月12日MROラジオ放送分
    2026/01/12

    漢方は体に一方的な作用を及ぼすのではなく、崩れたバランスを本来の状態へ戻す「調節機能」を担います。

    例えば血圧を下げる処方でも、下がりすぎる心配がなく適正値に整えるのが特徴です。

    体と調和しながら自己治癒力を引き出し、健やかな状態へと導いてくれます。

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  • 漢方薬はなぜ効く?/2026年1月5日MROラジオ放送分
    2026/01/05

    漢方は東洋の深い歴史を背景とした経験則に基づいた医療ですが、近年は科学的解明が進んでいます。

    例えば補中益気湯は、腸管免疫系を介して全身のNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化し、ウイルスへの抵抗力を高めることが研究で示されています。

    このように、合成医薬品とは異なり、体本来の自己治癒力や免疫機能を底上げするのが漢方の大きな特徴です。

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  • 腸とストレスの関係/2025年12月29日MROラジオ放送分
    2025/12/29

    現代医学の進歩により、腸とメンタルの深い関係性が明らかになり、ストレスに強くなるためにも腸を整えることの大切さが広く知られるようになってきました。
    しかし、実は何千年も前から東洋医学では胃腸と心の状態は密接に関わると考えられており、そのための専門的な漢方処方まで存在します。食欲の変化や気分の揺れ、疲れやすさなど、心身のサインを「脾(ひ/胃腸の力)」の働きと関連づけて捉えてきたのです。

    今回は、腸とストレスの関係について、東洋医学と現代医学の両面からわかりやすくお話しします。

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  • 『先天の精(持って生まれた体の強さ)』と、『後天の精(生まれた後からできること)』/2025年12月22日MROラジオ放送分
    2025/12/22

    人間には、生まれつき備わっている体の強さや弱さがあります。
    東洋医学では、この生まれ持った力を「先天の精」と呼び、生まれた後の生活の中で身についていく力を「後天の精」といいます。

    「先天の精」は五臓でいう「腎」が司り、「後天の精」は「脾(胃腸・消化機能)」が大きく関わります。

    生まれつき腎が強く体が丈夫な方は、その元気を維持するために。反対に、腎も脾も弱く虚弱な体質の方は、少しでも元気な体づくりを目指すために。

    それぞれの体質に合わせて、漢方の知恵を日々の生活に取り入れ、より健やかに過ごしやすくしていきましょう。

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  • 未病(みびょう)を知り、そして治す/2025年12月15日MROラジオ放送分
    2025/12/15

    東洋医学では、健康と病気のあいだにある状態を「未病(みびょう)」と呼びます。

    病気は突然起こるように見えても、実際には必ずその前に未病というサインが現れています。この段階で早めに手を打つことこそが、病気の予防や悪化を防ぐための重要なポイントです。

    未病のケアは、体質やバランスを整える漢方薬が最も得意とする分野でもあり、日常の不調を大きな病気につなげないための大切な考え方といえます。


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