• #63 天才の裏側で崩壊した人生、クローデルが追い求めたもの【ロダン編2】
    2025/06/22

    彫刻界の頂点に君臨したロダンの陰で、才能を開花させながらも狂気に飲み込まれていった女性彫刻家、カミーユ・クローデル。その卓越した技術は師ロダンを彷彿させると賞賛される一方で、彼女の存在を永遠にロダンの影に縛り付けることとなった。自らの独自性を追い求め、葛藤と絶望の中で精神を病んでいった彼女が作品に込めたのは、どのような叫びだったのか?今回は、クローデルが生涯を通じて追い求めた「ロダンではない自分の美」と、彼女を襲った悲劇的な運命に迫ります。アートの華やかな世界の裏側に潜む、才能と狂気の壮絶なドラマを通じて、真の自己を表現することの難しさとその価値を深く掘り下げます。

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  • #62 天才ゆえに誤解されたロダン、《考える人》《地獄の門》に宿る超絶技巧【ロダン編1】
    2025/06/15

    生前、多くの誤解や批判を受けつつも、彫刻史に偉大な足跡を残したオーギュスト・ロダン。彼の代表作《考える人》や《地獄の門》には、常識を超えた卓越した表現力と技巧が凝縮されています。なぜロダンの革新的な技術やリアリズムは当時の美術界で理解されず、「型破り」「写実すぎる」と拒絶されたのか? 本エピソードでは、その驚異的な彫刻の秘密とともに、時代を先取りしたがゆえの誤解と葛藤を紐解き、アートが社会にもたらす衝撃と価値について深掘りします。

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  • #61 セザンヌは絵が下手なのか!?その評価を一変させた視点と光の秘密
    2025/06/08

    ポール・セザンヌ、その名を聞けば誰もが偉大な画家を思い浮かべます。しかし、実際に作品を見て「なぜ評価が高いのかよく分からない」と感じる人も多いのではないでしょうか?今回のエピソードでは、セザンヌの「絵が下手」という意外な評価の裏側に迫り、彼が取り入れた画期的な「多視点」と「描かないことで表現する光」の秘密に迫ります。彼がなぜリンゴを描き続けたのか、そしてピカソら次世代の画家たちがセザンヌを「神」と呼んだ理由とは?美術の既成概念を打ち破ったセザンヌの驚くべき革新性を解き明かしていきます。

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  • #60 「私が二度と戻りませんように」フリーダ・カーロが残した悲しきメモ【フリーダ・カーロ編2】
    2025/06/01

    フリーダ・カーロ特集の第二回は、彼女が晩年に残した最後のメモ「どうか幸せな最後でありますように。そして、どうか私が二度と戻ってきませんように。」という衝撃的な一文に焦点を当てます。フリーダが描いたグロテスクで痛みの伴う絵画が評価され成功を収める一方で、彼女自身は身体的にも精神的にも絶えず苦しみ続けました。今回は彼女が名声を得る過程や、絵を描くことで自身の苦痛を昇華しようとしたその葛藤を掘り下げます。最後のメモに込められた彼女の心の叫びを紐解きながら、フリーダが表現し続けたものとは何か、そして芸術が人間にもたらす癒しと絶望という相反する要素について考えます。

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  • #59 苦痛と絵筆:フリーダ・カーロの心の叫び
    2025/05/25

    メキシコを代表する女性画家、フリーダ・カーロの生涯を通じて、その鮮烈で衝撃的な絵画の背後にある苦難と心の叫びを探ります。幼少期から事故による後遺症と痛みに苦しみながらも、キャンバスに自身の壮絶な人生を映し出したフリーダ。今回は、彼女が描いた代表作『壊れた柱』をはじめ、自画像に込められた彼女の深い心情や壮絶なエピソードを紐解きます。リスナーは、自らの苦悩を赤裸々に描き続けた彼女の姿を通じて、困難を受け入れ表現へと昇華する力や、人生に立ち向かう強さを感じ取ることでしょう。

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    27 分
  • #58 歴史に名を残す女性アーティストの戦い、逆境の中で戦う三人の挑戦
    2025/05/18

    今回のエピソードでは、美術史における知られざる女性アーティストの挑戦に焦点を当てます。男性中心の厳しい環境下で初めて名を残したラビニア・フォンターナ、その生涯を怒りと抵抗のエネルギーで満たしたアルテミシア・ジェンティレスキ、そして若くして工房を率い、自らの能力を世間に示し続けたエリザベッタ・シラーニ。この三人の女性画家が直面した困難とそれを乗り越えた勇気に迫ります。彼女たちのストーリーを通じて、現代社会やビジネスの世界にも通じる、強さとは何かという深い問いかけをリスナーの皆さんとともに探っていきます。

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    28 分
  • #57 芸術かマーケットか、草間彌生作品の“価値”のゆくえ【草間彌生編3】
    2025/05/11

    草間彌生の作品は、なぜ“アート投資”の象徴となったのか。
    本エピソードでは、わずか1〜2年のうちに数百万円で購入された作品が、数千万円にまで跳ね上がるという、異常ともいえる市場の熱狂を手がかりに、草間作品がアートの価値基準をどう変えたのかを読み解きます。
    文化的価値と経済的価値の間で揺れる「アートの本質」とは何か? 美術館で静かに鑑賞されるべきものが、マーケットで投資対象となる理由を、アート初心者にもわかりやすく掘り下げていきます。

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    24 分
  • #56 ゲリラライブと地道な営業、アメリカと日本での闘い【草間彌生編2】
    2025/05/04

    ジョージア・オキーフへの一通の手紙をきっかけに渡米した草間彌生は、ニューヨークで全裸の若者に水玉を描いて街を練り歩かせる“ハプニング”など、ゲリラ的パフォーマンスで一気に注目を集め、ウォーホルやオルデンバーグといったトップアーティストとも急速にネットワークを築きました​。
    一方、日本へ戻ると松本の地元企業を一社ずつ訪ね歩き、受付でも色紙を配り続ける、そんな泥臭い営業で支持を掘り起こす日々が続きます​。
    アメリカの「新しいものに資本を投じて市場ごと拡大させる」環境と、日本の保守的で評価が遅い土壌との対比は、彼女が“現代アートは儲かる”というイメージを先導しながら両国で闘った証でもありました​​。
    本エピソードでは、派手なゲリラライブと地道な営業活動という両極端な戦略が、草間弥生ブランドをどう育て、市場そのものを変えていったのかを掘り下げます。

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    26 分