エフエムたちかわ「おうちde医療in立川」第69回は、2026年9月25日(金)16時30分から17時に放送された回です。今回のテーマは、「在宅で生きる、看取る、送る~家族に寄り添う、小回りの利くお葬式」。ゲストには、医療法人社団高栄会 みさと中央クリニック 理事長・医師の高橋公一先生、一般社団法人 日本グリーフアカデミー代表理事であり、看護師・看取り士でもある白瀧貴美子先生をお迎えしました。協力は、株式会社太平洋企画です。今回の放送では、在宅医療の現場における #看取り、本人の希望を家族や医療・介護チームと共有する #ACP、そして大切な人を見送った後の家族を支える #グリーフケア について、医師と看護師・看取り士、それぞれの視点から考えます。在宅医療というと、病気になった人を自宅で診療する医療というイメージを持つ方が多いかもしれません。もちろん、医師が自宅を訪問して診察を行い、薬を調整し、必要な医療処置を行うことは在宅医療の大切な役割です。しかし、在宅医療が支えているのは、病気そのものだけではありません。その人が、どこで、誰と、どのように過ごしたいのか。何を大切にしてきたのか。最期の時間をどのように迎えたいのか。そうした人生そのものに向き合うことが、在宅医療の現場では求められます。病院ではなく、自宅で療養するということは、医療が生活の中に入っていくということです。ベッドの横には、家族の写真があるかもしれません。長年使ってきた家具や、好きだった音楽、ペット、庭の景色、近所の人との関係があります。そこには、患者さんという言葉だけでは表しきれない、その人の暮らしと人生があります。だからこそ、在宅医療における看取りは、単なる医療行為の終わりではありません。本人が大切にしてきた時間を守り、家族がその人を見送る過程を支え、残された人がその後を生きていくための支援へとつながっていきます。今回の重要なキーワードの一つが、ACP です。ACPとは、アドバンス・ケア・プランニングの略称で、「人生会議」と呼ばれることもあります。もしものときに、自分がどのような医療やケアを望むのか。どこで過ごしたいのか。何を大切にしたいのか。延命治療についてどう考えるのか。誰に自分の思いを伝えておきたいのか。こうしたことを、本人が元気なうちから家族や信頼できる人、医療・介護の専門職と繰り返し話し合い、共有していく取り組みです。ACPは、一度書類を書いて終わりではありません。人の気持ちは、病状や年齢、家族の状況によって変わることがあります。以前は「病院でできる限り治療を受けたい」と考えていた人が、病気を経験する中で「最期は家にいたい」と思うようになるかもしれません。逆に、「家族に迷惑をかけたくない」と考えていた方が、家族との対話を通じて、自宅で過ごす選択に安心を感じることもあります。ACPで大切なのは、正解を決めることではありません。本人の思いを言葉にし、家族がそれを知り、医療者や介護者も共有することです。いざというときに、家族が「本人はどうしたかったのだろう」と一人で悩み続けないためにも、普段から話しておくことが大切です。在宅での看取りを希望する場合、家族には多くの不安があります。本当に家で看取れるのか。苦しくなったらどうすればよいのか。夜中に急変したら誰に連絡すればよいのか。自分たちだけで支えきれるのか。最期の瞬間に、何をすればよいのか。そうした不安に対して、医師や看護師、訪問看護師、ケアマネジャー、介護職などがチームで支えることになります。高橋公一先生のお話からは、医師として在宅看取りに向き合う際に、本人の病状だけでなく、家族の気持ちや生活の状況を見ながら支援していく大切さが伝わってきます。在宅看取りでは、病状の変化を家族へ丁寧に説明することが重要です。これからどのような変化が起こり得るのか。食事や水分が取れなくなることをどう受け止めるのか。呼吸や意識の変化が見られたときに、慌てずに何を確認すればよいのか。医療者へ連絡するタイミングはいつなのか。先の見通しを少...
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