紅梅の客(小学館の名作文芸朗読)
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ナレーター:
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松田 佳恵
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著者:
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吉川 英治
概要
庭の紅梅から連想される吉原遊郭の記憶を描いたエッセイ。紅梅の真紅の美しさを語りながら、吉川は若き日の吉原体験を回想する。戦後、吉原芸者が疎開先を訪れた思い出や、おまきさん、瀬川花魁など様々な女性との交流が綴られる。吉原を平家にたとえ、三百年来の「煩悩芸術」が失われる様を惜しむ。変貌した東京と吉原を眺めながらも、紅梅だけは変わらぬ真紅の姿で何かへの抵抗を感じさせている。©2025 Public Domain (P) (P)2025 エイトリンクス
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お秋は村次とは腐れ縁だった。十八の頃に出会ってからはや九年、仕事がものになれば、お秋を苦界の商売から足を洗わせてやる……何度もそう言われ続け、お秋は彼との縁を切れずにいた。その一方で船宿の船頭である藤吉には強く思いを寄せられ、一緒になろうと迫られていたが、村次のこともあり、お秋は断り続けていた。
ある日、店にはおせんという十七の娘がやって来た。借金を抜いて一人が店を出ることになった代わりだった。お秋は世話をしてやり、おせんを気に掛けるが、一方のおせんはなかなかお秋に懐こうとしなかった。
そしてある日、村次が「商売がうまく行かなかった」と、お秋に鞍替えの話を持って来た時、女主人はお秋に対して、おせんの身の上を話すのだった。それはお秋が思ってもみない残酷な真実だった……
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