『忘らるる物語』のカバーアート

忘らるる物語

(KADOKAWA)

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忘らるる物語

著者: 高殿 円
ナレーター: 土井 真理
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このコンテンツについて

辺境の王族として生まれ、幸福な結婚をしたばかりの環璃(ワリ)は、突如たったひとりになった。広大な大陸を統べる燦(さん)帝国の次期皇帝を選ぶための籤(くじ)、”皇后星”に選ばれたからだ。一族はすべて皆殺し、産んだばかりの息子を人質に取られ、環璃は候補の王たちと寝るためだけに国々を巡る。絶望の淵に突き落とされた彼女が出会ったのは、触れた男を塵にする力をもつチユギという名の戦士だった……。
女が産み、男が支配する世界を変える「忘れられた物語」とは? 破格のエンタテインメント巨編!

©Madoka Takadono 2023 (P)KADOKAWA
ファンタジー

Audible制作部より

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この作品はファンタジー × 歴史ロマン。
「女性の生きる力」と「支配する男たちへの抵抗」の物語。
帝国の次期皇帝を決める“皇后星”というクジによって、辺境の王族として幸せな結婚生活を送っていた環璃(ワリ)が一夜にして全てを奪われる――という強烈な導入から始まります。
愛する家族を殺され、幼子を人質にされ、各地の王たちと寝るためだけに巡る運命を強いられる。
そんな残酷な舞台設定が、物語に一気に引き込まれます。

環璃が絶望の中で出会うのは、触れた男を塵に変えてしまう戦士・チユギ。
その戦士との邂逅が物語に新たな希望と戦慄を呼び込みます。
「女が産み、男が支配する世界」に抗う彼女の姿は、単なる悲劇ではなく、力強い変革の物語へと進化していきます。
権力争いや血の宿命、愛と自由を求める声が交錯する、圧倒的エンターテインメントです。

ナレーター土井真理さんの声は柔らかくも芯があり、環璃の心情を丁寧に表現。
感情の起伏を巧みにコントロールし、絶望の場面では息を飲む緊張感を、優しい瞬間では温もりを伝えてくれます。
チユギの登場シーンでは低めのトーンを使い分け、異質さとカリスマ性がしっかりと耳に残る。

過剰な演出が無いので、物語の重厚さをそのまま味わえます。

この作品は誰におすすめか
・通勤・通学でドラマ性のある物語をじっくり楽しみたい人
・女性主人公の強さや再生の物語が好きな読者
・権力争いや大陸規模の歴史ファンタジーに惹かれる人

向かない人
・血族皆殺しや人質など過酷な設定が苦手な人
・軽快なラブコメや癒し系の物語を求める人

他作品との比較
同じ高殿円作品の『トッカン』シリーズが社会派リアリズムを基盤とするのに対し、本作は完全に異世界的な壮大さをもつファンタジー。
Audibleで聴ける大河ファンタジー作品の中でも、女性の立場に焦点を当てている点が独特です。
世界観の重厚さは、上橋菜穂子の『守り人シリーズ』を彷彿とさせますが、より血なまぐさい権力闘争を描いている点で差別化されています。

登場人物が多く、序盤は背景を把握するのに集中が必要です。
できれば静かな環境で、最初の数章を丁寧に聴くのがおすすめ。
また、残酷な表現もあるので、寝る前のリラックス目的には向かないかもしれません。

圧倒的なスケール感と女性の運命を描いた壮大なファンタジー

問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。

ネットなどで話題になる性被害などが気になりますが、まさにそういう問題が古のファンタジー世界に織り込まれた物語。

異世界もの?イチから世界の成り立ち頭に詰め込むのは面倒かなと思いましたがストーリーと共にすんなり溶け込めました。

男性はこのお話をどう読むのだろう、理解してもらえるのだろうかとも考えつつ、共感と強い願いに圧倒されるように聴き終わりました。

日頃いろいろ考えている女性に聴いて欲しい物語

問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。

様々な声色で数多の登場人物の違いがわかり、違和感なく聞けました。内容は高殿作品には珍しい?ファンタジーだが、現代社会を投影した深みのある内容。文句無しの満点です!

ナレーションもストーリーも素晴らしい

問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。

登場人物毎に声色を変えてあり、見事だと思いましたが、セリフのナレーションが感情的すぎる部分が多く、耳に痛かった。
文章の中の比喩というか例えがくどい。

ナレーションの方の声の使い分け

問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。