リサイクルショップの火災現場で、架留たちは薄荷湊と再会。彼女は名家の出身で、かつて桃華の先輩でもあった伝説の魔法使いだった。湊は自らの潔白を証明し、今回の事件の背後にある“AIの異常”にあると推測。

調査の末、彼らは暴走するセキュリティAI「アル」に謎の魔法的干渉が加えられていたことを突き止める。その反応は、魔力によって引き起こされた防衛プログラムの暴走だった。

そこでは、AIを制御する立場にある人物と上層部との間で、ある“隠蔽工作”が進行していた。しかし、事態は予想外の方向へと転がり、暴走するAIが企業幹部を拘束。探偵たちはついに、事件の核心へとたどり着く。

探偵事務所での日常に不満を募らせる桃華だったが、突如届いた謎のパソコンが暴走し、異常な液体をまき散らす。送り主であるIT大手「パラダイムゲート」の専務・蒲田が現れ、社内で多発する不具合の調査を依頼。魔法の痕跡を感じ取った桃華とケイティは、事件に魔術的な干渉があると直感する。架留は情報屋・薄荷に協力を仰ぎ、企業内部に潜むスパイやサイバーテロの線を探り始める。調査の鍵は、“パラダイムゲート”のシステムの奥底に。

町に拡散されつつある“催眠音波”の存在に気づいた桃華は、探偵・架留の制止を振り切り、単独で調査を始める。一方、架留も情報屋・薄荷の協力を得て、不審死事件の裏に潜む共通点を探り始めていた。やがて二人が掴んだのは、ある結婚関連サービスに共通して関わる“謎の人物”の影──。

真相に近づくにつれ、事件はただの犯罪にとどまらず、魔法や呪いの領域へと踏み込んでいく。

「人の幸せ」を歪めて操る者とは一体何者なのか？

そして、桃華と架留が対峙する“存在”の正体とは──。

とある探偵事務所。所長・暁月架留は、コーヒー片手にのんびりとした朝を過ごしていた。だが、その静寂は、魔女を名乗る少女・間堂桃華の突撃訪問によって一瞬でかき乱される。

魔法学校の卒業試験としてやってきた桃華。

一方で架留には、失踪した婚約者を探すという依頼が舞い込んでいた。

失踪した男・御上友仁、そして彼を信じたいという恋人・茨田恵美。

「失踪の理由は浮気か、借金か──それとも“呪い”なのか？」

交わることのない現実と魔法の視点。衝突しながらも、やがて一つの真実にたどり着く。

今、探偵と魔女の奇妙なバディが動き出す！