『ボイスドラマ「嫁入りトラックに乗って」後編』のカバーアート

ボイスドラマ「嫁入りトラックに乗って」後編

ボイスドラマ「嫁入りトラックに乗って」後編

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このコンテンツについて

30年の時が流れました。かつて「嫁入りトラックなんて絶対に嫌!」と叫んでいたハルナも、今や一人の母親。そんな彼女の娘・えみりが、名古屋へと嫁ぐ日がやってきました。「時代が変わったら、伝統も変わる?」「親の想いは、どうやって受け継がれていくの?」30年前と今、母と娘、それぞれの立場で迎える“嫁入り”の物語。時代を超えて紡がれる、家族の愛のかたち。どうぞ最後まで見届けてください。◾️登場人物のペルソナ(※設定は毎回変わります)・お嫁さん(23歳)=ハルナ・・・東京の大学時代に知り合った彼と婚約(CV:ハルナ)・お婿さん(23歳)=マサヒロ・・・浅草生まれ浅草育ちの生粋の江戸っ子(CV:日比野正裕)・嫁の母(44歳)=エミリ・・・名古屋生まれ名古屋育ち(CV:桑木栄美里) ↓・お嫁さん(30年後=54歳)=ハルナ・・・結婚してから30年目。娘が嫁いでいく・お嫁さんの娘(29歳)=えみり・・・東京の同棲していた彼と結婚して名古屋へ・娘の彼氏(27歳)=まさひろ・・・娘と同棲していたが心機一転名古屋で彼女の両親と同居へ<シーン1/嫁入りの日>(SE〜菓子まきの音)エミリ: 「嫁入りよぉ〜!」ハルナ: 「もう、おかあさん!恥ずかしい!」エミリ: 「なにが恥ずかしいもんかい。 私もここへ嫁ぐ日は、こうやって母さんに送り出してもらったし、 私の母さんも、母さんの母さんに送り出してもらったんだよ」ハルナ: 「でも、恥ずかしい」マサヒロ: 「嫁入りよぉ〜!」ハルナ: 「あなた!」エミリ: 「あなた、きちゃだめじゃないの、式の前に」マサヒロ: 「す、すいません。お二人じゃ大変だろうと思って」ハルナ: 「おかあさん、なにニヤニヤしてんのよ」エミリ: 「ううん、思い出しちゃってさ。 私が嫁ぐ日の朝、とうさんの家じゃちょっとした騒動が起こってたんだ」ハルナ: 「どんな騒動?」エミリ: 「新郎がいなくなったぞぉ、って」ハルナ: 「ええええええええ?」マサヒロ: 「それって・・・」エミリ: 「そう。いまのあなたと同じよ」ハルナ: 「おとうさんもおかあさんちに来ちゃったんだ」エミリ: 「うん。でもうちの親はしきたりに厳しかったから、 ”縁起悪い!””式は中止だ!”なんてわめき散らして」ハルナ: 「おじいちゃん、気が短かったもんねえ」エミリ: 「おばあちゃんもよ」マサヒロ: 「はは・・・」エミリ: 「裏口から、そっと追い出して。 ”いいか、見つかったら問答無用で破談だからな”って」ハルナ: 「おどしじゃん、それ」エミリ: 「で、こそこそ抜け出してったら、 近所の子どもに見つかっちゃって」ハルナ: 「あ〜あ」エミリ: 「それがね。菓子まきの手伝いだと勘違いされて、 ず〜っと追いかけられたんだって」ハルナ: 「おとうさんらしい」マサヒロ: 「ボ、ボク、裏口から出ていきます」エミリ: 「いいのいいの。あなたは誰にも顔なんて知られていないから。 それに、もうそんな時代じゃないでしょ」ハルナ: 「おかあさん、なんか、熱でもあるの」エミリ: 「もう〜」マサヒロ: 「あのう・・・」エミリ: 「なあに?」マサヒロ: 「どうして縁側に家具や着物が置いてあるんですか?」エミリ: 「ああ、あれ? 本当はね、嫁入りトラックがお婿さんちに着いたら そこの縁側に並べるのがしきたりなのよ」マサヒロ: 「うちの?」ハルナ: 「無理じゃん、アパートだし」エミリ: 「でしょ。 だから、うちの縁側へ置いたの」ハルナ: 「へええ」エミリ: 「ご近所さんたちみんなから、 ”立派な桐の箪笥だわ”とか”ええもんしつらえたなあ” とかって、まあ、ものすごい評判よ」ハルナ: 「おべんちゃら言われて、ご祝儀渡したんでしょ」エミリ: 「当たり前じゃない。 ほら、あんたたちもこれ持って行きなさい」マサヒロ: 「なんですか?」エミリ: 「ご祝儀袋に決まってるでしょ」ハルナ: 「なんで、そんなもんがいるの?」エミリ: 「なに言ってんの? 嫁入りトラックは、バックできないって言ったでしょ」マサヒロ: 「え?」エミリ: 「だから、細い道とかにさしかかると、周りの車は必ず道を譲ってくれるわ...

ボイスドラマ「嫁入りトラックに乗って」後編に寄せられたリスナーの声

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