【心房細動と抗凝固薬】ワルファリンとDOAC、食事の注意はどう違う?|#345
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概要
心房細動(しんぼうさいどう)は、高齢になるほど増える不整脈です。心房細動そのものが命を奪うわけではありませんが、心臓の中(とくに左心耳)によどんだ血液が固まって血栓(けっせん)をつくり、それが脳に飛べば心原性脳塞栓症(しんげんせいのうそくせんしょう)という重い脳梗塞(のうこうそく)を起こします。寝たきりや嚥下(えんげ)障害に直結しやすく、在宅生活を一気に変えてしまう合併症です。これを防ぐために処方されるのが抗凝固薬(こうぎょうこやく)です。
ところが、この薬の話になると必ず出てくるのが納豆です。「ワルファリンを飲んでいるから納豆は一生だめ」と言われ、朝食の楽しみを十年以上あきらめている方が、在宅には今でもたくさんいます。一方で、ここ十年ほどで主役になったDOAC(ドアック、直接経口抗凝固薬)では、納豆を含めて食事制限がほぼ要りません。つまり「一生あきらめる」のか「薬を見直して食べられるようになる」のかは、処方内容しだいで変わる余地があるということです。
同時に、在宅ならではの難しさもあります。食べられない時期、つまり肺炎や発熱、食思不振(しょくしふしん)で食事量が落ちたときに、ワルファリンは一気に効きすぎる方向に傾きます。食事と薬が最も危険な形で交差するのがこの場面です。この資料では、薬と食事という視点から、ビタミンK(ケー)との関係、DOACの自由度、そして食べられない時期の調整という三点を整理します。訪問看護師、介護職、ケアマネジャーが、その場で気づき、その日のうちに主治医へつなげられることを目標にします。
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