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【仏教SDGs】について 今日からできる“仏教×SDGs”の実践例

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このコンテンツについて

🔶「仏教とSDGs」をやさしく整理します


SDGs(持続可能な開発目標)は、2015年に国連で採択された17の国際目標です。
キーワードは「誰一人取り残さない」。貧困・教育・環境・ジェンダーなど、社会の課題を同時に解いていく視点を求めます。

仏教にも、同じ方向を指す考え方が息づいています。ここでは浄土真宗の視点から、SDGsと響き合うポイントをまとめます。


🔶SDGsの基本を押さえます

SDGsは、国連加盟193か国が合意した“世界共通のものさし”です。
目の前の課題だけでなく、その背景・つながり・未来世代まで含めて考えるのが特徴です。
行動の理由を問い直し、選択を改善し続ける「学びの循環」が前提になります。


🔶仏教と響き合うポイントを確認します

浄土真宗には、阿弥陀さまの救いを表す「摂取不捨(せっしゅふしゃ)」という言葉があります。
意味は「一切のいのちを摂め取り、決して見捨てない」。まさに“誰一人取り残さない”に通じます。

また、龍谷大学が掲げる行動哲学「自省利他」は、自分の在り方を省みつつ、他者の利益・しあわせをはかる姿勢を示します。
自己中心の殻を破り、関係の網の目の中で生き直す視点は、SDGsの基盤とよく重なります。


🔶近江商人の「三方よし」に学びます

近江商人は「売り手よし・買い手よし・世間よし」を商いの規範としてきました。
取引当事者の満足だけでなく、社会全体の益を同時に実現する発想です。
この精神は、仏教の慈悲や「摂取不捨」と相性がよく、現代で言えばSDGsの先駆けといえます。
利益の追求を否定するのではなく、「どうすれば社会の益と調和するか」を問い続けることが要になります。


🔶今日からできる“仏教×SDGs”の実践例を挙げます

・買い物:価格だけでなく、環境配慮・公平性・作り手の尊厳を意識して選びます。
・仕事:自部署の成果が「世間よし」につながる設計かを定期的に振り返ります。
・地域:過疎や孤立に目を向け、「取り残されやすい人」への橋渡しを習慣化します。
・学び:自分の思い込みを点検し、異なる立場の声を聴く“自省”の時間を持ちます。
・お寺:法要や行事を“分かち合いの場”として、食のロス削減やバリアフリーに取り組みます。


🔶今週のまとめ

SDGsは「誰一人取り残さない」世界への約束であり、仏教の「摂取不捨」や「自省利他」と深く呼応します。
近江商人の「三方よし」は、個人・組織・社会の益を同時に実らせる道しるべです。
まずは足元から。“私の選択”を少しずつ整えることが、持続可能な社会への確かな一歩になります。


来週のテーマは「いい日・悪い日」です。どうぞお楽しみに。


お話は、熊本市中央区京町にある仏嚴寺の高千穂光正(たかちほ こうしょう)さん。お相手は丸井純子(まるい じゅんこ)でした。

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