おれの弟

木村忠吾の最近の市中見廻り用浪人姿は、月代も剃らず総髪の着ながし姿、しっかりと役目に身を入れたものである。

火付盗賊改方の同心・木村忠吾は、同輩の吉田藤七の四女おたかとの婚礼を十日後に控えていた。

上野は不忍池のほとりにある出合茶屋〔月むら〕で嫌がる女を組み敷いているのは、火付盗賊改方の同心・黒沢勝之助という男だった。

「朝餉の膳に女房と向かい合っているときなぞ、ふと、目と目があう。

勘定方から見回りに変更になった細川峯太郎が父母の墓参をするため目黒に向かった。

細川峯太郎は父母の墓参りにいくのに、平蔵の許しを得てから行こうと決めていた。

泥亀の七蔵が玉村の弥吉を見かけたという知らせを持ってきたので、芋ずる式に盗賊を捕えようと考え、密かに見張ることに。

“穴掘り”の平野屋源助の所の番頭・茂兵衛が盗賊の雪崩の清松と日野の銀太郎という二人を見かけたと知らせてきた。

権兵衛酒屋から悲鳴が聞こえた。平蔵は権兵衛酒屋に入り込んで大喝した。

謹直で、温厚な父に隠し子が居たことがある日久助の暴露によって発覚する。

高杉銀平道場に、平蔵と岸井左馬之助をしのぐ、別格の剣士・井上惣助という男がいた。

若い侍が男の襟髪をつかみ、女の躯から引き離した。

木村忠吾が相談に乗っていた藤田彦七が元妻のりつと逃げたとのことをを聞いて、忠吾はとても驚いた。

富ヶ岡八幡宮門前で、平蔵は顔見知りの旗本・宮口伊織に気づいた。

江戸の郊外、中仙道・板橋の宿場へも近い滝野川村で、二人の男の死体が体発見された。