『間違いに値段をつける古書店|少し不思議な人生の話 第11話』のカバーアート

間違いに値段をつける古書店|少し不思議な人生の話 第11話

間違いに値段をつける古書店|少し不思議な人生の話 第11話

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失敗したことを、

何年も引きずってしまう。


「あの時、違う言葉を選んでいたら。」

「あの時、素直になれていたら。」


時間が経っても、

心のどこかに残り続ける後悔があります。


高校時代。


親友・凪へ伝えられなかった、

たった一言の「ごめん」。


その言葉だけが、

澪の心に十年以上残り続けていました。


そんな冬の帰り道。


澪は見覚えのない路地へ迷い込みます。


その先にあったのは――


『間違いに値段をつける古書店』


そこには、

誰かの後悔や失敗が一冊の本となって並び、

その一つひとつに値段が付けられていました。


言えなかった「ありがとう」。

渡せなかった手紙。

忘れることのできない失敗。


そして澪は、

自分自身の人生が綴られた一冊の本を見つけます。


ページをめくるたび、

忘れたはずの記憶が静かによみがえっていく。


さらに店主から渡されたもう一冊には、

親友・凪が誰にも伝えられなかった想いが

綴られていました。


自分だけが後悔していると思っていた過去。


けれど、

あの日の出来事を忘れられなかったのは、

澪だけではありませんでした。


誰かを大切に思っていたからこそ、

消えない後悔がある。


これは、

失敗を忘れる物語ではありません。


過去をなかったことにする物語でもありません。


ずっと自分を責める理由だった後悔の意味が、

少しだけ変わっていく物語です。


あの日の自分を許せないのは、

それだけ誰かを大切にしたかったからなのかもしれない。


もし今、

忘れられない失敗があるなら。


何年経っても、

あの日の自分を責め続けているなら。


この物語が、

許せなかった過去と向き合い、

いつか自分自身を許すための

小さなきっかけになりますように。


『少し不思議な、人生の話』


日常のすぐ隣にある小さな不思議を通して、

人生や心を描く物語をお届けします。

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