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#37 「作り放題」なのに、何も積み上がらない ── デザインのサブスクと資産の話

#37 「作り放題」なのに、何も積み上がらない ── デザインのサブスクと資産の話

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10月19日まで。※適用条件あり
今日のテーマは「デザインのサブスク契約が、会社の資産にならない理由」です。月額定額でバナーもチラシも作り放題。SNSでは広告をよく見かけますし、金額も安価に見えます。的場仁利さんは、量産したい場面には向くと認めたうえで、それは作業の切り売りであって、企業の思想やブランドを積み上げる営みとは別物だと言います。何を頼み、何は頼まないのか。その線を引く回です。▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。matnuovo@gmail.comXでは「#デザイン審美眼」としてポストしてください。▼このエピソードで話していること・デザインのサブスク(定額制)が増えている。デザイナーである的場仁利さんのところにまで広告が届くほど。調べてみると契約形態は、月10時間・30時間までといった時間チャージ型、依頼回数は無制限だが1案件ずつ完了させて次に進むキュー型、専任に近い形など、コミットする領域や責任の重さによって分かれている・デザイン審美眼が問い続けている本質は、社長の理念に帰結する。量産することがメインになると、それは作業の切り売りというイメージになり、どのプランを選んでもそこに行き着く。企業の思想やブランドの価値を積み上げるための設計というデザインの役割とは、結びつかない・一番危ないのは、会社の根幹にあたるロゴや、会社のありようをしっかり見せなければならない制作物を、低額のサブスクに任せてしまうこと。ロゴひとつ作るにも、会社の歴史、業界、地域の中での位置、強みとしている商品・製品の領域、さらに他社がどうかまで調べたうえで理念を落とし込む。造形の前と後にある仕事こそ、デザイナーとして主張したいところだと的場さんは言う・逆のミスマッチもある。しっかりしたデザイナーに「Instagram広告用のバナーを明日まで」と頼めば、その人は1週間考える。良いものにはなるが、A案B案、場合によってはC案を毎週回して広告効果を見たいというニーズには合わない。デザイナーごとに制作の方法論が確立されていて、簡単なバナーを生業にしてきた人は時間を与えられても深く掘り下げた経験がない。それぞれの仕事の領域がある・順番がある。まず理念を表現するデザインがあり、その上で短期の運用物をどう作るかを考える。逆にすると表面だけになる。作り放題という設計は、発注する側の依頼への抵抗を薄くし、考えずに投げる状態を生みやすい。誰が何をどこまでの責任で担うのかが消えると、失敗しても成功しても手応えが残らない。安ければ安いなりであり、同じ一枚の画像にもレイヤーの違いがある。何を発注しようとしているのかを一度踏みとどまって確認し、しかるべきところに出すのがいい▼こんな方におすすめ・デザインのサブスク契約を検討している、あるいはすでに契約している経営者・広報担当・毎月のバナーやチラシの発注にかかる手間を、なんとか減らしたいと考えている・ロゴやコーポレートサイトを、どこに頼むべきか迷っている・制作会社によって見積もりの金額が大きく違う理由が、判断できずにいる・社内にデザインの判断基準がなく、依頼のたびに迷いが生じている▼MC的場 仁利(Mat N. Studio 代表)https://japan-designers.jp/profile/1453/タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部デザイン協会75年誌のブックデザイン・編集に携わるなど、デザインと経営の両面に精通。公益社団法人日本グラフィックデザイン協会会員、アドビ コミュニティエキスパート。▼サブMC纐纈智英(アストライド-Astride- 代表)https://www.ast-ride.com「左脳と右脳のハイブリッド」を武器に、人の心の深層に迫るインタビュアー。行政職員として12年間、予算編成や徴収業務に従事した論理性と、音楽コンテストでグランプリを受賞した...
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