『#35 「まずは仲間から」と言われたら ── 成果報酬型契約に潜む影』のカバーアート

#35 「まずは仲間から」と言われたら ── 成果報酬型契約に潜む影

#35 「まずは仲間から」と言われたら ── 成果報酬型契約に潜む影

無料で聴く

ポッドキャストの詳細を見る

【Amazonプライム会員限定】今ならプレミアムプランが4か月 月額99円。

10月19日まで。※適用条件あり
今日のテーマは「成果報酬型のデザイン契約」です。初期費用はいただきません、売上の何%をください——初期投資を抑えたい経営者にとって、この条件は魅力的に映ります。デザイナー側にも、当たれば大きいという話に見える。ですが的場仁利さんは、ここには影があると言います。売上はデザイン以外の変数で決まる部分が大きく、その責任を片側だけに負わせる契約になっているからです。そして、その影は「まずは仲間として」という言葉でやってくることがあります。▼番組への感想、MCへのメッセージは以下までお寄せください。matnuovo@gmail.comXでは「#デザイン審美眼」としてポストしてください。▼このエピソードで話していること・冒頭は的場仁利さんからのご報告。6月2日付でWebフォントジャパン株式会社の取締役に就任した。きっかけはこのポッドキャストで、社長が毎回聞いてくださっていたことからご縁が発展した。売り込みのメールやSNSの告知はなかなか読まれないが、番組を作りましたとお伝えすることは受け取られ方が違う。冷たくなっていた関係に少しずつ熱が戻り、それが形になった一例・成果報酬型は、営業でいうフルコミッションに近い。初期費用をゼロにして、売上が立った分のパーセンテージを受け取る。ただし売上という結果には、営業力、市場環境、価格が高いか安いか、そしてチームの本気度といったデザイン以外の変数が山ほど絡み合っている。それを無視して結んでしまうと、発注側は丸投げになりやすく、双方の本気度が上がらない契約になる・だから普通に契約したほうがいい。大事なのは責任の範囲が明確になっていること。デザインの価値はプロセスと機能に対するものなので、デザイン料は固定費として支払われるべきで、成果報酬をやるならプラスアルファのインセンティブとして取り決める。デザインは商品ではなくサービスであり、お客様ごとにカスタマイズするもので、同じテンプレを売るわけではない。成果報酬にすると共同作業の責任がデザイナー側だけに寄り、要件定義の甘さや意思決定のブレが置き去りになる・成果報酬を前提に来る発注側は、失敗をイメージしているようにも見える。いつでも辞められる契約だからで、ふわっと始めたものはふわっと終わる。それを繰り返せば、信用がないという事実を自らばらまくことになる。デザインは継続のレイヤーではなく立ち上げのレイヤーで、最初の負荷が一番大きい。広告費は出したがお客様が捕まらなかったので辞めます、パーセンテージはゼロですお疲れ様でした——そういう契約でもある・纐纈智英のもとにも、LinkedInの1on1からこの手の話が数ヶ月で数回きた。コミュニティを作りたいので取材をしてほしい、ただ形になるかはこれからなので、まずは仲間としてやってくれないか。中学からの付き合いなら分かるが、初めて会った相手からの話としては乱暴すぎる。仲間という表現を使った時点で、成果ではなく忠誠心へのコミットを求めていることになる。対策は料金表を示すこと。本来これだけの工数がかかり費用はこれだけです、と伝えると相手の目の色が変わるし、判断のよりどころにもなる▼こんな方におすすめ・売上の何%という条件でデザインやクリエイティブを依頼しようとしている経営者・成果報酬でやりませんかと持ちかけられて、受けるか迷っているデザイナー・制作者・実績を積みたいので無償でも数を重ねたい、と考えている若いつくり手・SNSやLinkedIn経由の「まずは仲間から」という誘いに、違和感を覚えたことがある・デザインの見積もりを、どこまで固定費として説明すべきか整理したい▼MC的場 仁利(Mat N. Studio 代表)https://japan-designers.jp/profile/1453/タイポグラフィーの論客として、多数のデザイン書に携わる。高校でデザインを学び、大学で技術経営を専攻。営業職として年間1億円超の案件を担当した経験も持つ。現在は本・冊子・パッケージのデザイン、タイポグラフィ執筆を手がける傍ら、浮世絵・春画をモチーフにしたアートプロジェクト「艶絵グレース」のクリエイティブディレクターを務める。中部...
adbl_web_anon_alc_button_suppression_t1
まだレビューはありません