『震災の爪痕残る不知火美術館・図書館への思いと、秋空に響くアズテック・カメラの名盤『ドリームランド』』のカバーアート

震災の爪痕残る不知火美術館・図書館への思いと、秋空に響くアズテック・カメラの名盤『ドリームランド』

震災の爪痕残る不知火美術館・図書館への思いと、秋空に響くアズテック・カメラの名盤『ドリームランド』

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概要
熊本日日新聞の朝刊社会面に掲載された、宇城市の文化拠点「不知火美術館・図書館」の被災状況。2028年度の再開を目指す同館へのエールとともに、元RKKアナウンサーの宮脇利充氏が、地震をきっかけに自宅のCD棚から再発見したアズテック・カメラの名盤『ドリームランド』と、ロディ・フレイムと坂本龍一氏が共同プロデュースした名曲「スパニッシュ・ホーシズ」の魅力を語ります。聞き手はRKKの江上浩子です。🔶宇城市の文化拠点「不知火美術館・図書館」の被災と2028年度の再開に向けて宇城市不知火町にある「不知火美術館・図書館」は、魅力的な企画展を開催する美術館と、カフェを併設した心地よい図書館が一体となった、地域の文化交流拠点です。別棟には、乳幼児や小さな子どもたちが安心して過ごせる「こども絵本のいえ」もあり、子育て世代をはじめ、多くの人々に親しまれてきました。しかし、7月の地震によって施設は大きな被害を受けました。現在も安全上の問題から館内への立ち入りが制限されており、復旧には時間を要する見通しです。宇城市は2027年度に復旧工事に着手し、2028年度(令和10年度)の再開を目指しています。震災後の今だからこそ、心を癒やし、静かにくつろげる文化的な居場所の存在は、以前にも増して大切に感じられます。宇城市民はもちろん、この場所を愛してきた多くの人たちが、再びあの温かな空間の扉が開く日を心待ちにしています。🔶2,000枚のCDから再会したアズテック・カメラの傑作『ドリームランド』宮脇氏の自宅でも、地震の揺れによって棚から約2,000枚のCDが床へ散乱する被害がありました。片付けを進める中で再会したのが、毎年、秋が深まると決まって聴きたくなるという1枚。アズテック・カメラ(Aztec Camera)のアルバム『ドリームランド』(1993年)です。アズテック・カメラは、スコットランド出身のシンガーソングライター、ロディ・フレイム(Roddy Frame)を中心に活動したバンドです。バンドとしてスタートしましたが、活動を重ねるにつれ、次第にロディ・フレイム個人の音楽性が色濃く反映されるプロジェクトへと変化していきました。成り立ちは異なりますが、日本の音楽で後期の活動形態をイメージするなら、小山田圭吾氏によるCorneliusのように、1人の音楽家の感性を中心に作品世界を作り上げていく存在に近いかもしれません。アズテック・カメラ名義で発表された6枚のオリジナルアルバムのうち、『ドリームランド』は5作目。1曲1曲の完成度が際立つ、彼らの代表作のひとつです。🔶坂本龍一との共同プロデュース――秋の光とバルセロナの風を感じる「スパニッシュ・ホーシズ」アルバムの中から宮脇氏が紹介したのが、「スパニッシュ・ホーシズ(Spanish Horses)」です。ロディ・フレイムと坂本龍一氏が共同プロデュースした楽曲で、坂本氏はアルバムの制作にも深く関わり、キーボードやシンセサイザーなどの演奏でも参加しています。🔶秋の澄んだ空気を映し出すサウンド夏が過ぎ、太陽の光が少しずつ傾いていく季節。澄んだ秋空の下で、光の粒がきらめくような情景によく似合うサウンドです。うねるようなベースライン、アコースティックギターの柔らかな響き、そしてロディ・フレイムの甘さをたたえた歌声。それぞれの音が主張し過ぎることなく重なり合い、どこか涼しく、透明感のある世界を作り出しています。🔶ガウディの街、バルセロナ歌詞の冒頭には、赤信号を走り抜け、ガウディを思わせるバルセロナの街を1人進んでいくような情景が描かれます。ロディ・フレイムにとってスペインは、この時期の音楽を語るうえで重要な場所のひとつでした。そして興味深いことに、アルバム『ドリームランド』が発売される前年の1992年には、バルセロナオリンピックが開催されています。その開会式で坂本龍一氏は、自ら作曲した「地中海のテーマ(El Mar Mediterrani)」をオーケストラとともに指揮しました。「スパニッシュ・ホーシズ」とバルセロナオリンピックとの間に直接的な関係があったとまでは言えません。ただ、同じ時期、ロディ・フレイムがスペインの空気に惹...
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