氷と後光
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概要
📖『氷と後光』朗読 – 雪と月あかりを走る夜汽車と、氷にきらめく朝の光🌙❄️
静かに語られる物語の世界へようこそ。今回お届けするのは、宮沢賢治の『氷と後光』。
雪と月に照らされた夜の中を、汽車が北へと進んでいきます。赤い頭巾をかぶった幼い子どもは毛布にくるまれ、窓ぎわでぐっすりと眠ったまま。網棚に積まれたりんごの香りが車室いっぱいに満ちるなか、若い父と母は、山の上に見える白いものが雲か凍った雪煙かと言葉を交わしながら、次々に流れていく電信柱を眺めています。夜中を過ぎるころ、車室を暖めていたスティームが急に止まって冷えこみ、窓は氷でくもります。父と母は風邪をひかせまいと子どもに毛布を着せなおし、汽車が峠の頂上を越えて下りにかかると、明かりも暖かさももとに戻って、二人はまどろみながらかわるがわる子どもの寝顔をのぞきこみます。
夜が明けるころ盛岡に着くと、霜で真っ白になった毛皮や襟巻をまとった人たちが乗りこんできます。窓にはらんの葉のような形の氷の結晶がびっしりと広がり、そのすきまから東の空にほのかな琥珀色がのぞきはじめます。目を覚ました子どもに母が乳をふくませるころには、車室のまわりはしだいに明るさを増していきます。
氷にとざされた車室の中を、汽車はゆっくりと夜から朝へ運ばれていきます。窓をおおう氷の色も車内の温度も、そのつど移り変わっていきます。
そのあいだ、父と母はただ静かに子どものそばに寄り添いつづけます。眠っては目を覚ます子どもをはさんで過ごす、汽車の中だけの時間です。
氷の結晶にいろどられた夜汽車の一夜を、朗読でじっくりとお楽しみください。
#鉄道 #月 #柱
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