• #1-369 VWの失速と日産ホンダ連合の勝算
    2026/07/12

     フォルクスワーゲンの構造的破綻を教訓に、日本のホンダ・日産連合が生き残るための戦略的道筋を提言しています。欧州での過剰投資や労使問題による危機、さらに欧米の地政学的な規制強化(USMCAやBIS規則)が、従来の垂直統合型モデルを限界に追い込んでいる現状を鋭く指摘しています。これらのリスクを回避するため、日系連合には系列の枠を超えたAstemoやジヤトコとの連携、およびデジタルツインを活用したソフトウェア基盤の共通化が不可欠であると説いています。最終的に、物理的な生産規模よりも、市場ごとに最適化できるレジリエントなデータ・エコシステムの構築こそが、次世代モビリティ覇権を握る鍵であると結論付けています。

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    16 分
  • #1-368 米中が狙う半導体の急所ASML
    2026/06/21

     純粋な民間企業であるにもかかわらず、特異な技術(極端紫外線露光技術)を有するがゆえに、他国の政府機関から強い干渉を受けるオランダASML Holding N.V.(以下、ASML)についてまとめてみます。

     AI時代の覇権を握る最先端半導体の製造に不可欠な「EUV(極端紫外線)露光装置」はインテルやTSMC、サムスンといった世界の巨頭でさえ自力では作れず、ASMLに依存せざるを得ません 。
     その結果、同社はグローバルな半導体サプライチェーンにおける最大の「戦略的なポジション」をおさえることなりました 。装置には米国の光源技術が不可欠であるため、米国政府は安全保障上の要求を盾に域外適用ルールを発動させ、ASMLの中国向け輸出や保守サービスを強く制限しています 。

     このように、純粋な民間企業でありながら、最先端AIのインフラ需要という巨大な商業的価値と、米中覇権闘争に直面する「西側陣営の戦略的公共財」という地政学的リスクが交錯する唯一無二のポジションにあることが、同社が注目され続ける背景となります 。

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    17 分
  • #2-368 ASML Between Superpowers
    2026/06/21

    English version of the #1-368.

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    13 分
  • #2-367 Breaking China's Rare Earth Monopoly
    2026/06/16

     China controls roughly 90% of global rare earth refining, creating a critical bottleneck for EV manufacturing. To counter this, the US relies on a "legal fortress" strategy using strict regulations and tariffs. However, lacking physical heavy rare earth refining capacity, this approach risks severe supply shortages and has a low success probability of 20-30%.Conversely, Japan employs "technology and resource circulation resilience" with a high success rate of 75-85%. By combining a 180-day national stockpile, recycling, and innovative rare-earth-free motors, Japan can physically bypass China's bottleneck. Ultimately, engineering out of resource dependency provides vital "geopolitical insurance" against supply chain embargoe

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    24 分
  • #2-366 The end of the global car
    2026/06/09

    This episode is Japanese version of the #1-366.

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    17 分
  • #1-366 USMCA2.0へ向けた北米自動車関税の行方
    2026/06/07

    ポットキャスト2年目に突入しました。

    今回は、2026年7月のUSMCA共同レビューに向けた北米自動車産業の地政学リスクと、企業が取るべきサバイバル戦略についての解説をお伝えします。要約は以下の通りです。

    1. 国境往復モデルの脆弱性と関税リスク北米の自動車製造は、国境を何度も越える複雑な分業体制(国境往復モデル)に依存しています。もし2026年のレビューで合意できず協定が失効した場合、関税の複利効果によりサプライチェーン全体で約330億ドルのコストショックが発生するリスクを抱えています。さらに、2026年1月に施行されたメキシコの新関税政策により、FTA非締結国(アジア等)からの輸入品に最大50%の関税が課され、陸揚げコストが急増しています。

    2. ルールの厳格化(ROO・RVC・LVC)とBOMへの影響USMCAの原産地規則(ROO)は、設計段階からのBOM(部品構成表)構築の絶対条件となっています。

    • RVC(地域内原産地比率): 現行75%が義務付けられており、特にエンジンやバッテリーなどの**「スーパーコア部品」への要求が厳格**です。電子部品に中国製基板などを使用すると、USMCAの免税資格を失うだけでなく、米国通商法301条の対中制裁関税も課される「ダブルペナルティ」のリスクがあります。
    • LVC(労働価値コンテンツ): 時給16ドル以上の労働割合を義務付けており、メキシコでの生産立地戦略に直接影響を与えています。
    • 一方で、2023年の紛争処理パネル裁定で認められた**「ロールアップ」**という計算手法は、RVCを満たした部品を「100%北米原産」とみなすことができるため、サプライヤーにとって強力な武器となります。

    3. 米国の強硬姿勢とOEMの対抗戦略2026年のレビューに向けて、米国は中国企業の「裏口迂回」を防ぐため、RVCの82%への引き上げや、「米国単独製造比率50%」の導入など過激な条件を要求する可能性があります。これに対し、日系OEM(トヨタ、ホンダ等)は、サプライヤーに対して北米域内調達を強制し、中国資本への依存を断ち切るデカップリングを進めています。また、業界全体として極限まで在庫を減らす「ジャスト・イン・タイム」から、関税リスク等に備えて在庫バッファを持つ「ジャスト・イン・ケース」へと不可逆的な移行が起きています。

    4. 結論:サプライヤーへの実務的示唆激動の環境下で企業が生き残るためには、以下の3点が不可避であると提言されています。

    • 設計初期から原産地を考慮する「関税エンジニアリング」の実践。
    • ハードウェアだけでなく、ソフトウェアの来歴(SBOM)から中国資本を追跡・監査するITプラットフォームの構築
    • USMCA破棄やルールの極限化など、複数シナリオの財務モデリング(P/L試算)と拠点戦略の再考
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    6 分
  • #1-365 ロームの決算分析:巨額赤字の正体とSiCの覇権
    2026/05/21

     2026年3月期決算における巨額赤字の背景と、次世代のSiCパワー半導体市場を見据えた壮大な再建戦略を分析しています。EV市場の減速に伴う設備減損という痛みを「膿を出し切る」好機と捉え、東芝・三菱電機との事業統合や、米国の対中規制を追い風にした経済安全保障上の優位性の確立を説いています。特定の顧客に依存しない独立性の維持と、AIデータセンター需要へのシフトを両立させることで、単なる部品メーカーを超えたグローバルな技術リーダーへの進化を目指す道筋が示されています。ちょうどポッドキャストを1年続けて、365本を出すことができました。今後は、1週間に2本程度のポッドキャストをリリースするスピードへ切り替えていきたいと思います。

    引き続きよろしくお願いいたします。

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    15 分