『おうちで診る医療|名古屋発!ごうホームクリニックの在宅医療ポッドキャスト』のカバーアート

おうちで診る医療|名古屋発!ごうホームクリニックの在宅医療ポッドキャスト

おうちで診る医療|名古屋発!ごうホームクリニックの在宅医療ポッドキャスト

著者: Go Ito
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概要
「在宅医療って、実際どうなの?」その疑問に現場の医師がお答えします。 名古屋市天白区の「ごうホームクリニック」は、24時間365日対応の機能強化型の在宅クリニックです。約600名の患者さんの「おうちで過ごしたい」という願いに寄り添い、年間100件超の看取り・緊急往診、人工呼吸器を使う方や医療的ケアが必要なお子さんの在宅サポートなど、地域の在宅医療を支えています。 このポッドキャストでは、病院では教わらない在宅医療の実践知をお届けします。 ・高齢者の「いつもと違う」を見逃さないプロの眼 ・在宅での急変時、何を見て何を伝えるか ・ご家族への説明で大切にしていること ・訪問診療チームの連携の実際 医療・介護に携わる専門職の方の学びに、そしてご家族の介護に向き合う皆さんの安心につながれば幸いです。 移動中でも、家事をしながらでも、「聴く在宅医療」をぜひご活用ください。Go Ito 衛生・健康的な生活 身体的病い・疾患
エピソード
  • 【心房細動と抗凝固薬】脳卒中の急変、最終正常時刻と服薬情報を届ける|#348
    2026/11/01

    心房細動(しんぼうさいどう)は、心房がけいれんするように細かく震え、規則正しい収縮を失う不整脈です。高齢になるほど増え、在宅医療の現場では「珍しくない持病」です。心房の中で血液がよどむと血栓(けっせん)、つまり血のかたまりができ、それが脳の太い血管に飛んで詰まるのが心原性脳塞栓症(しんげんせいのうそくせんしょう)です。詰まる血管が太いため梗塞巣が大きくなりやすく、突然に重い麻痺や意識障害をきたすことから、現場では「ノックアウト型脳卒中」と呼ばれます。


    この血栓を防ぐために処方されるのが抗凝固薬(こうぎょうこやく)です。ワルファリン、あるいはDOAC(ドアック、直接経口抗凝固薬)と呼ばれるダビガトラン、リバーロキサバン、アピキサバン、エドキサバンなどが使われます。ここに在宅ならではのジレンマがあります。薬を飲んでいれば脳梗塞(のうこうそく)は減りますが、一方で血が止まりにくくなるため、脳出血(のうしゅっけつ)や消化管出血(しょうかかんしゅっけつ)のリスクは上がります。つまり、心房細動で抗凝固薬を飲んでいる利用者さんは、詰まる急変と出血する急変の両方を抱えているのです。


    そして厄介なことに、脳梗塞と脳出血は、ベッドサイドの観察だけでは区別できません。どちらも片麻痺(かたまひ)で始まり、どちらも呂律(ろれつ)が回らなくなります。夕方の訪問で「いつもと様子が違う」と気づいたとき、私たちがすべきなのは鑑別することではなく、鑑別に必要な情報を、正確に、短時間で、搬送先に渡すことです。この回では、発症時刻の押さえ方と、抗凝固薬の内服情報の伝え方という、脳卒中固有の二つの論点に絞って掘り下げます。

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    18 分
  • 【心房細動と抗凝固薬】飲み忘れと腎機能の変化、抗凝固薬を安全につなぐ|#347
    2026/11/01

    心房細動(しんぼうさいどう)は、心臓の上の部屋である心房が細かく震えて、規則正しく収縮しなくなる不整脈です。高齢になるほど増え、在宅医療の現場では「持病のひとつ」として当たり前のように出会う疾患になりました。問題は、心房が震えることで血液がよどみ、心房の中に血栓(けっせん)、つまり血のかたまりができることです。それが流れ出して脳の血管を詰まらせると、心原性(しんげんせい)脳塞栓症(のうそくせんしょう)という、きわめて重い脳梗塞(のうこうそく)になります。昨日まで歩いていた方が、一瞬で寝たきりや重度の嚥下(えんげ)障害になる。だからこそ抗凝固薬(こうぎょうこやく)、いわゆる血をサラサラにする薬が処方されています。


    この抗凝固薬には、大きく分けてワルファリンと、DOAC(ドアック、直接経口抗凝固薬)の二種類があります。この二つは「血をサラサラにする薬」とひとくくりにされがちですが、体の中での振る舞いがまったく違います。とくに違うのが、薬が効いている時間の長さです。ワルファリンは効果がゆっくり立ち上がり、ゆっくり消えます。DOACは数時間で効き始め、1日足らずで消えてしまいます。この差が、飲み忘れたときの意味を決定的に変えます。DOACを1回飛ばすということは、その人の血管の中で抗凝固の守りが一時的にゼロに近づくということなのです。


    もうひとつ、在宅の現場で見落とされやすいのが腎機能(じんきのう)です。DOACの多くは腎臓から排泄されるため、腎機能が落ちれば薬が体に溜まり、出血しやすくなります。そして高齢者の腎機能は、半年あれば簡単に変わります。夏の脱水、数週間の食思不振、体重が5キロ減った、痛み止めを飲み始めた。処方が始まった時点の腎機能で量が決まったまま、誰も見直さないうちに「今の体には多すぎる量」になっていることがあるのです。この回では、飲み忘れたときの具体的な対応と、腎機能・体重の変化をどう拾うか、そして併用で危ない薬にしぼって掘り下げます。


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    16 分
  • 【心房細動と抗凝固薬】抜歯前の抗凝固薬、自己判断で止めないために|#346
    2026/11/01

    在宅で診ている高齢者のうち、心房細動(しんぼうさいどう)を持つ方は決して珍しくありません。心房細動があると心臓の中で血のかたまり(血栓)ができやすく、それが脳に飛んで起こるのが心原性脳塞栓症(しんげんせいのうそくせんしょう)です。この脳梗塞(のうこうそく)は、突然発症して一気に重症化します。だからこそ、抗凝固薬(こうぎょうこやく)、つまりワルファリンや直接経口抗凝固薬(ちょくせつけいこうこうぎょうこやく、略してDOAC/ドアック。アピキサバン、エドキサバン、リバーロキサバン、ダビガトランなど)を毎日きちんと飲み続けることが、その方の生活を守る土台になっています。


    ところが、この「毎日きちんと」が崩れやすい場面があります。その代表が、歯科での抜歯(ばっし)、皮膚科での小さな手術、採血や点滴、爪切りやスキンケアといった、いわゆる観血的処置(かんけつてきしょち、出血を伴う処置のこと)の前です。「血が止まらなくなると困るから、前の日から止めておきましょう」という一言が、善意から出ることがあります。そして実際に、自己判断や周囲の助言で数日間休薬(きゅうやく)し、その間に脳梗塞を起こしてしまう事例が、今も全国で報告され続けています。


    現在の国内ガイドラインの考え方は明快です。抜歯や皮膚の小処置のような、出血しても目で見て押さえられる処置では、抗凝固薬は原則として継続します。出血は局所の止血(しけつ)処置でほぼ対応できる一方、休薬によって起きた脳梗塞は取り返しがつかないからです。この「天秤のかけ方」を、医師・歯科医師だけでなく、看護師、介護職、ケアマネジャー、そして家族が共通言語として持っておくことが、在宅では決定的に重要になります。

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    15 分
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