『煙草と悪魔』のカバーアート

煙草と悪魔

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煙草と悪魔

著者: 芥川 龍之介
ナレーター: 西村 健志
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このコンテンツについて

代々江戸城の茶室を管理し、将軍や大名に茶の接待をする「奥坊主」と呼ばれる職を務めた家柄に育ち、文芸や芸事への興味・関心を早くから持っていた芥川龍之介。
才気にあふれ、世話好きな性格は周りの人々を惹きつけ、たくさん悩みながらもよく笑い、よくしゃべる人だったそうです。
そんな芥川は、東京帝国大学に入学した翌年、高校の同級だった久米正雄らと共に第三次「新思潮」を創刊し、小説や翻訳を発表しました。
次いで第四次「新思潮」を創刊の際に掲載した『鼻』が夏目漱石に認められ、文壇に登ることとなりました。
その後新聞社に入社し、記者としてではなく専業作家として意欲的に執筆活動を続けました。
芥川は、漱石や森鴎外から文体や表現の影響を受けたり、キリシタンもの、江戸を舞台にしたものなど題材に応じて文体を変えたりと、意識的な小説の書き方をしていました。
また、鈴木三重吉により創刊された児童雑誌「赤い鳥」には、初となる童話作品『蜘蛛の糸』を発表、その後も同雑誌を中心に童話作品を相次いで発表し、幅広く作品を世に残しています。


煙草は、本来、日本になかつた植物である。では、何時頃、舶載されたかと云ふと、記録によつて、年代が一致しない。或は、慶長年間と書いてあつたり、或は天文年間と書いてあつたりする。が、慶長十年頃には、既に栽培が、諸方に行はれてゐたらしい。それが文禄年間になると、「きかぬものたばこの法度銭法度、玉のみこゑにげんたくの医者」と云ふ落首が出来た程、一般に喫煙が流行するやうになつた。――
そこで、この煙草は、誰の手で舶載されたかと云ふと、歴史家なら誰でも、葡萄牙人とか、西班牙人とか答へる。が、それは必ずしも唯一の答ではない。その外にまだ、もう一つ、伝説としての答が残つてゐる。それによると、煙草は、悪魔がどこからか持つて来たのださうである。さうして、その悪魔なるものは、天主教の伴天連か(恐らくは、フランシス上人)がはるばる日本へつれて来たのださうである。
かう云ふと、切支丹宗門の信者は、彼等のパアテルを誣ひるものとして、自分を咎めようとするかも知れない。が、自分に云はせると、これはどうも、事実らしく思はれる……©2022 PanRolling
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悪魔が取引に負けたように思えても実際は煙草が……という流れですごく納得したというか、結局悪魔はずる賢く、ただ負けたりはしないと思えるところがおもしろい。

悪魔の仕業

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昔話みたいなお話として、童話のように楽しめる。悪魔はお百姓との賭けに負けたけど、結果、煙草とその害も広められたんだから、目的は達せられたんじゃないかな。試合に負けたが、勝負には勝ってる。

昔話として楽しめる

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なんと面白い発想!
JT社員達はどう思うんでしょうか…
悪魔が日本に持ち込んだタバコを生産してる…

考え方が面白い、悪魔が畑を耕すなど、とっつきやすい内容です。

スラスラと聴きやすい語りのナレーターさんで、わかりやすかったです。

日本にタバコを普及したのは、悪魔…

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悪魔なのに「暇だからガーデニング始めよう」は笑う。
奥様じゃん・・・。
途中からちゃんと悪魔感を出してくるけど、背景が自分ががんばって育てた畑だから・・・。

いきあたりばったり感あふれる悪魔

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野良仕事に精を出す悪魔、こんな真面目な悪魔がるのかよ!と言いたくなる。海外の童話っぽい感じがします。

憎めない悪魔

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