• 20260517 09:24pm Frogs in an Open Reed Field (HPL Binaural)
    2026/05/17
    葦原が、夜をひらいている。少し前までは、人の声や足音、
ホタルを見に来た人たちの気配が漂っていた。
場所が空になるまでには時間がかかり、
そこからまた始まるにも、少しの間が必要になる。その痕跡が遠のくと、
蛙たちは一定の気配として落ち着いていく――
開けた場に広がるシュレーゲルアオガエルの声。
それは密な塊にはならず、
間合いを残しながら広がっていく。ここでは音の在り方が少し違う。
囲い込まれるものがない。
音は外へ向かい、
葦の上を滑るように低く広がっていく。残るのは静けさ..
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    16 分
  • 20260516 10:38pm When Only Frogs Remain (HPL Binaural)
    2026/05/16
    夜更けを過ぎると、同じ場所は別の均衡を保っている。鳥たちは引き、池に水はない。そこに残るのは、途切れることのない音の場――鳴き続けるシュレーゲルアオガエルたち。その声は暗がりを均一な密度で満たし、コーラスというよりは、途切れない面のように広がっている。ときおり草むらで何かが動き、かすかな気配が通り過ぎていくが、夜の支配を揺るがすことはない。ここには時間を測る指標がほとんどない。移り変わりも、明確な転換もない。ただ、持続だけがある。高次アンビソニックスで収録されたこの音は、出来..
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    26 分
  • 20260512 06:39pm Forty Minutes of Dusk Transformation (HPL Binaural)
    2026/05/12
    夕暮れが池に降りてくるとき、そこには耳を澄ます気配がある。名残のように残る鶯や画眉鳥の声は、薄れていく光の中に漂いながら、空の色が失われるにつれて、まばらになっていく。その合間の静けさの中で、別の気配が満ちてくる――はじめは微かで、空気そのものに紛れるほどに。水がゆっくりと戻りはじめると、滴りは静かで規則的な時間を刻む。そして、はっきりした境目もないままに、蛙たちが鳴きはじめる。空にあった気配は地へと近づき、散っていた声はひとつの響きへと集まっていく。鳥の声は夜の湿り気の中へ..
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    41 分
  • 20260509 02:05pm Kajika Frogs by a Stream, with Distant City Noise (HPL2 Binaural)
    2026/05/09
    街の縁にある細い谷で、午後の光の中、澄んだ流れが石の上を絶えず渡っていく。岩の隙間から鳴くカジカガエルの声が、水と谷に運ばれ、反響して広がる。そのあいだに、かすかに残るものがある ——遠くの道路の気配。この静けさが完全ではないことを示している。自然と人の気配が、一瞬だけ重なり、同じ流れの中をともに進んでいく時間。20260509 02:05pm Kajika Frogs by a Stream, with Distant City Noise (HPL2 Binaural)I..
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    10 分
  • 20260506 07:03pm A Hidden Mill in the Sky
    2026/05/06
    たなびく鯉の上で、何かが回っている——ふだんの耳には届かないまま、気づかれずに。小さな回転体が風を刻み、その動きは静かな軋みへと変わる、まるで密やかに働く臼のように。それは音というより、最初は気配として現れた。戸外で「聴くこと」を学ぶワークショップの最中に。人の声が消え、時間がほどけたあと、ひとりでポールのもとへ戻り、触れることで聴くためのマイクを当てた。立ち上がってきたのは、鯉の軽やかなはためきではなく、奥底で続く労働だった。風がゆっくりと挽かれ、振動へと変わる、物質を通し..
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    6 分
  • 20260414 04:41am Morning Finds Its Way Back (HPL Binaural)
    2026/04/13
    夜明け、周囲が大きく開けた場所で収録された音。
夜の緊張がほどけ、鳥たちが鳴き始めるその瞬間を待った。
聞き慣れた声に混じり、ケラやズク類といった、普段あまり耳にしない鳥の音が滑り込んでくる。
その一瞬、日常からわずかにずれた、別の世界に迷い込んだような錯覚があった。重なり合う層が奥行きを生み、
距離が折りたたまれるように響く中で、
朝は静かに、またここへ戻ってくる。20260414 04:41am Morning Finds Its Way Back (HPL Binaur..
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    19 分
  • 20260413 06:35pm When the Pond Fell Silent (HPL Binaural)
    2026/04/13
    その日、この池でカエルは鳴かなかった。代わりに、鳥たちの短い声が
枝と水面のあいだを行き交った。これは、鳴いた音ではなく
鳴かなかった音によって
形づくられた森の時間。20260413 06:35pm When the Pond Fell Silent (HPL Binaural)Integrated Loudness: -36.0LUFSMicrophones: LOM Audio basicUcho*4, RODE NT-SF1Recorder: SOUND DEVICE..
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    16 分
  • 20260413 04:58am Akagi Foothills, Dawn Chorus (HPL Binaural)
    2026/04/12
    4月の夜明け、赤城山山麓はゆっくりと息をし始める。
芽吹いた若葉が朝の光を受け、鳥たちはひとつずつ目覚めの声を重ねていく。この場所は、かつてクライアントワークで出会った特別な記憶の残るポイントでもある。
今回はマイクの置き方を見直し、距離や空気、空間そのものにより耳を澄ませて収録した。録音の途中、猟友会の巡回車が通り過ぎる。その音も編集せずに残した。
自然の朝の中を、人の気配が一瞬横切っていく。新緑と囀りに包まれた、静かな春の朝の記録。20260413 04:58am Aka..
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    19 分