『beef / N-word 徹底解説 Ep.9』のカバーアート

beef / N-word 徹底解説 Ep.9

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Dandy Hiphop 用語解説:【ビーフ】と【Nワード】の深い歴史と文化の起源を探る! 今回は「Dandy Hiphop 用語解説」企画!ヒップホップ文化の核心に迫ります。前回はヒップホップの4大要素を整理しましたが、今回は独特なヒップホップ用語を深掘り!リスナーさんの知識や好きな楽曲についてもぜひお聞かせください。 -------------------------------------------------------------------------------- 🔥 必須スラング「ビーフ」(Beef)を徹底解説! 「ビーフ」ヒップホップ用語として非常に有名かつ歴史のある素晴らしいスラングです。一般的な「喧嘩」という意味合いだけでなく、曲同士でお互いに文句を言い合う、いわゆるディスソングを出し合うことも指します。直近ではケンドリック・ラマーとドレイクの争いが有名ですね。ビーフの起源:アフリカの伝統と奴隷制度「ビーフ」が「争い事」を意味するようになったのは、1920年代のアメリカで確認されていますが、ヒップホップにおける「ビーフ」の精神は、さらに深いアフリカの文化にルーツを持ちます。その源流にあるのが、奴隷時代の黒人たちが始めた遊び「ダズンズ」(Dozens)です。 • ダズンズの背景:語源は「ダース(12個)」で、欠陥のある黒人奴隷を12個売りしていたという悲痛な歴史に基づいています。 • ダズンズの目的:この遊びは、アンガーマネージメントの一種であり、サバイバル技術でした。奴隷たちは、白人にどれだけ罵声を浴びせられても怒らない、感情的にならないための訓練として「ダズンズ」を行っていたのです。• ルール:暴力に訴えたり、激怒してしまったら負け。 • 現代への影響:この文化的な背景があるため、ヒップホップの「ビーフ」では、作品としてディスを返し合うことが重要視され、個人的な暴力に発展させた方が負けとされています。 • 関連文化:コメディアンのコミュニティで行われる「ロースティング」(Roasting)も、相手の欠点を言って笑いを生む同様の文化です。ウィル・スミス事件も、このロースティング/ダズンズの文化から見ると、暴力に訴えたウィル・スミスが「負け」と見なされる理由が理解できます。番組では、2パックとビギーの東西戦争に関する有力な説や、パフ・ダディの関与疑惑など、ビーフにまつわるショッキングな展開についても言及します。 🗣️ 複雑な歴史を持つ言葉「Nワード」(N-word) Nワードは、彼ら本人が発するのは良いけれども、我々他人種が発してはいけないと広く認識されている言葉ですが、その使用を巡っては複雑な議論が存在します。 • 語源:元々は「ネグロ(黒)」を意味し、スペイン語などが語源とされます。 • 歴史:奴隷制度の時代、白人たちが黒人を下げ住む言葉として使っていました。特に白人が使っていたのは特定の攻撃的な発音でした。 • 現在:現在では、仲間内での呼びかけ(曲でよく聞かれるニュアンス)として使われることもありますが、イントネーションや使いどころによってニュアンスが変わり、非常に難しい言葉です。黒人コミュニティの深い歴史と文化の違いを理解しないと、この言葉の真髄は掴めません。 まとめ:「Nワード」とは何か アフリカ系奴隷の時代から現代に至るまで、黒人差別の象徴的な侮蔑語。 欧米社会においては「もっとも使用を避けるべきタブー語」の一つ。 黒人コミュニティ内部では、"nigga" の形で「仲間・兄弟」の意味として再転用されることがある。 → ただし、これはインサイダー・リクレイムの一環であり、外部者が安易に真似ることは許容されない。 非黒人が使用する場合は、歴史的暴力の文脈を呼び起こし、強烈な差別行為とみなされる。 → 「ラップで使われてるから自分も言っていい」という発想は欧米では即アウト。 1990年代以降のヒップホップで頻出するが、これは黒人アーティスト自身が「抑圧の言葉を逆に武器化する」文脈。 Eminem(白人ラッパー)は絶対にこの語を使わなかった。これは彼自身が「黒人ではないから、その権利はない」と自覚していたから。 したがって、ラップを参照する際でも、Nワードを外部の人間がそのまま発声・引用するのはNG。...
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