『ヒダテン!ボイスドラマ』のカバーアート

ヒダテン!ボイスドラマ

ヒダテン!ボイスドラマ

著者: Ks(ケイ)、湯浅一敏、飛騨・高山観光コンベンション協会
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このコンテンツについて

飛騨高山を舞台にした珠玉のボイスドラマをお届けします。コミュニティFM Hit's FM(Hida Takayama Tele FM) で放送中の人気ラジオ番組! ヒダテン!のCV声優10名 が入れ替わりパーソナリティを務める「Hit’s Me Up!(ヒッツ・ミー・アップ!)」の中で放送されているボイスドラマです!ボイスドラマを通じて飛騨高山の魅力に触れてみてください! <番組の特徴> ・ 飛騨高山を舞台にしたボイスドラマを多数制作! これまでに100本以上の作品を発表し、地元の魅力を物語として発信 ・ 放送情報   放送局: Hit's FM(Hida Takayama Tele FM)   放送時間:毎週金曜10:30-11:00/毎週土曜13:30-14:00   配信:Spotify、apple(iTune)ミュージック、amazonミュージック、YouTubeミュージック、CastboxなどのPodcastで番組とリンクして配信中! 飛騨高山の美しい風景とアニメ文化をつなぐ、唯一無二のラジオ番組! 「Hit’s Me Up!」を聴けば、新たなエンタメの扉が開きます!Ks(ケイ)、湯浅一敏、飛騨・高山観光コンベンション協会 戯曲・演劇
エピソード
  • ボイスドラマ「トライアングル・ラプソディ/前編」
    2025/10/23
    秋の高山祭──荘川そば農家の娘・さくらは、恋人ショウと再会するはずだった。しかし祭の雑踏の中で転倒し、気がつくと見知らぬカフェの記憶と、自分ではない声…。いっぽう同じころ、朝日町の薬膳カフェでは“苦いお茶”をきっかけに騒ぎが起こる。ふたりの意識が入れ替わった瞬間から、物語は静かに、そして切なく動き出す。──すれ違いの恋、入れ替わる心。ヒダテン!ボイスドラマ第28話『トライアングル・ラプソディ/前編』は、高山祭の喧騒を背景に描く“さくらの視点”のラブストーリーです。【ペルソナ】・さくら(24歳)=荘川そばの栽培農家。収穫が終わった休みの日に八幡祭へ(CV=岩波あこ)・よもぎ(29歳)=朝日町の漢方薬剤師。東京の友達と約束して八幡祭へ(CV=蓬坂えりか)・ショウ(35歳)=さくらのパートナー。八幡祭で待ち合わせした(CV=日比野正裕)・観光客(22歳)=二日酔いで薬膳カフェ「よもぎ」へきた旅行客(CV=小椋美織)<シーン1A:古い町並>◾️高山祭の雑踏(お囃子)「すごい人出・・高山祭なんだから、あたりまえだけど」古い町並を上(かみ)から下(しも)へ。屋台の曳き揃えを目指して、人の波は桜山八幡宮へ流れる。私はさくら。実家は荘川町でそばの栽培農家をやっている。9月後半からは収穫の最盛期。でも昨日までにすべて終え、今朝、路線バスに乗った。趣味の一眼レフをかかえて。秋の高山祭。八幡祭(はちまんまつり)。パートナーのショウと桜山八幡宮で待ち合わせしている。彼は市街地で働いてるから、今日もお昼まで仕事だって。ついさっき少し遅れるって連絡があった。だから私はひとりでゆっくりと、古い町並を歩く。中橋(なかばし)から上三之町(かみさんのまち)へ。古い町並を順番に撮影していく。なじみの酒蔵があるあたりで、人力車とすれ違った。いい被写体。杉玉が吊るされた軒先越しに町並を写す。そのまま人の流れにのって安川通り(やすがわどおり)方面へ。人波にもまれながらファインダーを覗いていたとき・・・「あっ!」古い町並の左端を歩いていた私は、足を踏み外して側溝で転んでしまった。一眼レフを庇うあまり、焼板の壁で強く頭をうち・・・朦朧とする意識・・・ああ、祭囃子の音がフェードアウトしていく・・・<シーン2A:薬膳カフェ「よもぎ」/さくらの体=よもぎの意識>◾️カフェの雑踏「ちょっと・・大丈夫ですか?」「え?」「急に倒れちゃったみたいですけど・・・」「あ・・・あ・・・あれ?」ここ、どこ?私、古い町並を歩いてたんじゃ・・・ここって・・・カフェ?どうして?「顔色悪いよ・・・」「あ、あの・・・ここって、どこですか?」「え〜!どうしちゃったんですか、一体?」「高山じゃないの?」「高山でしょ。朝日町のカフェ『よもぎ』・・・って、あなたのお店じゃないの?」「朝日町・・・?よもぎ・・・?」どういうこと?どうして?どうして朝日町にいるの?頭を抱える私に、テーブルに座った女性は、「救急車、呼びましょうか・・・?」「救急車・・・?い、いえ・・・大丈夫です。あの・・・私、ここの店員なんですか?」「ちょっと・・・本当に大丈夫?」「あ・・・はい・・・何か飲まれますか?」「え・・・だから・・あの・・・このナントカ茶っての、苦くって飲めないから・・」「お茶・・・?ちょっと失礼・・・わ、にがっ」「でしょ。だからお砂糖を」「わかりました・・・ちょっと待って」厨房へ行ってお砂糖を探す。ってか、このカフェ、ほかに誰もいないの?砂糖・・砂糖・・・見当たらない。カフェなのに白砂糖置いてないのかな。ん?これは?ラベルに書いてある。『ナツメのシロップ』『はちみつ』『羅漢果(らかんか)エキス』?これでいっか。「ごめんなさい。白砂糖はないみたいだけど、こんなシロップでいい?」「あ・・・ありがとう・・」シロップの容器をお客さんのテーブルに置く。そのとき目に映ったのは私の指。あれ?ネイルがついてない?取れちゃったの?桜の花びらの模様。気にいってたのに。そんなことを思いながら厨房へ戻ったとき。入口の鏡を見...
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    17 分
  • ボイスドラマ「LOBO★ユアフレンド」
    2025/10/16
    久々野町の森にひっそりと暮らしていたオオカミの母と子。クマに襲われ、母を失った子ども「カムイ」が、幼稚園児の少女・りんごと出会うことから物語は始まります。“ロボ”と呼ばれ、人間の家族と暮らしながらも、心の奥底には「オオカミの誇り」を宿し続けるカムイ。彼はりんごを守るため、幾度となく命を張ります。そしてついに訪れる、運命の夜──。母が遺した言葉を胸に、最後の最後まで少女を守り抜いたカムイの姿は、聞く者の心を揺さぶります。「もしも、ニホンオオカミが生き延びていたら?」そんな“もし”を描いた感動のボイスドラマを、ぜひお聴きください。【ペルソナ】・カムイ/LOBO(0歳〜)=子どもの狼(CV=坂田月菜)※カムイはアイヌ語で「神」・母狼(30歳くらい)=誇り高き飛騨狼の最後の生き残り(CV=小椋美織)・りんご(5歳)=久々野町の幼稚園年長さん。(CV=坂田月菜)・ママ(28歳)=りんごのママ(CV=岩波あこ)・パパ(32歳)=りんごのパパ(CV=日比野正裕)・ニュースアナウンサー=宮ノ下さん(カメオ)【参照:日本オオカミ協会】https://japan-wolf.org/faq/<シーン1/久々野の森から国道41号へ>◾️SE/森の中/虫の声/クマの声「カムイ!逃げて!」「おかあさんは!?」「いいから逃げなさい!ウェン/カムイより早く!」おかあさんはボクを庇うように、大きなクマの前に回り込んだ。ウェンカムイ。ボクたちを襲ってくる悪いクマのことをおかあさんはそう呼んだ。弟のイメルも妹のレンカもウェンカムイに襲われていなくなった。おかあさんとボク=カムイは、オオカミの母子(おやこ)。オオカミ?正しくはニホンオオカミって言うんだって。ボクたちはここ久々野で生まれ、久々野で育った。おかあさんは一之宮からやってきた、って言ってたけど。ボクは夢中で逃げた。無我夢中で走ったら、目の前には人間が作った大きな道。よし、あの向こうまで行けば・・・勢いをつけて飛び出す。そのとき、◾️SE/急ブレーキの音「カムイ!あぶない!」「おかあさん!」草むらから飛び出したおかあさんが、ボクに体当たりした。ボクは道の端に投げ出され、お母さんも草むらへ。「おかあさん!おかあさん!」おかあさんは草むらに横たわって動かない。ただ、ボクの方をじっと見つめた。おかあさんの声は心の中に直接聞こえてくる。「ねえ、カムイ。聞いて。覚えておいてほしいの。私たちは誇り高きニホンオオカミ。ここ、飛騨では神の使い」「かみさま?」「そう。だから、これからも悪いやつに負けちゃだめ。どんな大きな相手でも背中を見せてはいけない」「うん、わかったよ」「もし、あなたに家族ができたら命懸けで守るのよ。家族なんて・・無理かもしれないけど・・・」「おかあさん・・?」「さあ、もう・・・いきなさい・・・」「おかあさん!」「ここにいちゃ・・いけない」そう言っておかあさんはゆっくりと目を閉じた。「おかあさん!おかあさん!どうしたの?なんで返事してくれないの?」「おかあさん・・・」「わかったよ・・・ボク、いくね・・」ボクはおかあさんにさよならを言って、大きな道をもう一度渡っていった。「あぶない!」「えっ?」気がつくと、さっきよりおおきな乗り物が目の前を走り去っていった。ボクを抱きかかえて尻餅をついているのは・・・人間のこども!「あぶなかったねー」と言って、ボクの頭を撫でてくる。「さわるな!」「こら、助けてあげたのに怒っちゃだめでしょ。りんご、年長さんになったから知ってるもん。親切にされたら『ありがとう』って言うんだよ」なに言ってるかわかんないけど、ちょっと困った顔をして、もう一度触ってきた。あ、あったかい・・・「よしよし。もう道路に飛び出しちゃだめだよ。じゃあね。ばいばい」そう言ってどっかへ行っちゃった。「おかあさん・・・」どうしてかわかんないけど、ボクは女の子のあとをついていく。大きな道から、少し小さな道へ。おっきくてながぁい乗り物が走る道も越えて。りんごがいっぱい実っている畑を通ったとき女の子は振り返った。ボクも距離を保ったまま立ち止...
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    18 分
  • ボイスドラマ「梅花藻/後編(飛騨一之宮編)」
    2025/10/09
    1934年、高山本線が開業したばかりの飛騨。久々野から宮峠を越え、二人がたどり着いたのは聖域・飛騨一宮水無神社。前編で出会った“女スパイ”梅花藻と少年りんごは、臥龍桜/夫婦松/水無神社に散らされた暗号を手がかりに、山上の奥宮へと向かいます。待ち受けるのは、陽炎を創設した男・蛇(オロチ)。そして、国の命運すら揺るがす「ある秘匿物」の真相。後編は、りんごのモノローグが中心。リンゴを分け合うささやかな時間、臥龍桜のしめ縄に潜む数字、そして奥宮での決断。スパイ・アクションの緊張感と、少年のまっすぐな祈りが同時に走る、ヒダテン!屈指のエピソードです。<『梅花藻(バイカモ)』後編「飛騨一之宮編」>【ペルソナ】・少年りんご(12歳/CV:坂田月菜)=岐阜から高山線に乗り込んできた尋常小学校の低学年・梅花藻(25歳/CV:小椋美織)=コードネーム梅花藻(ばいかも)。政府の諜報機関「陽炎」所属・春樹(ハルキ=62歳/CV:日比野正裕)=蛇の同級生。詩人であり小説家。父は水無神社宮司・蛇(オロチ=62歳/CV:日比野正裕)=諜報機関「陽炎」を作った人物。逃げた梅花藻を追う【プロット】【資料:バイカモ/一之宮町まちづくり協議会】https://miyamachikyo.jp/monogatari/pg325.html・時代設定=高山本線が開業した1934年(10/25全線開業)・陸軍省が国防強化を主張するパンフレットを配布し軍事色が強まる・国際的には満州国が帝国となり溥儀が皇帝に即位・ドイツとポーランドの間で不可侵条約が結ばれた※一部が梅花藻のモノローグ、二部はりんごのモノローグ<プロローグ/宮峠の鞍部にて>◾️SE/秋の虫の声/森の中を歩く音/近くに流れる沢の細流(せせらぎ)「はあっ、はあっ、はあっ・・」「りんごクン、大丈夫?もうヘバっちゃった?」梅花藻のお姉さんが意地悪そうに笑う。「宮峠を越えたらもう宮村だから」そう言ってボクの手を引く。ボクたちはまだ、出会ってから24時間も経っていない。この道行(みちゆき)が始まったのは、昨日。母さんの葬式の真っ最中から。(葬式の最中、見知らぬ男たちが父さんを連れ去った。「久々野のおじいちゃんに届けるように」そう言って父さんがボクに託したのは母さんの遺骨。ボクは一晩中逃げたんだけど、岐阜駅で知らない男たちに捕まってしまった。気づけば汽車に乗せられて、高山本線で富山へ。助けてくれたのは、一人の女の人。梅花藻という名前のお姉さんがたった一人で悪者をやっつけちゃったんだ。お姉さんは、故郷の宮村へ向かう途中だと言った。久々野と宮村。目的地が近かったからボクたちは一緒にいくことになった。でも、どうして悪者はボクを追ってくるのか。それに気づいたのもお姉さん。お姉さんは、母さんの遺骨の中から、一枚の地図を見つけた。それがなんなのかわかんないけど、悪者はそれを探してたんだと思う。だっておじいちゃんのりんご農園へ帰ったときもやつらがいたんだもん。お姉さんが知らないうちにやっつけてくれたけど。用事を終えたお姉さんは、ボクを置いて一人で水無神社へ行こうとしたけれどボクはお姉さんを追いかけた。だってボクは決めたんだ。お姉さんについていこうと)父さんが悪者に連れ去られたり、ボクも汽車に乗せられたりといろいろあったけど。いまはこうして手をつないで、宮村への山道を歩いてる。「なに独り言つぶやいてるの?」お姉さんは、覗き込むようにボクに顔を近づける。「そろそろ分水嶺だから、少し休もうか」「うん。久々野の飛騨リンゴ。食べようよ」「そうね。こっちへ」リンゴを投げると、お姉さんは片手で受け取る。そのまま片手でトランクのヒンジを開けて・・さっと取り出したのは刃渡りのおおきな果物ナイフ。あっという間にリンゴを八等分にして僕に手渡す。「いい香り。食べる前から美味しい、ってわかるわ」「そりゃそうさ。おじいちゃんちの飛騨リンゴは世界一だから」「ほんとね。間違いない」(※食べながら)「これからどこへ向かうの?」「まずは、飛騨一宮水無神社」「どうして?」「見て」お姉さんが見せてくれたのは、父さんが残した地図。...
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    20 分
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