202.クマザサの底力 ― 腸の壁・ニオイ・免疫を支える身近な葉
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冬眠に入る前のクマが、大量に食べていく葉があることをご存知ですか・・・?
その正体は「クマザサ」。番組で何度もご紹介してきた「クマザサ・松葉・朝鮮人参」の組み合わせは、胃腸をいたわりながら手足や脳の血流にも働きかけるとされる、日本人が考案したお茶です。今回はそのうちクマザサだけを取り出して、雪に閉ざされた真冬の山でも青々と緑を保つ、その生命力の中身を詳しく解説していきます。
▼今回お話ししていること
・クマザサ・松葉・朝鮮人参 ― 血流を意識した日本生まれの組み合わせ
・なぜクマは、冬眠の前と後に真っ先にクマザサを食べるのか
・笹寿司やおにぎりを笹で包んできた、昔の人の知恵
・腸の壁の“ファスナー”=タイトジャンクションと、腸漏れ(リーキーガット)
・葉緑素がニオイ分子をつかまえる ― 口臭・体臭のケア
・免疫の約7割は腸のまわりに ― マクロファージと炎症の話
まず驚かされるのが、クマとの関係です。クマは冬眠の前にクマザサを大量に食べ、腸内環境を整えてから眠りにつくといわれます。腸内環境が乱れたまま冬眠に入ると命に関わるためで、目覚めたあとも真っ先に口にするのだそうです。人の暮らしにも、クマザサは深く根づいてきました。笹寿司やおにぎりを笹で包むのは、冷蔵庫のなかった時代に、葉のもつ殺菌・防腐の働きで食べものを守るための工夫だったのです。あの青々とした香りには、ちゃんと意味がありました。
はたらきの中心にあるのが「腸」。クマザサは食物繊維が豊富なうえ、腸の細胞どうしをファスナーのようにつなぐ“タイトジャンクション”を強くし、乳酸菌などの善玉菌を増やすことが分かってきているといいます。この隙間が開くと、いわゆる腸漏れ(リーキーガット)につながってしまいます。ニオイのケアに用いられるのは、豊富な葉緑素がアンモニアや硫黄といったニオイ分子と結びついて捕まえるうえ、ニオイのもとをつくる菌の増えすぎも抑えると考えられているから。さらに、葉から採れる成分にはインフルエンザやヘルペスなどのウイルスを減らすという研究もあり、免疫の見張り役であるマクロファージに働きかけたり、免疫が張り切りすぎたときの炎症をしずめたりする面もあるとされています。
生命力、腸、ニオイ、ウイルス、免疫――ひとつの葉がこれだけの顔を持っているとは驚きです。次回は、同じ組み合わせのもう一つの主役「松葉」を取り上げます。ぜひ続けてお聴きください。
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