#16 その行動、「脳の予測」に操られてます。なぜ「ライフスタイル」が運動法則なのか?を科学する【科学編②】
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📝 今回のあらすじ・ハイライトいよいよ行動の科学へ! / 自分をくすぐっても「くすぐったくない」のはなぜ? / 休日の昼下がり、ノールックでポテチを口に運べる理由 / 脳はいちいち筋肉に命令など出していない / あなたの身体を操る「マリオネット」の糸 / 「予測」が先にあって、あとから「身体」がついてくる / プラセボ効果の衝撃——痛みや内臓まで、勝手に辻褄を合わせにいく / 予測を「正解」にするため、自ら身体を動かしてしまう『自己充足的予測』 / 私たちは、自分の予測通りの現実を“自作自演”している / そして科学は、アドラーの核心『運動の法則としてのライフスタイル』にバチッと合流する / 「どうせ失敗する」という予測が引き起こす、絶望の自爆ループ
「私たちの行動もまた『予測』に引っ張られる」
前回の「コントロールされた幻覚(知覚)」に続く、もう一つのゾッとする事実です。脳は筋肉に細かい命令を出す代わりに、「こうなるはずだ」という未来を先に予測します。そして、その予測と現実のズレを消すために、身体のほうが後から勝手に動いて辻褄を合わせてしまう。自分の意志ではどうにもならない「痛み」や「生理的な反応」でさえ、このシステムに操られています。自分が描いた予測を正解にするために、無意識のうちに自らの行動をそこへ合わせにいってしまう。これこそ、アドラーがライフスタイルを単なる性格ではなく『運動の法則』と呼んだカラクリでした。予測が行動を操り、自作自演のループを作っていくメカニズムを、ぜひ一緒に味わってください。次回はいよいよ、この強力なシステムを逆手にとり、予測を「書き換える」希望の話へ向かいます。
📖 今回のベースにした一冊
『経験する機械 ――心はいかにして現実を予測し構成するか』
アンディ・クラーク 著/高橋洋 訳(筑摩書房・2025年10月8日発売)「人間の脳は、予測する機械である」。脳科学と人工知能の最先端から、私たちの“現実”がいかに脳の予測によって作られているかを解き明かした一冊。気になった方は、ぜひ手に取ってみてください。
■ パーソナリティ:あつくてゆるい(あつゆる)アドラーを実践して10年以上。教育現場に身を置きつつ、アカデミックな哲学研究とカウンセリングの修行を重ねてきました。
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