『100 作業療法士が森を選ぶ理由〜わらべ唄と自然がひらく「子どもの育ち」と療育の現場』のカバーアート

100 作業療法士が森を選ぶ理由〜わらべ唄と自然がひらく「子どもの育ち」と療育の現場

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※現在、三陸駒舎ではスタッフ募集しています。気になる方はぜひ三陸駒舎のウェブサイトをチェックしてください。森のようちえん全国交流フォーラムで出会った作業療法士・中山千春さん(一般社団法人SOL代表)をお迎えして、「作業療法 × 自然 × 子どもの育ち」をテーマにお話をうかがいました。病院や室内のリハビリではなく、あえて“森の中”をフィールドに選ぶのはなぜなのか。平均台と倒木の違い、触覚過敏の子が自分から土や葉っぱに触れたくなる瞬間、雨上がりの森で転ぶ体験が前庭感覚や平衡感覚をどう育てていくのか…。自然そのものが「治療環境」になるという視点が、具体的なエピソードとともに語られます。一方で、森の中は“好きなことだけ”に逃げ込むこともできてしまう場所。だからこそSOLでは、集団のわらべ唄遊びを通して、「順番を待つ」「挑戦する」「我慢する」といった社会性や、生きていくうえでの“技”を育てているのだそうです。三陸駒舎の「みんなで馬の世話をする時間」とも響き合う、〈拡散と収縮〉〈自由と枠〉の話は、保育や療育の現場で迷い続ける大人たちの背中を、そっと押してくれます。さらに後半では、「子どもに問いを返す関わり方」や、「答えが見えないときに、ただ一緒に“漂う”スタッフのあり方」、そして馬が大人の内面を映し出す“鏡”として機能することなど、現場ならではのリアルな視点がたっぷり。記念すべき100回目のエピソードにふさわしく、「迷いながら現場をつくることは、実はとても豊かなことなんだ」と感じられる対談になりました。森で育つ子どもたちの姿や、わらべ唄が響く輪の真ん中で、スタッフたちが頭をひねりながら子ども一人ひとりの21歳の姿を思い描いている——。そんな場面が自然と目に浮かんでくるはずです。ぜひ最後までお聴きください。三陸駒舎 ⁠⁠https://kamakoma.org⁠⁠お便りフォーム https://bit.ly/4hhsQr1ゲスト:中山千春さん(一般社団法人SOL代表)https://www.sol-momo.com/■ この対談の前に収録したポッドキャスト(シャチュラジ)035 阿蘇のカルデラで育つインクルーシブな場〜作業療法士が考える「自然×療育×地域づくり」【ゲスト:一般社団法人 SOL 代表理事 中山千春さん】https://open.spotify.com/episode/4kmH9Hm1QYJh704pIEdBsq■ 関連エピソード(さんこまラジオ)▼099 自然災害と自然体験(後編)〜「ただ、そこにいる」馬の存在 ―つながりが心を癒すとき―https://bit.ly/3M0GjsJ災害後の心の回復と「つながり」の力について。馬や自然が“いてくれる存在”として支えることを語る回。▼098 自然災害と自然体験(前編)〜野外教育が育む「再生の力」とは?https://bit.ly/3Mqypc4野外教育や自然体験が、「自然に生かされている感覚」や地域とのつながりをどう育てるかを深掘りするエピソード。▼094 頭より先に動く身体〜馬と子どもが教えてくれた「言葉を超える力」(前編)https://bit.ly/486zzSL言葉より先に動く身体の感覚、馬と子どもの関わりから見える“今ここ”の学びについて語る回。■ 視点1. 自然環境での療育の意義 - [中山千春], [黍原]- 作業療法士が自然環境を活用する理由 作業療法は、困りごとを抱える人が自分らしい暮らしに戻るための伴走者である。中山氏にとって、人間が動物・生き物である以上、森の中で過ごすのは当たり前であり、特に幼児期の原体験として不可欠だと考えている。作業療法で学ぶ文化人類学の視点からも、人間がもともと森で生きてきた歴史を踏まえれば、自然の中での活動は理にかなっている。- 室内療育と比較した自然環境の優位性 感覚統合療法を例に、室内の画一的な環境(同じブランコ、平均台)に対し、森は常に変化する。倒木の上を歩くことは、平らな平均台とは異なり、表面の凹凸や滑りやすさなど一歩ごとに異なる調整を体に要求する。これにより、体と心が自然に柔軟に調整される。また、森は子どもたちの「~したい」という内的動機を引き出し、触覚過敏の子でも自ら葉っぱに触れたくなるなど、優れた療育環境を提供する。2. 自然療育の課題と補完的アプローチ - [中山千春], [黍原]- 自然環境だけでは不足する...
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