• 12月18日(木)PODCAST「STEMは理系の話じゃない。工夫=エンジニアリングで、人生を回す教育論」
    2025/12/18
    野村泰朗さん(埼玉大学教育学部/STEM教育研究センター代表)を迎え、AI時代の教育とSTEM教育の本質を掘り下げる回。STEMは理数を増やす教育ではなく、理科・数学などで学んだ知識を「何のために学び、どう使うか」を体験でつなぎ直し、問題解決力を育てる考え方だと語る。野村さんは「物づくり」を軸に、段取り・調べ方・試し方といった“考え方”を学ぶことが重要で、考える力は自然に湧くものではなく、事例から抽出して学べるものだと指摘。AIについては「物知りだが空気を吸うように嘘をつく転校生」と例え、使い方以前に人との対話・意見の持ち方・言葉の理解といった“人付き合い”が土台になるとまとめる。
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    31 分
  • 12月18日(木)ラジオ本編「埼玉大学 野村泰朗先生 ・STEM教育の今!」
    2025/12/18
    今回のゲストは、埼玉大学教育学部・STEM教育研究センター代表の野村泰朗さん。 テーマは「AI時代に、学びはどう変わるのか」。 野村さんが語るSTEM教育の本質は、知識を覚えることではなく、知識を使って試し、失敗し、考えること。 特に重視しているのが「ものづくり」、しかも“動くもの”を作ること。 なぜなら、動かなければうまくいっていないことが一目で分かり、結果がごまかせないから。 教科書では理解したつもりでも、実際に作ろうとすると何が足りないのかが露わになる。 その瞬間こそが学びであり、「自分は何を学んできたのか」を問い直すきっかけになるといいます。 また、AIの教育現場での役割についても言及。 AIは便利な道具だが、答えを委ねる存在ではない。 自分の意見を持たずに使えば、AIの言いなりになるだけ。対話できる人間でなければ、AIとも対話はできない──そんな警鐘も鳴らされました。 AIが進化する時代だからこそ、人間に求められるのは 「考える力」「試す力」「失敗から立て直す力」。 学校とは、その力を安全に試せる場所であるべきだという、強いメッセージが語られた回です。
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    25 分
  • 12月11日(木)Podcast「“匠の技を構造化する”という魔法──三浦亜美さんが語る、人と技術の未来設計」
    2025/12/11
    今回のPodcastは、株式会社ima代表・三浦亜美さんを迎え、 「匠の技をどう次の時代へつないでいくか」という、まさにimaの本質ともいえるテーマへ深く潜っていった。 三浦さんは職人の現場に入り、そこで繰り返されてきた“暗黙知”を言語化・構造化し、 さらにビジネスとテクノロジーの視点を掛け合わせて未来へ橋をかけるような仕事をしている。 聞けば聞くほど、その姿勢はコンサルタントであり研究者であり、同時に職人の伴走者でもある。 印象的だったのは「技は“分解”すると、多くが再現可能になる」という言葉。 たとえば、熟練の手つきに見える所作も、どんな観察項目で見るのか、 どんな思想がそこに宿っているのかを整理すれば“共有できる知識”へと変わる。 この“技の翻訳”こそがimaの価値であり、職人たちとの信頼関係の軸でもあるという。 話題はさらに、AI時代との向き合い方へ。 三浦さんは「AIは人の技を奪うものではなく、技の本質をより鮮明にする道具になり得る」と語る。 例えば、膨大な作業工程をAIが整理すれば、職人はより高度な判断や創造的な仕事へ集中できる。 “未来の匠”を育てるためにAIが果たす役割は、むしろこれから大きくなるという視点は、 番組パーソナリティの2人も強く共感していた。 さらに、職人と企業の間に立つ三浦さんならではのリアルな課題も語られた。 「“伝統を守る”という言葉が、時にその価値を閉じ込めてしまうことがある」という指摘は鋭く、 守るためには変化を設計しなければならないという。 imaが行っているのは、まさにその“変化のデザイン”。 技術・文化・人の想いを未来につなぐための“編集作業”なのだ。 最後に、三浦さんが語った「技は、人が人を思うところから始まる」という一言が美しかった。 職人が道具を作る時、その先にいる“使い手”を思うように、 imaもまた“未来の使い手”に向けて技術を翻訳している。 人の手から生まれた技を、次の時代へバトンとして渡すために。 AIが急速に発展する中、 「人にしかできないこと」という言葉が空虚になりつつある今だからこそ、 三浦さんの示す“人と技術の接続点”は、未来への確かなヒントに満ちていた。
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    24 分
  • “人の技を分解し、未来とつなぐ”──三浦亜美さんが語る、匠・テクノロジー・ビジネスの交差点
    2025/12/11
    株式会社ima 代表の 三浦亜美さんを迎えた今回の本編。テーマは「匠の技とテクノロジーをどう未来へつなぐか」。三浦さんの仕事は“職人技を言語化し構造化すること”。伝統工芸から自動車メーカーまで幅広い分野で、肌感覚で語られがちな職人の「なぜ・どうやって」を丁寧に抽出し、再現可能な知識として組み立てていく──そんな独自のアプローチが紹介されました。 話題はまず「匠の技の分解」へ。例えば木工職人が“手が覚えている”と表現する感覚的な動き。その背景には速度・圧力・素材の変化など、明確なパラメータが隠れていることが多く、三浦さんはそれらを言語化し、体系としてまとめていくと言います。伝統工芸に限らず、大企業の製造現場でも同様で、熟練者が長年培ってきた“暗黙知”を次世代に継ぐための仕組みづくりが求められているとのことでした。 さらに話は、AI 時代のものづくりへ。フロッグマンと花奈澪の「AI に技は継承できるのか?」という問いに対し、三浦さんは「AI が真似できるのは一瞬。でも“なぜその判断に至るか”は人間の思考が必要」と語ります。AI を脅威ではなく補助線として使い、技術の再現性を上げることで、若い世代の挑戦を促す未来像を描きました。 印象的だったのは、三浦さんが語った“分解は否定ではなく愛”。対象への敬意がないと、本当にその技の本質には触れられないという言葉は、職人技に限らずクリエイター全般に通じるメッセージ。その姿勢が、三浦さんの仕事を“分かりやすいだけでは終わらせない”奥行きへと導いているように感じられました。 最後は、これからのテクノロジーとの付き合い方へ。「便利になることは悪いことではない。でも、テクノロジーの背景にある“人”を忘れてはいけない」と三浦さん。人が持つ手触りや判断、価値観こそが未来を形づくる──そんな優しい余韻を残して本編は締めくくられました。
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    25 分
  • 12月4日(木)Podcast「AI×映像制作の現在地 ― 阿部なつきさん×仁同正明さん、キューティーハニー制作の深層」
    2025/12/05
    今回のPodcastでは、DMMショートドラマ『キューティーハニー』の主演 阿部なつきさん と、プロデューサー 仁同正明さん を迎え、作品制作の裏側と映像業界におけるAIとの向き合い方を、ざっくばらんに語っていただきました。 仁同さんとフロッグマンは実は「30年来の知り合い」という関係性からトークがスタート。泥水をすすっていた下積み時代を経て、それぞれが監督・プロデューサーとして独自の道を切り拓いてきたという背景が、今回の掛け合いにもにじみます。 阿部さんが演じるキューティーハニーは、原作の魅力を残しつつ、縦型ショートドラマとして現代仕様にアップデート。テンポの良さ、衣装の華やかさ、現代的なテーマ(パワハラ・セクハラなどのオフィスあるある)を織り交ぜながら、ショート動画としても “映える作品” に挑戦したとのこと。阿部さん自身が「女性目線で“かっこいい”と思えるビジュアル」を強く意識し、衣装・髪型・メイクまで細やかに提案したことも印象的でした。 一方、演技面では大きな挑戦が。 阿部さんにとって「主演・アクションともに初」。体づくりや剣術の稽古、食事管理まで徹底し、ハニーらしいプロポーションと動きを再現する努力が語られました。 さらに、今回のドラマではアクション表現にAIを大胆に導入。 AIとCG、吹替アクションの組み合わせを 「ABテスト」 のように比較し、最も自然に見えるものを採用したという制作手法は、今の映像業界がまさに変革期にあることを象徴しています。 仁同さんいわく、 「アクションの7〜8割はAI活用が入っている」 とのことですが、完成版を見た阿部さん本人ですら「どこがAIか分からなかった」というほど自然な仕上がり。監督の秋田氏が相当な研究と検証を重ねた結果でもあります。 また、SNSで「AI動画が急成長している」現状についてのトークでは、フロッグマンが「映画をなめるなと言いたくなる瞬間はある」と語る一方、仁同さんは「AIでまずテスト映像を作り、実写に落とし込む」という未来の制作フローにも前向き。 著作権ルールをクリアしながらAIを取り入れることで、 ・説明資料のビジュアル化 ・アクションの補強 ・演者の身体的負担の軽減 など、クリエイティブの新たな選択肢が広がっていることも示されました。 阿部さん自身はAIを“恐れる対象”ではなく、 「むしろ人間の不完全さや失敗がより魅力として際立つ時代」 と前向きに捉えているのが印象的で、まさに若い世代の象徴のような姿勢でした。 作品内容にも触れつつ「見所は衣装11着!」「オフィスあるあるが刺さる」「片山陽加さんほか共演者も豪華」など、裏話もたっぷり。短時間ながら深く、そして“今の映像制作のリアル”が詰まったPodcastとなりました。
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    22 分
  • 12月4日(木)ラジオ本編「AI時代のアクションはどう変わる?俳優・阿部なつきさんと仁同正明Pが語るキューティーハニー制作の舞台裏」
    2025/12/04
    DMMショートドラマ『キューティーハニー』を題材に、俳優の 阿部なつきさん、そしてプロデューサーの 仁同正明さんを迎えて、AIと映像制作の新しい関係を深掘りした今回の本編。まず番組では、阿部さんの“令和の不二子”と呼ばれる華やかな活動や、ショートドラマ版キューティーハニーの魅力について話が広がった。原作の持つ世界観を生かしながら、現代の視聴スタイルに合わせてテンポよく仕上げたという作品づくりの姿勢が語られ、縦型ショートに挑む新鮮さも印象的だった。 アクション要素の多い今作では、役者が挑戦した“実際の動き”と、AIによる映像補完が絶妙に組み合わされているという。阿部さん自身が剣技の稽古をみっちり行った上で、どうしても人間だけでは難しい動きやカットをAIで補強する。その「100点を110点にするために使うAI」という考え方が、本作の大きな特徴だと語られた。 一方でプロデューサーの仁同さんは、映像業界のAI導入について「便利さの裏にある“寂しさ”」にも触れる。映像づくりには本来、無駄とも思える試行錯誤や現場の空気があり、それが作品に“熱”を生む。しかしAIはその工程を大きく効率化してしまうため、クリエイターとして複雑な感情もあるという。それでも、制約に縛られてきた脚本や演出の“可能性を広げる道具”として、前向きにAIを受け止めている姿勢が印象的だった。 また、AI動画のクオリティがSNSで話題になっていることについて、フロッグマンは「映画をなめるなと言いたくなる瞬間もある」と語りつつ、一方でAI技術がもたらす業界構造の変化にも敏感。今後、俳優の姿をデジタル化し“出演料モデル”が変わる可能性、監督は「指示の精度」が問われる時代になることなど、未来の働き方にも話題が広がった。 阿部さんは、自身のグラビアや表現にもAI時代が影響することを前向きに捉えており、「人間の不完全さが、むしろより魅力になる」と語る。その姿勢は、技術進化のただ中にいる若い表現者ならではの軽やかさを感じさせた。 作品の裏話から、クリエイターの価値観、AIがもたらす希望と葛藤まで── 『キューティーハニー』の現場を通して、AI時代における“人が作る意味”を改めて考えさせられる濃い対話となった。
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    26 分
  • 11月27日(木)Podcast「テレビ演出×AIの最前線――藪木健太郎さんが語る“映像づくりのこれから”」
    2025/11/27
    今回のPodcastでは、テレビ演出家として長年第一線を走り続ける Sunny Pictures の藪木健太郎さん を迎え、映像制作現場における AI 活用の最前線を深掘りした。藪木さんは、爆笑レッドカーペット、エンゲイグランドスラム、ザ・ベストワン、マスクドシンガーなど、数々の大型エンタメ番組を手掛けてきた人物。フジテレビ時代には照明部として『北の国から』にも参加し、フロッグマンとも“現場仲間”として旧知の仲だ。 現在は独立し、テレビ局横断で地上波・配信・イベントまで幅広く制作を担う藪木さん。近年、彼の仕事に大きく影響しているのが「生成AI」。特に、企画書づくりの初期段階では、スマホにメモしてきたアイデアをプロンプトとして AI に渡し、「まとめ」「整理」「論点化」させることで、ブレスト前の“下ごしらえ”が圧倒的に楽になったという。ただし、AI側に企画の主導権を渡さず、「自分が何を作りたいか」の芯を明確に持つことが必要だと語った。 番組では、実際に AI映像を地上波バラエティで使用した裏話 にも言及。テーマパークの“つけ耳”や“Tシャツ”といった架空のグッズを扱う再現VTRは、美術発注やセット制作を行うと時間も予算もかかる。そこでフロッグマンのAI映像を導入したところ、スピード・コスト・クオリティのバランスが良く、「この領域はAIがハマる」と手応えを感じたと語る。 一方で、テレビ局がAI導入に慎重な理由として「権利処理・著作権リスク」を指摘。どの素材を元にAIが学習・生成したのかが曖昧なケースもあり、後から炎上するリスクを避けるため、まだ“未知の技術”として慎重姿勢が続いているという。放送業界はもともと慎重で、チェック体制も厳格なため、通信・配信のほうが先にAI映像が浸透しつつある現状を説明した。 ただし、音楽・BGM制作については、すでに“実質AI時代”に入っていると分析。番組BGMや簡易の歌モノなどはAIとの相性が良く、生成精度も違和感が少ないため「知らないうちにAIが入り込んでいる領域」と指摘した。 最後に、AIと笑いの未来について質問されると、藪木さんは「面白ければ何でもいい」と笑顔で即答。芸人のネタ作りをAIで補助する未来や、AIコント大会のような企画まで構想しており、「ネタの民主化」が起こる可能性にワクワクしていると語った。 AIは脅威ではなく、“面白いを一緒に作る相棒”。 そんな視点が、現場を知り尽くした演出家ならではの言葉として印象に残る回となった。
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    21 分
  • 11月27日(木)ラジオ本編「テレビ×AIの現在地──演出家・藪木健太郎さんが語る“現場のリアル”」
    2025/11/27
    今回の放送では、バラエティ演出家として数々のヒットを生み出し、現在は『Sunny Pictures』代表として活躍する藪木健太郎さんを迎え、テレビとAIの関係、そして現場で起きているリアルな変化を深掘りした。 トークはまず、フロッグマンさんと藪木さんが「北の国から」の現場で同期のように働いていたという昔話からスタート。照明部と制作部という立場を越えて“同じ釜の飯を食った仲間”という関係性が、番組の空気を一気に温めた。 藪木さんは、フジテレビの関連会社への出向を経て、TBS『SASUKE』やテレビ朝日のネタ番組、日本テレビの大型特番、Amazon『マスクドシンガー』まで多彩な作品を手掛けてきたヒットメーカー。その経験を土台に「何でも笑顔にする会社」というコンセプトで Sunny Pictures を設立したという。 本編の焦点となったのは “テレビ現場のAI導入”。 藪木さんは「興味はあるけれど、テレビは権利処理に慎重な業界。炎上リスクも大きいので、最初の一歩が踏みにくい」と率直に語る。一方で、すでに海外向け翻訳や企画段階ではAIが実用段階に入りつつあり、「表現の補助線としては非常に優秀。特に多言語化はレベルが高い」と手応えも共有した。 映像生成については、フロッグマンさんのOBETA AIスタジオが最近手掛けた“地上波のバラエティ再現VTRをAIで制作した事例”に触れ、「地上波のAI映像はこれが最速では?」という裏話も飛び出した。今後、類似の事例が広まればテレビ界の流れは一気に変わる可能性があるという。 AI活用の難しさについては、藪木さんが「直し(リテイク)が苦手」という現実的な課題を指摘。映像の微調整をAIが苦手とするため、「出す前の準備と、明確なコンセプトを持つことがますます重要になる」と語った。 番組終盤では、恒例の“島根自虐カレンダー”の告知とともに、来週の本編に向け、花奈澪さんとフロッグマンさんが「負けた方が作品を作る」ガチの“じゃんけん勝負”を展開。結果は花奈澪さんの負け。来週、どんな作品が届くのか期待が高まる締めとなった。
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    26 分